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日本ユニセフ協会
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シリア北西部
今年に入って暴力が激化、子ども134人犠牲に
12万5,000人以上が家を追われる ユニセフ事務局長声明

【2019年5月30日  ニューヨーク発】

シリア北西部における最近の暴力の激化により、多数の子どもが犠牲になっていることを受け、ユニセフ(国連児童基金)事務局長ヘンリエッタ・フォアは、子どもを保護するよう求める以下の声明を発表しました。

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今年に入って暴力が激化、子ども134人犠牲に

Ammar, 2 years, who had severe acute malnutrition as an infant.

© UNICEF/UN0315802/

重度の急性栄養不良に苦しむ2歳のアマルちゃん。(2019年3月撮影)

シリア北西部では戦闘が激化しており、何万人もの子どもたちが、死傷し、避難を余儀なくされるリスクに直面しています。この数日、特にハマ北部およびイドリブ南部の村々で、暴力が激しくなっています。

多くの家族が、再び、家を離れて避難を強いられています。一方、戦闘で身動きが取れず、安全な場所に避難できない人もいます。

シリア北西部では、今年に入ってから暴力が激しくなっており、少なくとも子ども134人が死亡、12万5,000人が避難民となりました。攻撃を受けた病院は30近くにのぼり、ユニセフの保健分野でのパートナー団体の中には、命を守る活動の一時停止を余儀なくされているところがあります。約4万3,000人の子どもが学校に通えなくなり、イドリブの一部の学校では年度末試験が延期され、40万人の生徒の教育が影響を受けています。

シリア北西部で活動するユニセフのパートナー団体は、移動診療、予防接種と栄養支援、心理社会的ケア、水と衛生関連物資を子どもたちと家族に提供しています。しかし、このような緊急的措置は、残虐かつ不当な暴力による非人道的状況を一時的に緩和するに過ぎません。

子どもたちはこの戦争に責任がありません。しかし、この虐殺とその影響に誰よりも苦しめられるのは子どもたちです。

シリア北西部および全土の紛争の当事者は、子どもたちと、彼らにとって不可欠な病院や学校などの社会インフラ施設を守るためにあらゆる努力をしなければなりません。紛争当事者と彼らに影響力を持つ者は、シリアの子どもたちのために、そしてシリアと地域の未来のために、この戦争をようやく終わらせるための包括的かつ持続可能な平和を構築しなければなりません。

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