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日本ユニセフ協会
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スーダン
子ども兵士21人の解放を歓迎
社会復帰を目指して

【2016年9月22日  ハルツーム(スーダン)発】

国連は、昨日スーダン政府が、武装グループに関係していたとされる21人の子どもたちを解放したことを歓迎します。これらの子どもたちは、2015年ダルフールでのスーダン政府と 「正義と平等運動(JEM)」との戦闘の際に捉えられ、政府治安部隊の保護下に置かれていました。

21人の子ども兵士が解放

ユニセフが支援する社会復帰プログラムに参加し、宿題をする元兵士の子ども。 ※本文との直接の関係はありません。

© UNICEF Sudan/Georgina Cranston

ユニセフが支援する社会復帰プログラムに参加し、宿題をする元兵士の子ども。 ※本文との直接の関係はありません。

「今日は、本当に素晴らしい日です。この解放は、紛争下のすべての子どもたちを保護するための行動計画に対する、私たちの共通の決意の表れです。子どもたちの家族との再統合や社会復帰は、子どもたちの権利や子ども時代の実現と保護のための画期的な一歩となります。私たちは、政府と関係機関による子どもたちの社会復帰に向けた努力に対して、あらゆる支援を実施していきます」と、ユニセフ・スーダン事務所のアブドゥラー・ファーディル(Abdullah Fadil)代表は言います。

国連は、今回の子どもたちの解放を、2016年3月27日にスーダン政府と国連の間で署名した行動計画の実施に向けての重要な前進と考えます。行動計画は、スーダンの武力紛争により影響を受ける子どもたちの保護全般に資することを、また特に、武装勢力やグループによる子どもたちの徴用・利用の予防や、解放、リハビリテーション、社会復帰などに貢献することを目的にしています。

「子どもたちの解放の知らせは、私たちにとって大きな喜びです。これは、国内の紛争の影響を受ける子どもたちを守るという、政府の決意を明らかにするものです。国連は、この機会に、紛争地域も含むスーダン国内での子どもの権利の促進と保護のための政府による努力を全面的に支援することを、改めて強調します」(マルタ・ルエダス(Ms. Marta Ruedas)スーダン国連常駐調整官)

社会復帰を目指して

「スーダンの子どもたちは、これ以上将来を奪われてはなりません。子どもたちは戦闘に加わってはならないのです。子どもたちは学校に通うべきで、家族と一緒にいるべきです。子どもたちの解放を重要な一歩として歓迎します。 同時に、全ての紛争当事者に対して、子どもたちの徴用をやめるよう、改めて求めます」と、ダルフール国連・アフリカ連合合同ミッション(UNAMID)共同特別代表のマーティン・ウホミビヒ(Martin Uhomoibhi)は述べています。

解放された子どもたちは、政府の一時保護センターに滞在し、家族や社会への復帰を可能にするために社会心理的支援などを受けます。国連は、政府の子ども福祉国家委員会と緊密に連携し、このプロセスを支えていきます。

スーダンで武装勢力や武装グループに利用されていた子どもたちの社会復帰を成功させることは、国連およびパートナー団体にとって、引き続き非常に重要な課題です。

* * *

行動計画について

  • スーダン政府、国連を代表してUNAMIDの常駐・人道調整官、ならびにユニセフの間で署名されました。
  • スーダン政府が、武力紛争により影響を受ける子どもたちの保護のための2007年の「パリ原則」に準じて、武装勢力・グループに利用されている子どもたちの保護を強化するための詳細な行程を提示しています。
  • 子どもたちの徴用や政府治安部隊による徴兵の停止、新たな徴用の予防、および子どもたちの解放の実施を含んでいます。
  • 武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)は、2011年のダルフール和平のためのドーハ文書(DDPD)に基づいて開始されました。

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