【2015年10月22日 発】
2030年までの達成を目指す持続可能な開発目標 (SDGs) の採択を受け、私たちは国際開発における転換期を迎えています。この新しい開発目標の中では、より良い世界を作るための変化の担い手として、子どもたちが重要な役割を果たすとしています。潘基文前国連事務総長は、「乳幼児期の子どもの発達 (ECD) における取り組みによって、次の15年間で変化をもたらすことができる」と述べました。
© UNICEF/UNI185835/Khan |
では、ECDの取り組みはどのようにして2030年までに変化をもたらすのでしょうか。
SDGsの目的はとても明確です。貧困と飢餓の撲滅、尊厳ある平等な社会の実現、地球環境と天然資源の保全、経済成長の促進、平和の構築による「誰ひとり取り残さない社会」の実現です。17の目標と169のターゲットはそれぞれが密接につながり、人、地球、繁栄、平和を中心に据えています。
ECDについては、目標4の中で「すべての人が受けられる公正で質の高い教育の完全普及を達成し、生涯にわたって学習できる機会を促進する」と明記され、特にターゲット4.2において、「2030年までに、すべての子どもたちが質の高い幼児教育、保護、就学前教育の機会を得ることで初等教育への準備をする」とされています。
しかし、ECDを開発の一分野と限定してしまうと、個人や社会を変革するECD本来の可能性を制限することになります。ユニセフのアンソニー・レーク事務局長は、子どもの脳の発達には教育を受ける以上のものが必要だと話しており、私達が学ぶことで、乳幼児期の子どもの発達の考え方や行動に革命が起きると述べています。
子どもの脳の発達には、健康、幼児教育、安全と保護など様々な分野への投資を必要とし、これらの要素をECDプログラムに統合することで、子どもたちの可能性を育てることができます。同時に、ECDはSDGsの多くの目標と関わっていますが、その影響を最大化することができるのです。例えば、
ECDへの投資は、SDGsの複数の目標に影響を与えます。科学的にも証明され、道徳的観点からも重要です。すべての子どもたちの人生のはじめの時期に、公平な機会を与えることからSDGsに取り組みましょう。
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