日本ユニセフ協会TOP >  ユニセフ・シアター・シリーズ「子どもたちの世界」『ブレッドウィナー』 試写会先着70名様をご招待

ユニセフ・シアター・シリーズ
「子どもたちの世界」
『ブレッドウィナー』 試写会


©2017 Breadwinner Canada Inc./Cartoon Saloon (Breadwinner) Limited/ Melusine Productions S.A.

日本ユニセフ協会は、11月18日(月)14時より、42の国と地域、102の映画祭で上映され、第90回アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされた、映画『ブレッドウィナー』の無料試写会を、東京都港区のユニセフハウスで開催いたします。この試写会に、お申込み先着順で70名様をご招待いたします。

子どもの権利条約が国連で採択されてから30年を迎える今年、日本ユニセフ協会は「子ども」を主題にした映画12作品を5月~12月にかけて連続上映する、ユニセフ・シアター・シリーズ「子どもたちの世界」と題したイベントを開催しています。今回はその第9回目となります。

『ブレッドウィナー』は、家族を助けるために髪を切り少年に変装し、一家の稼ぎ手となった勇気あるアフガニスタンの少女の物語を描いたアニメーション映画です。
ご参加をご希望される方は、下記フォームよりお申込下さい。
※上映後は、ゲストによるトークイベントを予定しています。

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『ブレッドウィナー』:ストーリー

©2017 Breadwinner Canada Inc./Cartoon Saloon (Breadwinner) Limited/ Melusine Productions S.A

11歳のパヴァーナは、アフガニスタンの戦争で荒廃したカブールの町で、教師だった父、作家の母、姉と幼い弟とともに小さな部屋に暮らしています。足の悪い父を手伝うパヴァーナに、いつも父はアフガニスタンの歴史を美しい伝説になぞらえて話してくれます。しかし、ある日突然父親がタリバンに連行され、家族の暮らしは一変します。男性を伴わずに、女性が外出することが禁じられているため、残された者だけではお金を稼ぐことも、食料を買いに行くこともできません。 家族のために、パヴァーナは髪を切り少年になりすまし町にでます。そして危険を顧みず、父親を救いだす方法を探そうと決意するのです。

原作は、カナダの作家で平和活動家のデボラ・エリスの「生きのびるために」(さ・え・ら書房刊)。17ヶ国語に翻訳され、ピーター・パン・プライズをはじめ数々の文学賞を受賞したベストセラー児童文学です。原作者は、パキスタンの難民キャンプで、アフガニスタンの女性や少女に取材を重ね聞き取った話を元に本作を執筆。映画のタイトル『ブレッドウィナー』は、一家の稼ぎ手という意味の英語です。

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【ノラ・トゥーミー監督へのインタビューより一部抜粋】
アニメーションは豊かな表現ができるメディア

「10歳以上の子どもに、普段あまり触れることのない世界を紹介するというコンセプトは、私にとって大きな挑戦でした。アニメーションは子どものものと思われがちですが、『火垂るの墓』や「アノマリサ<未>」(監督チャーリー・カウフマン 2015)をみれば全く違うことが分かります。『ブレッドウィナー』のような映画が暗く重いものになるのは簡単ですが、おとぎ話の勇気ではなく、本当の勇気を見せたいと思いました。家族が愛し合う姿を見せたかったのです。本作が実写だとしたら、観客は映画から自分を感情的に切り離し、身を守ろうとするでしょう。でもアニメーションなら、違います。私にとっては、アニメーションが、様々なアイデアを試してみる上で、最高のメディアなのです」

「最初は、パヴァーナが暮らすカブールの現実世界から始めました。2001年の半ばから後半のカブールがどのように見えたかという情報をアフガンの専門家からできるだけたくさん集めました。アニメーションは豊かな表現ができるメディアです。たとえば、現地の人が「ハニーライト」と呼ぶカブールの朝を私たちは映画で再現することができます。私たちはリアルさにこだわると同時に、作品が芸術的なものとなるよう最大限の努力をしました。物語を通して、アニメーションというメディアの境界を押し広げようと努めました」

対話を生み出すために

映画を作った時、メッセージを込めるということをしなかったと監督は言います。「ただ物語を語り、登場人物を作り出したかっただけです。ユーモアや欠点のある登場人物を作ること。主人公の家族や、彼女を取り巻く環境を、制作にかかわった人々と作り出せると思いました。映画には循環というテーマがあります。すべてが変わり続け、パヴァーナの人生も常に変化していきます。それがドラマを作り出しています。今の世界を見れば問題が山積していますが、私たちは向き合っていかねばなりません。時に、他の人に微笑みかけて、誰かとつながることや、時には物事の意味を深く考えてみることです。簡単なことなどありません。若い人達を含め人々がもう少し深く考え、理解しようとすること、それが未来への希望なのです。

だから映画にメッセージはありません。ただ一つ、この映画を見た人に期待するのは、対話が生まれることです。若い人達がこの世界の別の場所に暮らす子どもたちについて考え始めることを願います。この映画をきっかけに、自分で調べて、自分の意見を持つことができるとすれば、素晴らしいことです」

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©2017 Breadwinner Canada Inc./Cartoon Saloon (Breadwinner) Limited/ Melusine Productions S.A.

『ブレッドウィナー』

監督:ノラ・トゥーミー

配給:チャイルド・フィルム/ミラクルヴォイス

2017年 / 94分/ カナダ、アイルランド、ルクセンブルク

映画公式ホームページはこちらから

ゲストスピーカープロフィール

内藤正典 さん

1956年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科科学史・科学哲学分科卒業。社会学博士。一橋大学教授を経て、現在、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。ダマスカス大学文学部(シリア)留学、アンカラ大学政治学部客員研究員。EHESS(フランス社会科学高等研究院)客員教授、アバディーン大学(スコットランド)客員教授、UNESCO人文社会科学セクター科学諮問委員など歴任。専門は、社会地理学、多文化共生論、移民・難民問題、中東地域研究。著書に、『外国人労働者・移民・難民って誰のこと?』集英社、『限界の現代史』集英社、『となりのイスラム』ミシマ社、『ヨーロッパとイスラーム』岩波書店、『アッラーのヨーロッパ』東大出版会など多数。2010年、同志社大学にてアフガニスタンのカルザイ大統領と学生の対話集会を開催。2012年、同志社大学にて、カルザイ政権、反政府勢力、タリバンとの和平会議を開催。

開催日時・会場

日時 2019年11月18日(月) 14:00−17:00 (13:30開場)
会場 ユニセフハウス (東京都港区高輪4-6-12) 1階ホール

最寄り駅
JR 品川駅西口(高輪口)より徒歩約 7 分
都営浅草線 高輪台駅より 徒歩約 7 分
アクセス
主催 (公財)日本ユニセフ協会
定員 先着70名 ※入場無料 (1回のご応募につき、お申込は2人まで)。
応募方法 下記「お申込情報」より、WEBフォームにてご応募ください。尚、応募が70名様に達した時点で、「受付終了」とさせて頂きます。
備考 ※ 先着順に受付いたします。定員に達した場合は、募集を打ち切ります。
※ 会場となるユニセフハウス1Fホールは、多目的ホールであり、スクリーンサイズや音響等、設備等通常の映画館とは異なります。予めご了承ください。
※ 本編上映開始後はお申込済みの方でも途中入場をお断りする場合がございます。お時間には余裕をもってご来場いただきますようお願いいたします。
※ 本試写会は、一般の方を対象にしておりますが、報道機関による取材も予定されておりますので、予めご了承ください。
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お問い合わせ

(公財)日本ユニセフ協会 広報室

電話 03-5789-2016(平日9:00〜17:00)/ FAX:03-5789-2036

Eメール:event@unicef.or.jp