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日本ユニセフ協会
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ケニア 情勢レポート
長引く大雨と洪水による被害拡大
避難生活を送る子ども12万人以上
ユニセフ、緊急支援とニーズ調査実施中

【2018年5月12日  東京発】

19日、ユニセフ(国連児童基金)ケニア事務所がケニアでの洪水とその支援状況に関して発表した情勢レポートの抜粋を下のとおりお伝えいたします。

* * *

大雨・洪水の影響

20180522_Kenya1

© UNICEF/Kenya

ポリオ撲滅キャンペーン最終日に各家庭を訪問する保健員。

  • ケニア国家災害対策センター(NDOC)によると、広範囲にわたる洪水の影響で、33万2,000人が避難民となり、183人が死亡した。
  • ケニアのこの時期の雨量としては、平年の平均の4倍にのぼる。例年では5月末に終わる長い雨季は、ケニア気象庁によると今年は8月まで長引く地域もあるだろうと警告している。今後数週間、河川の氾濫や洪水がさらに悪化すると見込まれる。
  • 政府はMasingaの水力発電ダムの水を放流する必要があるのに伴い、下流の平地に暮らす人々に高台への避難を警告している。他の地域でも大雨の影響で跳水地が満水となり、水が溢れ出している。
  • 学校1万1,370校を対象に、携帯のSMSを利用して実施した調査の暫定的な結果によると、6,612校が教育・学習資材が被害に遭い200万人以上の子どもたちが影響を受け、3,272校は安全な飲み水の供給がなく140万人の子どもたちが影響を受けている。さらに739校が一時的に閉鎖し約33万2,000人の子どもが影響を受け、329校が避難民を受け入れているために約14万8,000人の子どもの学習に影響が出ている。
  • 洪水の影響で避難を余儀なくされた約12万7,370人の子どものうち、約1万4,600人(55%が女子)は、安全の確保と心理社会的支援を必要としている。これらの子どもたちは、家族と避難を余儀なくされ、洪水により家財道具を失っており、衣類や衛生キット、家庭用品といった物資支援とともに、心理社会的応急処置(PFA)や心理社会的ケアが必要である。
  • 政府とパートナー団体は、最も被害の大きい10地域における洪水の影響の詳細と全体像を把握するために、調査チームを派遣している。

ユニセフの支援活動

ポリオの予防接種を受ける子ども。

© UNICEF/Kenya

ポリオの予防接種を受ける子ども。

  • ユニセフは影響を受けている地域のパートナー団体と協力して、最も緊急に必要とされている重要なサービスの維持と規模の拡大を図り、同時に必要とされている支援を特定し提供するための、緊急ニーズ調査を実施中。
  • 仮設住居・非食糧支援物資:家庭用救援キット5,090キットを購入し、数週間後に現地に届けられる予定。沿岸・西部地域の緊急支援として使用される。
  • 水と衛生:ユニセフとパートナー団体は、水、浄水剤、バケツ、飲料水用ポリタンクなどの緊急支援物資を配布し、洪水で被害を受けた水施設の修復および消毒の支援を計画中。最も被害の大きい10地域の、1万9,600人の子どもを含む11万2,400人(2万2,480世帯)に水と衛生分野での支援物資を提供。
  • 保健:1万2,000人に保健分野の支援を提供。ユニセフは保健省のポリオ撲滅キャンペーンの主要なパートナーで、最初の予防接種の対象はナイロビの80万人の子どもたち。

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