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公益財団法人日本ユニセフ協会

日本ユニセフ協会の主な活動—アドボカシー活動

日本ユニセフ協会は、「子どもの権利条約」に定められている様々な子どもの権利の実現を目指して、1990年代初頭の「子どもの権利条約」批准を日本政府に求めるキャンペーンを皮切りに、子どもの兵士根絶を目指すキャンペーン、子どもの人身売買根絶を目指すキャンペーン、子どもの商業的性的搾取の根絶を目指すキャンペーンなどのアドボカシー活動を実施してまいりました。

現在は、「子どもの権利条約」のさらなる普及を進めるとともに、子どもの性的搾取の根絶を目指す活動の一環として、法律・政策への働きかけとともに、「子ども買春防止のための旅行・観光業界行動倫理規範」(コードプロジェクト)やインターネット上の子どもの保護など、民間による取り組みへの協力も続けています。さらに、子どもの貧困問題や、東日本大震災後の支援の経験を活かし、子どもと防災といった課題にも取り組んでいます。

子どもの権利条約

子どもの貧困

子どもと防災

持続可能な開発目標(SDGs)

子どもへの暴力・虐待

子どもの性的搾取

CSR:子どもの権利とビジネス

子どもにやさしいまち

2017年の主な活動

○ 「持続可能な開発目標=SDGs」の啓発と推進に関する取り組み

年間を通じて、本部発信物の積極的な翻訳・国内配信や、出版物やインターネットを通じた情報発信を行うとともに、ユニセフ本部とも協議しながら日本政府へ働きかけを続けました。

持続可能な開発目標(SDGs)を基準に日本を含む先進国の子どもの状況を比較したユニセフ『レポートカード14』の制作を支援し、6月には、SDGsの子どもの分野に主に関連する省庁関係者や報道関係者を招き国内発表会を開催。政府実施指針にも盛り込まれた「学校におけるSDGs教育」を推進するための副教材制作に、外務省と文部科学省とともに取り組みました。副教材は、平成30年度秋に完成し、全国の中学校3年生全員に配布される予定です。

○ 「子どもへの暴力」問題に関する取り組み

ユニセフ本部が世界的に進める「子どもへの暴力撲滅」キャンペーンへの取り組みを継続しました。インターネット事業者等によるインターネット上の児童ポルノ画像を閲覧できなくする「ブロッキング」や「フィルタリング」と呼ばれる取り組みには、同事業を運営する委員会に専門委員として参画し、協力を続けています。また、政府が進める児童の性的搾取等撲滅対策推進母体である官民協議会にも、副会長として参加を続け、内閣府や警察庁主催のセミナーでの登壇や、警察庁広報キャンペーンにも協力しました。

2月の「国際セーファーインターネットデー」には、インターネット関連事業者や相談・支援機関らとともに、リベンジポルノ等に代表される問題への取り組みをスタート。9月には、「子どもに対する暴力撤廃のためのグローバル・パートナーシップ(Global Partnership to End Violence Against Children)」事務局長が来日し、公開セミナーの開催やインターネット関連事業者との懇談の場を設けることで、その取り組みを広く知って頂くとともに、2018年2月の国際会議への参加を関係諸機関に働きかけました。

○ 「インターネットと子ども」の問題に関する取り組み

『ユニセフ世界子供白書2017~デジタル世界の子どもたち』の製作に参加。子どもとインターネットの関係を調査するために世界26か国で実施されたワークショップを、6月に大阪で開催し、12月にはユニセフのアンソニー・レーク事務局長(当時)や学生、インターネット事業者、報道関係者らを迎えて、世界子供白書発表会を開催。教育関係者や団体、インターネット関連事業者との協力関係を元に、子どもや若者を対象にした新たな啓発の取り組みを進めています。

○ 「子どもにやさしいまちづくり事業」に関する取り組み

2011年3月の東日本大震災の被災地での活動で取り組んできた「子どもにやさしい復興」を引き継ぎ、スタートさせた日本型「子どもにやさしいまち」の指針づくりを目標に、地方自治体、学識経験者、NPOの専門家などが参加する作業部会を6回開催。2018年内に、「子どもにやさしいまち」モデルの基準及びチェックリストを適用した検証事業が、全国数か所の自治体で始まる予定です。

○ その他子どもの権利に関する取り組み

ユニセフ本部の助言に基づき、国連子どもの権利委員会に対し、日本国内でユニセフのアドボカシー活動を推進する立場・視点でまとめた、子どもの権利条約の実施状況に関する政府報告を補完する「非政府報告書」を、当協会として初めて提出しました(11月)。

○ 「企業の社会的責任(CSR)」に関する取り組み

民間企業が子どもの権利を尊重し推進するために職場、市場や地域社会で行うことのできる様々な活動を示す『子どもの権利とビジネス原則』の普及・推進を続けました。4月には、ユニセフ本部専門家らを招聘し、イノベーションをテーマにした企業向けセミナーを開催。ユニセフが、革新的な技術やアイディアを持つ企業と連携して開発途上国の子どもの問題の改善や権利を推進している事例を紹介し、日本企業の参加を呼びかけました。子どもの権利の視点から国内企業の取り組みのマッピング作業にも取り組んでいます(平成30~31年中に完了・公開予定)。

○ 東日本大震災支援・熊本地震の知見を活かす取り組み

2011年3月から2016年12月まで実施した東日本大震災緊急・復興支援活動で得た知見を活かし、以下の活動を実施しました。

  • 「社会で支える仕組み」の拡充に向けた支援として、全国的な社会的養護の拡充を目指す官民協議会「子どもの家庭養育推進官民協議会」(平成28年発足)への参加を継続。
  • 子どもにやさしい空間」の研修ツールを、当協会の東日本大震災緊急・復興支援活動に携わった方々が設立した任意団体に提供。同団体を通じ、北海道から九州まで、自治体やNPO法人関係者、一般市民の方々などを対象に、のべ20回の研修会が提供されました。
  • 今後国内で災害が発生した時、学校現場などで活用して頂けるように、ユニセフの緊急人道支援用大型テント10張を調達し、日本生活協同組合連合会の協力で倉庫に備蓄していただいています。
【関連ニュース】
2018年2月 イベント Safer Internet Day 2018 シンポジウム
2017年12月 イベント 『世界子供白書2017 デジタル世界の子どもたち』発表会 開催報告
2017年12月   ユニセフ『世界子供白書2017 デジタル世界の子どもたち』発表
2017年11月 暴力・虐待 子どもに対する暴力報告書『すぐそこにある暴力』発表
2017年10月 暴力・虐待 公開セミナー「子どもに対する暴力をなくすために SDGsターゲット16.2の達成を目指して」
2017年7月 SDGs SDGsで見る日本の子どもの課題『レポートカード14』日本語版発表
2017年6月 SDGs 『レポートカード14 未来を築く:先進国の子どもたちと持続可能な開発目標(SDGs)』発表
2017年2月 イベント セーファーインターネットデー2017
2016年11月   セミナーシリーズ「ビジネスで守る子どもの権利」報告書発表
2016年10月 SDGs SDGs実施指針に子どもの課題を 日本ユニセフ協会要望書提出
2016年5月 条約 「子どもの権利条約」を前面に児童福祉法が改正されました
2016年4月 貧困 ユニセフ報告書『子どもたちのための公平性』発表−先進国で広がる子どもたちの格差
2016年4月 条約 すべての子どもが"家庭"で暮らす社会の実現を「子どもの家庭養育推進官民協議会」発足
2015年6月 暴力・虐待 東アジア・太平洋地域の子どもへの暴力・虐待 経済的損失は年間2,090億ドル 地域GDPの2%
2015年5月 性的搾取 子どもたちが安心できる社会を 〜児童ポルノ単純所持罰則適用を前に
2014年9月 暴力・虐待 「子どもへの暴力は止められる」ユニセフ、名古屋で訴える
2014年9月 暴力・虐待 ユニセフ最新報告書を発表 世界で広がる子どもへの暴力 データで明らかになる事実
2014年6月 性的搾取 児童ポルノ「単純所持」の禁止を含む法改正が実現 ご支援・ご協力ありがとうございました

アドボカシー活動について

アドボカシー活動は、子どもたちへの支援に欠かせない、ユニセフの活動の柱の一つです。

例えば、ユニセフの活動の中で、最も成果をあげてきた活動のひとつである「予防接種」事業では、ワクチンや冷蔵庫といった物資調達・提供、ワクチンを国の隅々にまで届ける物流、そして、医療スタッフやボランティアへの研修などの人材育成が必要になります。一方で、幼い子どもたちが、確実かつ持続的に予防接種を受けるためには、支援対象国の政府の積極的な取り組みが不可欠です。予防接種を国の保健・医療施策の一つとして位置付け、さらに、予算も付けること。そうしたことを各国政府に働きかける活動も、アドボカシー活動です。

かつて、様々な支援活動が行われている開発途上国の現場を中心に展開されていたアドボカシー活動ですが、1980年代後半、この状況を大きく変える出来事がありました。地球上のすべての子どもを対象にした「子どもの権利条約」の誕生に向けた動きが進み、ユニセフは、世界34の国と地域のユニセフ協会(国内委員会)を含めたすべてのユニセフ・ファミリーによる各国政府への批准への働きかけ、つまり、アドボカシー活動を展開したのです。

「子どもの権利」は、"誰と誰の比較"の中で語られる問題ではなく、子どもたち"ひとりひとり"の問題です。先進工業国や地域の中にも、子どもたちを巡る様々な問題が山積しています。また、開発途上国の子どもたちを巡る様々な問題や国境をまたいだ諸問題の解決に向け、国際社会の共同歩調の必要性もますます高まっています。

募金活動 広報活動 アドボカシー活動(政策提言活動)

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