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日本ユニセフ協会
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ビジネスと人権に関する国別行動計画
ベースラインスタディで「子どもの権利」を明確に
日本ユニセフ協会 要望書提出

【2018年8月22日  東京発】

日本ユニセフ協会は、政府がとりまとめている「ビジネスと人権に関するベースラインスタディ」において、子どもの権利が適切に位置づけられるよう、要望書を提出しました。

ビジネスと人権:日本政府の取り組み

政府は、2016年11月、ジュネーブにおいて開催された、国連ビジネスと人権フォーラムにおいて、「ビジネスと人権に関する国別行動計画」を策定することを表明し、このことは、2016年12月に策定された政府の「SDGs実施指針付表」にも含められました。現在、国別行動計画策定に向け、日本の制度・取り組みの現状を確認するための「ベースラインスタディ」のとりまとめが行われています。

ビジネスで守る子どもの権利

当協会は、ユニセフ等が発表した「子どもの権利とビジネス原則」をテーマとするセミナーシリーズを実施し、その報告書を発表するなど、これまでも、ビジネスと子どもの権利に焦点をあてた活動を行ってきました。

今般、政府が「ベースラインスタディ」をとりまとめるにあたり、同スタディを元に作成される「国別行動計画」が、子どもの権利を明確に掲げるものとなるよう、以下の点を要望いたしました。

  1. 子どもは社会の中で脆弱な立場にあり、ビジネスによって負の影響、時に長期にわたる影響を受けやすいことに鑑み、「子ども」を企業活動によって人権が侵害されるおそれのあるグループの一つとして明確に位置付ける 。
  2. ビジネスが子どもの権利に負の影響を及ぼさないだけでなく、様々な企業活動を通じて、子どもの権利を積極的に推進できることに留意し、企業の果たし得る積極的な役割について言及する。
  3. 「子どもの権利とビジネス原則」を参照し、同原則に基づき、ビジネスと子どもの権利の多様な接点を考慮する。
  4. 「子どもの権利に関するベースラインアセスメント」 を、企業活動における子どもの権利保護に関する法制度や取組の検討に活用する。
  5. 子どもの権利の尊重・推進に関し、以下の内容を含める。

(ア)     公共調達において子どもの人権に配慮すること

(イ)     サプライチェーン管理に関し、子どもの人権への配慮を規定する基準を導入すること

(ウ)     救済へのアクセスに関し、子どもの権利侵害への対応についても検討すること

(エ)     広告・マーケティングにおける子どもの権利保護に関する規制等を導入すること

(オ)     2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、「持続可能性に配慮した調達コード」の範囲に限らない、多面的な、スポーツに関わるビジネスによる子どもの権利の尊重・推進を促進すること

(カ)     インターネットを介して子どもが性被害や犯罪等に巻き込まれる問題への対応を強化すること

(キ)     企業による子どもの権利の尊重・推進の取り組みの情報開示を促進すること

 

<参考>

「ビジネスと人権に関する国別行動計画」

2011年、人権理事会において、「国連ビジネスと人権に関する指導原則(保護,尊重及び救済の枠組にかかる指導原則)」が支持(endorse)されました。同原則を普及するために設置された作業部会は、各国に対し、原則を実施するための「国別行動計画」を作成することを奨励していて、現在までに19カ国が同計画を策定、公表しています。国別行動計画の作成に向けては、まず、現状の制度や取り組みを確認するため、ベースラインスタディを実施することが奨励されています。

 

「子どもの権利とビジネス原則」

「国連ビジネスと人権に関する指導原則」を補完するために、ユニセフ等が2012年に発表した文書で、企業が様々な活動を通して子どもの権利を守るための10の指針(原則)を示します。ビジネスが子どもの権利に負の影響を及ぼさないだけでなく、様々な企業活動を通じて、子どもの権利を積極的に推進できることを強調しています。詳しくはこちらから。

 

「子どもの権利に関するベースラインアセスメント」

ユニセフ本部の指針に基づき、日本ユニセフ協会の依頼により、ディーエルエイ・パイパー東京パートナーシップ外国法共働事業法律事務所が実施した、子どもの権利についての日本の法制度、取り組みの現状に関する調査です(2018年4月暫定版)。全文はこちらからご覧いただけます。


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