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日本ユニセフ協会
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コンゴ民主共和国
エボラ出血熱の新たな症例2件 ブテンボなど北キブ州で感染リスク高まる
ユニセフ、専門家チームを派遣

【2018年9月14日  キンシャサ(コンゴ民主共和国)/ダカール(セネガル)/ニューヨーク/ジュネーブ発】

エボラ出血熱の症例が新たに2件発生したとコンゴ民主共和国政府が発表したことを受け、ユニセフ(国連児童基金)は、エボラ対策の拠点を北キブ州中央部の町ブテンボ(Butembo)に新たに設け、感染リスクに晒されている、子どもを含む数千人の人々を支援します。

ユニセフ、専門家チームを派遣

北キブ州のベニで、心理社会サポートを受ける8歳の双子の兄弟。(2018年8月11日撮影)

© UNICEF/UN0229877/Naftalin

北キブ州のベニで、心理社会サポートを受ける8歳の双子の兄弟。(2018年8月11日撮影)

「ブテンボは重要な商業都市で、100万人近くが暮らしています。このような人口の多い町においては、感染が急速に広がる危険性があるのです」とユニセフ・コンゴ民主共和国事務所代表のジャンフランコ・ロティグリアーノは、ブテンボ訪問中に述べました。「ブテンボで確認されたエボラの症例はいまだ限られてはいるものの、集団発生を初期段階で抑えるため、できることをすべてやっておかねばならないのです」

エボラを封じ込め、感染のさらなる広がりを回避するため、ユニセフは対策を強化し、コミュニティに対する啓発、教育、心理社会的ケア、水と衛生の各分野における11人の専門家チームを、ブテンボに配置しています。ユニセフはパートナーとの協力の下、エボラの症例が確認され、感染者と接触した人々がいるブテンボ周辺地域を優先し、以下のことを実施しました。

  • エボラの影響を受けている家族や子どもに心理社会的サポートを行う専門家35人に対し研修を行った。
  • 9局のコミュニティラジオ局でエボラの啓発番組を放送。また、記者36人に対しエボラ予防策の啓発を行った。
  • ブテンボ周辺地域のコミュニティリーダー255人に対し、エボラウイルスに関する情報や感染予防策、エボラ専用ホットラインの番号を伝えた。ホットラインは、エボラ感染のような症状があって感染が疑われる人々に対し、初期の、専門的な保健ケアを行うことを目的として、通報を促すもの。
  • 宗教指導者を通じて、約7,000 人に啓発を行った。

パートナーとの連携で対策に取り組む

On 12 September 2018 in Beni, a group of school children in the Democratic Republic of Congo learn how to protect themselves against Ebola, after a recent outbreak that has hit their town particularly hard. Since the Ebola outbreak was declared on 1 August 2018, UNICEF has collaborated with community, youth and religious leaders to reach more than 3.3 million people with Ebola prevention and advocacy messages. UNICEF is expanding its Ebola response and deploying to Butembo a team of 11 specialists in community communication, education, psycho-social assistance, and water, sanitation and hygiene to help contain the disease and avoid any further spread of the epidemic. While expanding its response to the city of Butembo, UNICEF continues to work with its partners in Mangina and Beni. Since the beginning of the outbreak, UNICEF has collaborated with community, youth and religious leaders to reach more than 3.3 million people with Ebola prevention and advocacy messages. UNICEF is working with local communities and Ebola survivors to ensure that the strategies put in place are effective and sustainable, and to defuse local resistance against the Ebola response, especially in the Ndindi neighbourhood of Beni. UNICEF multidisciplinary teams include anthropologists, who ensure that the response is sensitive to cultural believes and practices, particularly around caring for sick and diseased individuals, and addressing populations’ concerns about secure and dignified burials. In Ndindi, local committees are working hand-in-hand with UNICEF to identify and implement sensitization activities. Local committees have contributed to the setting up of sensitization trucks with megaphones driving through the neighbourhood.

© UNICEF/UN0235949/Nybo

エボラ出血熱から自分たちを守る方法を学ぶ子どもたち。(2018年9月12日撮影)

ブテンボの市街地における対策を強化すると同時に、ユニセフは、マンジナ(Mangina)とベニ(Beni)においてもパートナーと連携した支援を継続しています。エボラの流行が始まって以来、予防や啓発のメッセージを330万人以上の人々に届けるため、コミュニティや若者、宗教指導者と協力してきました。ユニセフは、特にベニのNdindiにおいて、効果的で持続的な対策に引き続き取り組むとともに、エボラ対策に抵抗を感じている地元の人々の理解を促進するため、コミュニティやエボラ・サバイバー(エボラ感染から回復した人)とともに活動しています。

ユニセフの多様な専門家チームには、人類学者が含まれており、特にエボラ患者をケアする際に文化的信念や実践に配慮した手段をとることや、安全かつ尊厳を保つ形で死者の埋葬を望む人々の声に向き合っています。Ndindiでは、現地のコミュニティがユニセフと密接に協力し、啓発活動を実行に移しています。コミュニティとともに、スピーカーを積んだ啓発活動用のトラックを町中で走らせました。ユニセフは、感染の疑いのある人々を早期に発見し、適切な保健サービスに照会できるよう、地元リーダー120人に携帯電話を提供しました。

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