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日本ユニセフ協会
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コンゴ民主共和国
予防接種率低下により
ポリオやはしかの感染リスク高まる

【2020年5月15日  キンシャサ(コンゴ民主共和国)/ジュネーブ/ニューヨーク発】

コンゴ民主共和国での予防接種率の低下を受け、ユニセフ(国連児童基金)は本日、同国の子どもたちがポリオ、はしかや黄熱病などの命にかかわる病気にかかるリスクが高まるだろう、と警鐘を鳴らしました。

ポリオやはしかの感染リスク高まる

定期予防接種で経口ポリオワクチン(OPV)を投与される女の子。(2019年10月撮影)

© UNICEF/UNI232057/Nybo

定期予防接種で経口ポリオワクチン(OPV)を投与される女の子。(2019年10月撮影)

しかし、コンゴ民主共和国における予防接種拡大計画(Expanded Program on Immunization: EPI)は現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)という新たな課題に直面しており、状況の悪化は免れないでしょう。定期的予防接種を行う保健・医療従事者は、自分自身と、保護者や子どもをコロナウイルスから守るための適切な設備を利用できない状況です。また保護者は、自分自身とその子どもたちの感染リスクを恐れて、予防接種を子どもに受けさせることに消極的になっています。

2020年1月・2月の予防接種率は、前年同期比で低下が見られました。推奨されるすべての幼児期の感染症(B型肝炎、ジフテリア、破傷風、百日咳、インフルエンザ菌b型(Hib))に対する予防接種率は8-10パーセント低下し、ポリオの予防接種率は、不活化ポリオワクチン(IPV)が8.4%、経口ポリオワクチン(OPV)が5.4パーセント低下しています。水痘、はしか、黄熱病、肺炎球菌、ロタウイルスの接種率は4.5-1.5パーセント下がりました。

割合を実際の数値に換算すると、その数字は驚くべきものになります。8万6,905人の子どもが経口ポリオワクチンを受けていません。7万4,860人の子どもが、5種混合(破傷風・ジフテリア・百日咳・B型肝炎・インフルエンザ菌b型(Hib))ワクチンを受けていません。10万7,010人が黄熱ワクチンを受けていません。そして、8万4,676人の子どもがはしかワクチンを受けていません。

すべての子どもにワクチンを

ユニセフが支援するキャンペーンで、はしかの予防接種を受ける生後7カ月のマリーちゃん。(2020年4月21日撮影)

© UNICEF/UNI325341/Nkoy

ユニセフが支援するキャンペーンで、はしかの予防接種を受ける生後7カ月のマリーちゃん。(2020年4月21日撮影)

「予防接種率の低下傾向が続く場合、はしかなどのワクチンで予防可能な病気に取り組んできた過去2年間の成果が失われます」とユニセフ・コンゴ民主共和国事務所代表のエドゥアルド・ベイグベデルは述べました。「予防接種を受けていない子どもの数が多いほど、感染増加のリスクが高くなり、すでにひっ迫している医療システムにさらなる負担がかかります」

1歳になる前に予防接種を完全に終えている12-23カ月の子どもが35パーセントに留まる国では、リスクが高くなります。コンゴ民主共和国は宣言したポリオ撲滅を撤回しなければならなくなるおそれがあるとともに、はしかの再発生と黄熱病の流行が予測されます。紛争と情勢不安の影響を受けている弱い立場に置かれた子どもや、遠隔地に暮らす子どもに壊滅的な影響を及ぼすおそれがあります。

ユニセフはコンゴ民主共和国の政府に対し、予防接種キャンペーンを行い、全国で予防接種活動を強化し、すべての子どもにワクチンを届けるよう求めます。ワクチンとその保管のための消耗品、さらに医療従事者のための個人用防護具が必要とされています。


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