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日本ユニセフ協会
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平成28年熊本地震 子どもたちに心のケアを

【2016年6月 東京発】

平成28年熊本地震で被災された皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。
熊本のみなさまと子どもたちが一日も早く日常生活を取り戻されることを、お祈り申し上げます。

活動のご報告

熊本県では、四半世紀にわたりユニセフの広報・募金活動に取り組む「熊本県ユニセフ協会」が、長年培った地域のネットワークを通じ、震災発生直後から、支援を必要とする現場や行政と、支援を提供する団体とを繋ぐ役割を果たしました。また、全国から寄せられた玩具や、子どもたちの心のケア支援のためのユニセフの「レクリエーション・キット」と東日本大震災の経験を基に日本ユニセフ協会が国内の専門家団体と協力して制作した心のケアに関する冊子などを、幼稚園や保育園などに届けました。

日本ユニセフ協会は、熊本県ユニセフ協会や臨床心理士などの専門家団体と連携して、現在も、主に未就学年齢の子どもを対象にした心のケア支援の取り組みをサポートしています。

ユニセフの現場で活躍する学校用テントを寄贈

「ここにあるテントが、世界の子どもたちを助けてくれていると思うと、決して他人事ではないなと、改めて感じました」と語る宮尾千加子教育長

© 日本ユニセフ協会/2016

「ここにあるテントが、世界の子どもたちを助けてくれていると思うと、決して他人事ではないなと、改めて感じました」と語る宮尾千加子教育長

5月18日(水)、世界中のユニセフの緊急支援の現場で、学校再開支援のための仮設教室などとして使われている大型テント10張が、熊本県立熊本第二高等学校に到着しました。

この大型テントは、ユニセフが、シリア周辺国の難民キャンプや、自然災害の被災地など世界中の緊急支援の現場で、主に学校再開支援に使用しているもので、熊本県教育委員会の要請を受け、日本ユニセフ協会が寄贈しました。

地震の影響で体育館や渡り廊下も使えなくなった熊本第二高校では、30ある教室のうち使用できるのは20教室のみ。今回到着したテント10張のうち5張が第二高校で使われている他、同じような被害を受けた市内中央区の私立鎮西高校と私立開新高校で各1張、そして益城町の広安小学校と広安西小学校でそれぞれ1張と2張が教室などとして活用されています。
詳しくは > 熊本へユニセフ学校用テント10張を寄贈(2016年5月18日)

未就学児の心のケア支援

多くの子どもたちの間に、「赤ちゃん返り」や「一人で居ることを極端に恐れる」などの行動や様子が見られています。地震後再開した小学校や中学校にはスクールカウンセラーが配置され、子どもたちの心のケアをサポートする体制が行政によって整えられましたが、幼稚園や保育園に通う子どもたちへの対応は、同じペースでは進みませんでした。

日本ユニセフ協会では、東日本大震災被災地支援の経験を基に、日本プレイセラピー協会をはじめとする国内の専門家団体や専門家らと協力し、熊本県ユニセフ協会や地元の行政、私立幼稚園協会などから支援ニーズを把握し、未就学児保育・教育に関わる方々を対象に、『遊びを通した子どもの心の安心サポート』などをテーマにした実践的な研修の機会を提供しています。

あらゆる自然災害で、もっとも困難な状況におかれてしまうのは子どもたちです。

被災地の子どもたちは、大きな地震とそれに続く余震で恐ろしい体験をしたばかりでなく、慣れない避難所や車内、仮住まいでの生活で、我慢を強いられたり思う存分に遊べなかったりと、不安とストレスが募らせています。災害から時間が経つにつれ、一見すると、普段の生活のペースを取り戻しつつあるように見える子どもたちにも、心の状態に配慮した長期的な支援が必要です。

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子どもの心のケアに関する冊子、支援ツール

東日本大震災の被災地支援時に日本ユニセフ協会が専門家の方々のご協力をもとに制作したツールが、今回、熊本地震の被災地でも活用されています。

「子どもにやさしい空間ガイドブック」

© 日本ユニセフ協会

子どもにやさしい空間ガイドブック

災害で日常を奪われた子どもたちに、安心して遊び・勉強できる場所を確保することは、心のケア支援の第一歩。誰もができる支援の手法を、被災地の経験を元にまとめた、現場で使えるガイドブックです。

今回の地震でも、多くの支援関係者の方々に活用いただきました。

ユニセフ「レクリエーション・キット」

ユニセフ「レクリエーション・キット」

© UNICEF/UNI164268/Johansen

サッカーボール、バレーボール、バスケットボール、グローブ、縄跳び、ユニセフTシャツ、ゼッケン、ユニセフバッグ、フリスビー、スポンジゴムボールなどが含まれています。災害時に後回しにされがちな「遊び」や「スポーツ」ですが、日常を一瞬にして奪われた子どもたちにとって、楽しく身体を動かすひと時はとても大切であり、心のケアにもつながります。

全国から寄せられたおもちゃとともに、熊本県ユニセフ協会を通じて、幼稚園や保育園などに届けられました。特に、支援が殆ど届いていなかった“無認可”の施設では、大変喜ばれたとのことです。

「遊びを通した子どもの心の安心サポート」

© 日本ユニセフ協会

遊びを通した子どもの心の安心サポート

子どもたちが過去のつらい体験を乗り越えようとしているときに、大人としてすぐに実践できることを紹介しています。また子どもはもちろんのこと、大人自身の心の支えとなることを目的に書かれています。

保護者、保育園・幼稚園の先生、子育て支援に携わる方、福祉や教育行政に関わる方など、0 ~6歳の未就学児(乳幼児)の側にいる大人の方を主な対象としていますが、それ以外の年齢のお子さんでも参考にしていただけます。

現在、未就学児保育・教育関係者を対象に実施している支援(研修会)でも活用しています。

長谷部選手が被災地の学校を訪問

熊本の子どもたちと一緒に汗を流してサッカーをする長谷部選手。

© 日本ユニセフ協会/2016/tatsuo.hirose

熊本の子どもたちと一緒に汗を流してサッカーをする長谷部選手。

ドイツ・プロサッカーリーグで活躍する長谷部誠選手が、6月9日(木)、熊本県を訪問。熊本県教育委員会から紹介いただいた、“有名人”がまだ訪問していない中学校2校と小学校1校を訪問しました。

「熊本は非常に思い入れのある場所」と語る長谷部選手は、高校3年生の時に熊本で開催されたインターハイに出場し準優勝できたことが、プロのチームから誘いを受けるきっかけになったこと、そして、熊本地震はドイツでも大きく報じられ、世界中の友人たちが心配していることを、子どもたちに伝えました。

長谷部選手は、「子どもたちが少しでも元気になれるように」と、日中の気温が30度を超える暑さになる中、各校の生徒たちと一緒にボールを追いかけ、汗を流しました。”日常”を奪われた子どもたちにとって、スポーツや遊びなどで体を動かし、笑顔になれるひと時は、心のケアにもつながるとても大切な時間です。

最後に訪問した中学校では、生徒会長の女の子が「一生分の元気をもらいました。今日は本当にありがとうございました!」と笑顔で述べ、長谷部選手も笑顔で握手を交わしました。

詳しくは > 長谷部誠 選手 熊本地震の被災地を訪問(2016年6月9日)

※熊本地震被災地支援の募金活動は実施しておりません。


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