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日本ユニセフ協会
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シリア
イドリブで子ども13人犠牲に
紛争の終結は遠い夢 故郷を追われた子ども、7年で600万人

【2018年6月11日  アンマン(ヨルダン)発】

シリア北西部イドリブ県で続く暴力により13人の子どもたちが殺された事態について、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレが、以下の声明を発表しました。

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イドリブで子ども13人犠牲に

難民キャンプの仮設テントの前に立つ女の子。(2018年5月17日撮影)

© UNICEF/UN0213313/Al-Issa

難民キャンプの仮設テントの前に立つ女の子。(2018年5月17日撮影)

ユニセフ(国連児童基金)は、この数日間に少なくとも13人の子どもが殺されたという報告を受けました。

シリア北西部イドリブ県のZardana村を襲ったとされる攻撃により、子ども9人が亡くなりました。イドリブには100万人近くの子どもが暮らし、その多くは他の地域から避難してきた子どもたちです。これ以上、行くあてもなく、避難民家族は集合避難所や学校で避難生活を送っています。

残る4人は、同じくイドリブ県にあるFoua と Kafrayaの2つの包囲された村での激しい暴力の中で亡くなったと報告されています。また、イラクと国境を接するBou Kamal町でも激しい暴力が起きています。

これらは、シリアの子どもたちに対する戦争の終結がまだ遠いことを思い出させる、深く悲しい出来事です。あらゆる場所で、またいかなる時でも子どもたちを保護するという基本原則は、あまりに多くの家族にとって手の届かない夢であり続けています。

7年間におよぶシリア戦争は、暴力はさらなる暴力、憎しみ、報復を産み、すでに引き裂かれた社会をさらに分断するものでしかないことを示しています。2011年に紛争が勃発してから、600万人近い子どもたちがふるさとを離れることを余儀なくされました。

子どもに対する戦争に勝者はいません。すべての人が敗者です。そして最も大きな損失を受けるのは子どもたちとシリアの未来です。

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