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日本ユニセフ協会
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アフガニスタン
物資輸送経路の確保を訴え ユニセフ・WHO共同声明

【2021年8月22日  カブール/カイロ/カトマンズ発】

アフガニスタンにおいて人道支援物資の空輸が困難な状況を受け、ユニセフ(国連児童基金)南アジア地域事務所代表のジョージ・ラリア・アジェイと世界保健機構(WHO)東地中海事務局長のアフマド・アル・マンダリは、共同で以下の声明を発表しました。

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物資輸送経路の確保を訴え

カブール南部にある高校に避難している男の子。(2021年8月14日撮影)

© UNICEF/UN0502894/

カブール南部にある高校に避難している男の子。(2021年8月14日撮影)

アフガニスタンにおける人道支援ニーズが高まる一方で、そのニーズに対応する能力は急速に低下しています。ユニセフとWHOは、この2カ月間で新たに避難民となった30万人を含め、支援を必要とする数百万人の人々に医薬品やその他の命を守る支援物資を届けるために、制限のないアクセスを直ちに求めています。

ここ数日は、外国人や弱い立場にあるアフガニスタン人を避難させるための大規模な航空作戦に焦点が当たっていますが、アフガニスタンの国民の大多数が直面している大規模な人道支援ニーズを無視することはできませんし、あってはなりません。ここ数週間の緊急事態の前から、アフガニスタンでは世界で3番目に大規模な人道支援活動が展開されており、1,800万人以上の人々が支援を必要としていました。

ユニセフとWHOは、アフガニスタンの人々に支援を継続するため、現地に留まり活動を続けます。しかし、現在、カブールへの民間航空機の着陸が許可されていないため、国内に物資を運び入れ、必要としている人々に届ける手段がありません。 他の人道支援機関も同様の制約を受けています。

アフガニスタンに留まり活動を継続

紛争により故郷から逃れ、カンダハールの国内避難民キャンプに滞在する親子。(2021年8月5日撮影)

© UNICEF/UN0498794/UNICEF Afghanistan

紛争により故郷から逃れ、カンダハールの国内避難民キャンプに滞在する親子。(2021年8月5日撮影)

私たちは、アフガニスタンへの支援物資の継続的かつ円滑な輸送のために、人道的なエアブリッジ(航空輸送経路)を早急に確立することを求めています。 また、すべての国連および国際パートナーと緊密に連絡を取り合い、支援物資の輸送を迅速化するための選択肢を検討しています。

最近の衝突の最初の数日間は、ユニセフもWHOも、他の国連機関と同様に、職員の安全とセキュリティを優先して対応しました。しかし、敵対行為が最悪の状態であっても、私たちは活動を継続しました。 両機関はアフガニスタンに留まり、国内に残る何百万人ものアフガニスタン人を支援するため、直ちに活動を加速しました。

紛争、避難民、干ばつ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行などすべてのことが合わさり、アフガニスタンの複雑で絶望的な状況を引き起こしています。 ユニセフとWHOは、アフガニスタンで増え続ける膨大なニーズに対応し、支援を受けられずに不必要に命を落とす人が出ないよう、支援と協力を必要としています。

命を守る支援物資を届ける

カンダハールの国内避難民キャンプに滞在する7歳のアリファさんと2歳のサファちゃん。(2021年8月5日撮影)

© UNICEF/UN0498790/UNICEF Afghanista

カンダハールの国内避難民キャンプに滞在する7歳のアリファさんと2歳のサファちゃん。(2021年8月5日撮影)

ユニセフはアフガニスタン国内に13カ所の事務所を持ち、厳しい状況にある人々に命を守る支援物資を届けるために、さまざまなパートナーと協力しています。ユニセフは現在、人道危機の影響を受けている約1,000万人の子どもたちとその家族を支援するために、栄養不良に苦しむ子どもたちへの治療食や、緊急の医療ケアを行う移動式診療所など、命を守るためのサービスを提供しています。ユニセフはまた、キャンプに身を寄せる国内避難民を含め、干ばつの影響を最も受けている人々に水を届けています。人道的危機が続いているに中においても、衛生キットを配布し、乳幼児へのワクチン接種を継続しています。さらにユニセフは、物資を事前に配置することで、同国内での人道支援を拡大しています。先週、カブールにある新しい国内避難民キャンプのいくつかに、子どもにやさしい空間、栄養支援拠点、予防接種会場を設置しました。

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