日本ユニセフ協会TOP >  ユニセフ・シアター・シリーズ「子どもたちの世界」『存在のない子供たち』試写会ユニセフ・マンスリーサポーター先着20名様をご招待

ユニセフ・シアター・シリーズ
「子どもたちの世界」
『存在のない子供たち』 試写会
ユニセフ・マンスリーサポーター先着20名様をご招待


(C)2018MoozFilms

日本ユニセフ協会は、7月5日(金)午後、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞、エキュメニカル審査員賞を受賞した映画『存在のない子供たち』の試写会を、東京都港区のユニセフハウスで開催いたします。この試写会に、お申込み先着順で20名様をご招待いたします。

子どもの権利条約が国連で採択されてから30年を迎える今年、日本ユニセフ協会は「子ども」を主題にした映画12作品を5月~12月にかけて連続上映する、ユニセフ・シアター・シリーズ「子どもたちの世界」と題したイベントを開催しています。今回はその第3回目となります。

『存在のない子供たち』は貧しさゆえに親からまともな愛情を受けることができずに生きる12歳の少年の目線を通し、児童労働、移民、児童婚など中東の現実を映し出したヒューマンドラマです。
ご参加をご希望される方は、下記フォームよりお申込下さい。
※上映後にトークイベントを予定しています。

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『存在のない子供たち』:ストーリー

「両親を訴えたい。こんな世の中に、僕を産んだから」

わずか12歳で、裁判を起こしたゼイン。訴えた相手は、自分の両親。裁判長から、「何の罪で?」と聞かれたゼインは、大きな瞳でまっすぐ前を見つめて、こう答えました─「僕を産んだこと」。中東の貧民窟に生まれたゼインは、両親が出生届を出さなかったために、自分の誕生日も知らず、法的には社会に存在すらしていません。学校へ通うこともなく、路上で物を売るなど、朝から晩まで両親に働かされています。唯一の支えだった大切な妹が11歳で強制結婚させられ、怒りと悲しみから家を出たゼインを待っていたのは、大人たちが作った、さらに過酷な“現実”でした―。

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【ナディーン・ラバキ―監督インタビューより抜粋】

── 最初にホワイトボードに書き出したのはどんなテーマでしたか?

私が映画を作る時はいつも、「すでに確立しているシステム」と、「その矛盾」を問う必要性があると思っている。さらに、「その代わりとなるシステム」を想像する必要もある。

当初、私の頭の中にあったテーマは、不法移民、不当な扱いをされる子供たち、移民労働者、国境という概念とそのばからしさ、自分たちの存在を証明するために紙切れ(証明書類)が必要であるという事実、必要あらばその書類を無効にすることもできるという事実、人種差別、相手に対する恐怖、子どもの権利条約への無関心…

── しかし、あなたは今回、幼少時代に焦点を当てることにしましたよね…

このブレインストーミングと並行して、不当に扱われている子供たちを中心に描こうという考えが生まれた。私がちょうど、こういったアイディアに取り組んでいた時期に、悲痛な出来事があった。ある日の夜中の1時頃にパーティーから帰宅する途中、赤信号で止まって車の窓から見下ろすと、母親の腕の中で半分、寝かけている子供が見えた。母親は、路上で物乞いをしていた。一番、私にとって衝撃だったのは、その2歳児が泣いていなかったということ。とにかく眠りたい、という感じだった。彼の目が閉じていくイメージが頭から離れなくて、帰宅した後、その残像をどうにかしたいと思った。そこで、大人に向かって叫んでいる子供の絵を描いたの。自分からすべての権利を奪っていく世の中に自分を産み落とした親を憎んでいるかのように親を罵倒している子供の顔をね。そこから、『存在のない子供たち』のアイディアはどんどん膨らんでいった。子供時代を出発点にした。人生が形成されるのは明らかに子供時代なわけだから。

── つまり、この映画の主題はなんですか?

『存在のない子供たち』は、12歳の少年ゼインが体験する旅を描いている。ゼインは、自分のことをまともに育て上げることも、愛を与えることもできないのに自分を生んだ両親を告訴することを決意する。不当に扱われたこの少年の戦いは、まるで大きな叫びのように、我々のシステムに見捨てられた者たちの間で共感を呼ぶことになる。率直な目から見た普遍的な告発…

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『存在のない子供たち』

2019年7月シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか公開

監督: ナディーン・ラバキ―

配給: キノフィルムズ/木下グループ

2018年 / 125分 / レバノン、フランス / PG12

画像: (C)2018MoozFilms

映画公式ホームページはこちらから

ゲストスピーカープロフィール

ナディーン・ラバキ― 監督

1974年2月18日レバノン、ベイルートで生まれ、内戦の真っただ中に育つ。

2005年にはカンヌ国際映画祭の主催する「レジダンス」制度に参加し、ベイルートを舞台にした初めての長編映画『キャラメル』の脚本を執筆した。彼女自身がメガホンを取り、主演も果たした。2007年のカンヌ国際映画祭での監督週間にて初上映され、ユース審査員賞を受賞。さらに、サンセバスチャン映画祭では、観客賞を受賞した。『キャラメル』は、60か国以上の国で上映された。2008年には、フランスの文化・通信省より、芸術文化勲章を授与される。ナディーンの長編映画第二段『Where Do We Go Now?(英題)』でも、脚本/監督/出演をこなした。この作品はカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門にて上映され、エキュメニカル審査員スペシャル・メンションを受賞。

役者としては、フランスのフレッド・カヴァイエ監督の『友よ、さらばと言おう』(2014)、グザヴィエ・ボーヴォワ監督の『チャップリンからの贈り物』(2014)、また、レバノン出身の監督ジョージ・ハシェムの『Stray Bullet(原題)』(2007)、モロッコ出身の監督レイラ・マラクシの『Rock the Casbah(原題)』(2013)など。本作ではゼインの弁護士役として出演している。

開催日時・会場

日時 2019年7月5日(金) 14:00−17:00 (13:30開場)
会場 ユニセフハウス (東京都港区高輪4-6-12) 1階ホール

最寄り駅
JR 品川駅西口(高輪口)より徒歩約 7 分
都営浅草線 高輪台駅より 徒歩約 7 分
アクセス
主催 (公財)日本ユニセフ協会
協力 株式会社キノフィルムズ
定員 先着20名 ※入場無料 ご応募はユニセフ・マンスリーサポーターの方に限らせて頂きます。(1回のご応募につき、お申込は2人まで)
応募方法 下記「お申込情報」より、WEBフォームにてご応募ください。尚、応募が20名様に達した時点で、「受付終了」とさせて頂きます。
備考 ※ 先着順に受付いたします。定員に達した場合は、募集を打ち切ります。
※ 会場となるユニセフハウス1Fホールは、多目的ホールであり、スクリーンサイズや音響等、設備等通常の映画館とは異なります。予めご了承ください。
※ 本編上映開始後はお申込済みの方でも途中入場をお断りする場合がございます。お時間には余裕をもってご来場いただきますようお願いいたします。
※ 本試写会は、一般の方を対象にしておりますが、報道機関による取材も予定されておりますので、予めご了承ください。
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お問い合わせ

(公財)日本ユニセフ協会 広報室

電話 03-5789-2016(平日9:00〜17:00)/ FAX:03-5789-2036

Eメール:event@unicef.or.jp