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日本ユニセフ協会
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中東危機
ユニセフ、難民への越冬支援開始
130万人の子どもに冬服など提供へ 深刻な資金不足で危ぶまれる支援活動

【2018年11月27日  アンマン(ヨルダン)発】

中東・北アフリカ地域全体が寒気と雨に見舞われ、紛争危機の影響を受ける子ども100万人近くが寒さに晒される恐れがあります。ユニセフ(国連児童基金)は子どもたちの命を守るため、暖かい服や毛布のほか、保健、水、衛生分野の物資提供を含む越冬支援を始めていますが、必要な資金の3分の2にあたる、3,300万米ドルが不足しています。

130万人の子どもに冬服など提供へ

シリアの国内避難民キャンプで、支援物資の防寒着を切る2歳のリマスちゃん。(2018年1月撮影)

© UNICEF/UN0199437/

シリアの国内避難民キャンプで、支援物資の防寒着を切る2歳のリマスちゃん。(2018年1月撮影)

「数年にわたる紛争、避難生活、そして失業のために、家族の貯えは底をついています。寒さをしのぐためのお金がないのです」と中東・北アフリカ地域事務所代表のヘルト・カッペラエレは述べました。「十分な栄養がとれず、保健ケアも受けられない子どもたちは、衰弱し、低体温症や危険な呼吸器感染症にかかりやすくなります。零下になる厳しい寒さから彼らを守らなければ、悲惨な結果が待ち受けています」

暖房設備のほとんどない難民キャンプや密集した仮設住居に暮らす何千もの家族にとって、気温の低下はさらなる苦難となります。昨年、安全を求めてシリアを逃れレバノンに向かった2人の子どもが寒さのために亡くなりました。

この冬、ユニセフはシリア、イラク、ヨルダン、レバノン、パレスチナ、トルコ、およびエジプトの子どもたち130万人に対して、暖かい服と毛布の提供や、水と衛生および保健分野での支援、また家族には現金給付支援をする予定です。ユニセフの越冬支援は、現在行っている保健、栄養、水と衛生、子どもの保護、教育分野におけるプログラムを補完するもので、地域全体の弱い立場にある子どもたちを寒さから守り、健康に、学校に通えるようにすることを目的としています。

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