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日本ユニセフ協会
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世界の子どもたち

モンゴル
出産準備と赤ちゃんのお世話方法
母親たちを助ける2種類のトレーニング

【2019年12月25日  モンゴル発】

シュガーマー(Sugarmaa)は2018年2月23日、モンゴルのアラグ・エルデン地区の町の保健センターで生まれました。生まれた時の体重は3.8kg。地元の保健センターは自宅のゲルに近く、出産間近のお母さんが過ごすことができる施設が併設されているので、お母さんのデルガームルンさん(当時32歳)は出産まで家族の近くにいることができました。

デルガームルンさんが夫のプレブジーさん (当時33歳)と結婚したのは13年前で、夫婦には5人の子どもがいます。デルガームルンさんは、「シュガーマーが生まれて私はとても幸せで嬉しかったです。私は娘を見てすぐに、私に似ていると思いました。子どもたちにはみな、きちんと教育を受けて、聡明な人になって欲しいと思っています」と話します。

保健センターで健康に生まれたシュガーマー

生後間もなくのシュガーマーちゃん(左)とその1年後(右)。

左: © UNICEF/UN0188829/Njiokiktjien VII Photo 右: © UNICEF/UN0336368/Babajanyan VII Photo

生後間もなくのシュガーマーちゃん(左)とその1年後(右)。

「旧正月(2/16)を迎えて2日目の夜、私は痛みを感じ始めたので病院に電話をかけると病院の方が来て、保健センターに連れて行ってくれました。そこで、出産まで1週間過ごしました。病院から食べ物の支給もありましたが、夫が子どもたちや家畜の世話の合間にマトンスープを作って持ってきてくれました。

私は妊娠2カ月目から、合計約6、7回定期健診を受けました。車で1時間かけて地区の保健センターに通いましたが、保健師さんや助産師さんも私の家に2回来てくれました。こうした訪問のおかげで、私はビタミンを摂取することや、普段の料理にカブやニンジンなどより野菜を使うことを学びました。いつも外で走り回っていて簡単に風邪をひいていた子どもたちも病気にかかりにくくなりました」と話しました。

お母さんたちへのトレーニング

© UNICEF/UN0198638/Njiokiktjien VII Photo

ユニセフはモンゴルで、お母さんたちに2種類のトレーニングを提供しています。ひとつは出産準備、もうひとつは自宅での赤ちゃんのお世話方法を教えることです。1つ目の出産準備のうち最も重要なひとつは出産直後に始まる母乳育児について教えることです。また、赤ちゃんを暖かくしてあげることや沐浴の方法、皮膚やおへそを清潔にすること、そして黄疸などの危険なサインを見つける方法を学びます。

妊娠期間から授乳期間の栄養について学ぶこともとても大切です。伝統的なモンゴルの食事はたくさんの肉とクッキーが含まれていますが、野菜やスープを食べる方がより健康的です。トレーニングでは、ビタミン摂取を改善するための料理教室も行われます。

シュガーマーの成長

© UNICEF/UN0336397/Babajanyan VII Photo

1年後の2019年、シュガーマーの成長は正常で発達も良好です。両親はきちんと出生登録し、予防接種もすべて受けています。今、シュガーマーは牛乳、肉、米、ニンジン、ジャガイモ、「バンタン」と呼ばれる地元のスープなど、様々なモンゴルの典型的な食べ物を食べることができます。クッキーは彼女の大好物ですが、もちろんキムチや醤油のようなとても辛いものや濃い食べ物は食べません。

シュガーマーは1歳で歩き始めました。周りの人がすることをよく見ていて、すぐマネをして、失敗しながら学んでいます。お父さんは子育てにとても積極的です。彼は子どもたちと遊び、絵本を読み聞かせます。彼は「私は子どもたちに自分のように勤勉な人になってほしいと思っています。教育を受け、かしこく、いい人になるよう子どもたちにとってベストな環境を作っています」と話します。

シュガーマーには4人の兄と姉がいます。上の2人は学校に通うため、叔父の家で暮らしています。両親とも、小学校で基礎的なことを学んだあと学校をやめてしまったので、子どもたちにはしっかり教育を受けてほしいと願っているのです。デルガームルンさんは、「私は子どもたちが正しいと思うことは尊重したいと思っています」と話しました。

ユニセフのトレーニングで医師や保健員の質向上

© UNICEF/UN0336412/Babajanyan VII Photo

シュガーマーの担当医であるガンボルド医師が医学を学び始めた1980年代後半から1990年代頃、モンゴルではおとなの知識不足、物資や医薬品の不足、不衛生な生活環境などのせいで妊産婦死亡率も乳幼児死亡率も高い値を示していました。今は、農村部の村々にも情報が届き、社会的および経済的な変化によって一般的な健康状態は改善されています。

ガンボルド医師は、シュガーマーだけでなく、月に2回、この地域で80人以上の子どもたちを訪ねています。「私が診療している家庭の幸せのために何か良いことをすることを誇りに思います」と彼は言います。ガンボルド医師は、保健省とユニセフを通じて、子どもの生存とリプロダクティブヘルスについてのトレーニングを受け、さらに知識を深めました。ユニセフの支援によって、保健員の質が向上し、より早くより良い診断ができるようになり、また、家族が政府から健康保険の補助金を受け取れるようにもなりました。

© UNICEF/UN0188831/Njiokiktjien VII Photo


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