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日本ユニセフ協会
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世界の子どもたち

コンゴ民主共和国
車いすに乗ったジョセフさん
自身の体験を語り、ポリオの予防接種を呼びかけ

【2020年10月23日  コンゴ民主共和国発】

10月24日は世界ポリオデー。ポリオは、感染すると生涯にわたって麻痺を引き起こす恐れがある一方、ワクチンで予防できる感染症です。

ポリオ予防接種の重要性を伝える

コンゴ民主共和国のジョセフさんは、7歳の時に感染したポリオによって体に麻痺が残り、車いすで生活をしています。

ジョセフさんが車いすに乗って外に出ると、村の人々や子どもたちが集まり、話しかけてきます。ポリオ根絶のために活動するジョセフさんは、この地域の有名人なのです。

©UNICEF DRC Onana Eduma

車いすに乗って、ポリオ予防接種の啓発活動に参加するジョセフさん(コンゴ民主共和国)

2019年の夏、ポリオの予防接種キャンペーンが実施されたとき、この地域の人々は、子どもたちに予防接種を受けさせることを嫌がりました。

そこでジョセフさんが、自分の身に起こったことを人々に語り、子どもたちに予防接種を受けさせる重要性について、保護者に訴えかけたのです。

「僕はいつもサッカーをしていて、両親と一緒に畑で時間を過ごしていました」とジョセフさんは、自分の子ども時代を振り返ります。平和な日常を過ごしていたある日、ジョセフさんは体調を崩し、身体を動かせなくなりました。以来、友だちと一緒にサッカーもできず、家族と一緒に畑にも行けず、ひとりきりで家で過ごすこととなりました。

「僕が経験したことは、他の子どもたちには経験してほしくない」とジョセフさんは、強い思いを語ります。

ジョセフのお母さんも、息子が病気になって足を動かせなくなった日のことを、今でも鮮明に覚えています。「私は息子がかかった病気の危険性を知りませんでした。村の人々の間では、ポリオについての知識がほとんどなく、予防接種キャンペーンもほとんど行われていませんでした」。

予防接種キャンペーンに参加しているジョセフさんは、「地域のリーダーになって、予防接種ですべての子どもたちを予防可能な病気から守りたい」とこれからの希望を語ります。

ポリオとの闘い

ポリオの予防接種を受ける赤ちゃん。(ザンビア)2016年11月撮影

© UNICEF/UN0146014/Schermbrucker

ポリオの予防接種を受ける赤ちゃん。(ザンビア)

ポリオは、ウイルスによって引き起こされる感染力の強い病気です。

ウイルスは、主に感染した人の便を介して人から人にうつり、腸内で増殖します。感染者の200人に1人は、永続的な麻痺が生じます。そして、呼吸する筋肉の麻痺によって命を落とすこともあります。

野生ポリオウイルスの症例は、1988年には125カ国以上で推定35万件が確認されていました。ユニセフは、このような悲劇を世界からなくすため、1988年、世界保健機関(WHO)や国際ロータリーなどとともに「世界ポリオ根絶推進活動(GPEI)」を立ち上げ、ポリオ根絶に向けて取り組んできました。

その取り組みが実を結び、ポリオの症例を99%減らすことに成功。2018年に報告された野生株による発症例はわずか33件でした。

ワクチンをすべての子どもに

ポリオの予防接種を行う保健員と、予防接種を受けた子どもたち。ユニセフはナイジェリアにおいてポリオの予防接種を実施している。

© UNICEF/UN035993/Page

ポリオの予防接種を行う保健員と、予防接種を受けた子どもたち。ワクチンは専用の保冷箱に入れて運ばれている(ナイジェリア)

ポリオを撲滅する道はただ一つ、すべての子どもにワクチンを投与することです。

ユニセフは、ワクチンを劣化させないためのコールドチェーン(低温流通システム)を維持しながら、年間およそ10億回分のポリオワクチンを調達し、供給しています。

安全なワクチンを供給するだけではなく、保健員の研修、子どもの保護者に予防接種の必要性を伝える地道な啓発活動を通じて、子どもたちの健康と未来を守るワクチンを届けています。


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