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日本ユニセフ協会
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予防接種中断
はしか・ポリオ流行のおそれ ユニセフとWHO、行動を呼びかけ

【2020年11月6日  ジュネーブ/ニューヨーク発】

ユニセフ(国連児童基金)とWHO(世界保健機関)は本日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により世界で予防接種サービスが中断し続けており、何百万人もの不利な立場に置かれた子どもたちが予防可能な小児疾患にかかるリスクが高いままになっていることを受け、はしかとポリオの流行を回避するための緊急行動を呼びかけました。

COVID-19以外の病気からも子どもたちを守るために

ユニセフの支援を受けゴマで行われたキャンペーンで、はしかの予防接種を受ける生後10カ月のエメちゃん。(コンゴ民主共和国、2020年4月撮影)

© UNICEF/UNI325338/Nkoy

ユニセフの支援を受けゴマで行われたキャンペーンで、はしかの予防接種を受ける生後10カ月のエメちゃん。(コンゴ民主共和国、2020年4月撮影)

ユニセフとWHOは、GAVIの支援対象国以外の国とターゲット年齢層における免疫の格差に対処するために必要な資金は6億5,500万米ドル(ポリオに4億米ドル、はしかに2億5,500万米ドル)と推定しています。

「ひとつの病気との闘いのために、他の病気との闘いの場から退却するわけにはいきません」とユニセフ事務局長のヘンリエッタ ・フォアは述べました。「世界的なパンデミックに対処することは非常に重要です。しかし、他の病気もまた、世界で最も貧しい地域に暮らす何百万人もの子どもたちの命を脅かしています。そのため本日、各国の指導者、ドナー、パートナーに向けて世界的な行動を緊急に呼びかけます。予防接種キャンペーンを安全に再開し、COVID-19以外の病気からも子どもたちを守るために重要な予防接種を優先するためには、さらなる資金が必要です」

次世代型ワクチンや世界的戦略を展開予定

ヌアクショットの保健センターで、経口ポリオワクチンの予防接種を受ける赤ちゃん。(モーリタニア、2020年6月撮影)

© UNICEF/UNI334515/Pouget

ヌアクショットの保健センターで、経口ポリオワクチンの予防接種を受ける赤ちゃん。(モーリタニア、2020年6月撮影)

近年、はしかは世界各地で流行が続いています。予防接種率の格差は、COVID-19によって2020年、さらに拡大しています。2019年には、はしかは20年以上の間で最も多くの新規感染者数を記録するまでに増加しました。来週発表される2019年の年間はしか死亡率データは、世界の多くの国で流行が続き、感染者を生んでいることを示すでしょう。

同時に、パキスタンやアフガニスタン、アフリカの多くの接種率の低い地域ではポリオへの感染が増加すると推測されています。今、ポリオを根絶できなければ、世界的にポリオが再燃し、10年以内に毎年20万人もの新たな感染者が発生することになります。

そのなかで、次世代の新しい経口ポリオワクチンや間もなく発表される「はしか流行戦略対応計画」などが今後数ヶ月の間に展開され、命を守るために、より効果的かつ持続可能な方法でこれらの増大する脅威に取り組めるようになることが期待されています。この計画は、はしかの流行を迅速かつ効果的に予防し、検出し、対応するための世界的な戦略です。

 

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■ GAVIの支援対象国は、こちらからご覧いただけます。

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