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日本ユニセフ協会
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移民・難民危機
中米からの避難増加 ギャングなど暴力から逃れるために

【2020年12月17日  パナマシティ(パナマ)発】

中米北部では、殺害の脅迫、ギャングへの勧誘、恐喝、その他の標的化された暴力によって、より多くの人々が安全のため故郷を離れ、他国に逃れていることが、ユニセフ(国連児童基金)とUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の新しい調査で本日明らかになりました。

ギャングなど暴力から逃れるために

家庭内暴力から逃れ、米国・テキサス州に移住したが、2年前に強制送還で帰国した家族。 (グアテマラ、2018年4月撮影)※本文との直接の関係はありません

© UNICEF/UN0217814/Bindra

家庭内暴力から逃れ、米国・テキサス州に移住したが、2年前に強制送還で帰国した家族。 (グアテマラ、2018年4月撮影) ※本文との直接の関係はありません

家族単位で移動している3,100人以上のインタビュー対象者の約20パーセントが、殺害の脅迫、ギャングへの勧誘、恐喝、家庭内暴力などの暴力を、コミュニティを離れようとする主な理由として挙げています。また、調査対象となった同伴者のいない移民の子どもたちの30パーセント以上が、移動の主な原因として何らかの暴力を挙げており、それが通学などの不可欠なサービスの利用に影響を及ぼしていました。

これらの調査結果は、昨年、米国南部の国境で逮捕された家族の数が456パーセントも急増したという驚くべき事実の背景を説明する助けになります。この逮捕件数は、2018年の約7万7,800家族から2019年には43万2,000家族以上に急増しています。

中米北部の深刻な暴力、ギャングの攻撃、犯罪行為が起きているコミュニティでは、若者やティーンエイジャーは特に脆弱な立場に置かれます。暴力、特に勧誘に伴う殺害の脅迫は、子どもや青少年に直接影響を及ぼしています。子どもたちは、さまざまな種類の暴力、自国での機会やサービスの欠如など、いくつかの押し出し要因(push factor)に直面しています。おとなたちは、家族全員を狙ったギャングからの脅迫を受けていると説明しており、多くの人が子どもを危険にさらさないために、子どもたち全員を連れてコミュニティを離れているのです。

「中米北部の多くの人々は、ギャングが子どもを含む家族全員を標的にしているため、命がけで避難しています。ギャングからの報復を恐れ、家族を置いていくことはありません。今、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と2つの壊滅的なハリケーンに襲われた中米では、貧困と暴力の増加によって、今後数週間か数カ月の間に、さらに多くの家族が故郷を離れる可能性があります」とユニセフ・ラテンアメリカ・カリブ海諸国地域事務所代表のジーン・ゴフは述べました。

子どもの最善の利益を中心に

米国と国境を接するバハ・カリフォルニア州ティファナ市にある避難所の様子。(メキシコ、2018年11月撮影) ※本文との直接の関係はありません

© UNICEF/UNI276829/Verdeespina

米国と国境を接するバハ・カリフォルニア州ティファナ市にある避難所の様子。(メキシコ、2018年11月撮影) ※本文との直接の関係はありません

2019年末までに、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラスの80万人以上の人々が、ギャングの暴力や迫害のエスカレートを含む、相互に関連する脅威から逃れるために、自国内で保護を求めるか、または国境を越えましたが、他の要因もありました。若い女性や女の子の中には、ギャングのメンバーによって性暴力やジェンダーに基づく暴力を受けている人もいて、若い男性は、麻薬取引などの犯罪目的のために搾取されたり、犯罪グループに勧誘されたりしています。

パンデミックの間、特に中米北部の国々(エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス)では、厳しい移動制限と国境閉鎖により、人々が危険から逃れるための選択肢が限られてきました。同時に、この地域では何年にもわたって強制移住を余儀なくしてきた様々な暴力と迫害が継続しており、そのような制限下に置かれている間に悪化しているケースもあります。

ユニセフとUNHCRは、各国に対し、特定の保護ニーズを持つ人々を含め、出身国またはコミュニティからの避難を余儀なくされた人々が、避難のすべての段階において、人権が完全に守られるようにする国際的な義務を遵守するよう求めます。また、移住した子どもや青少年がまず子どもとして扱われ、単独で移動しているか家族と一緒に移動しているかに関わらず、彼らに影響を及ぼすすべての対応と決定において、彼らの最善の利益を中心に据えるよう呼びかけています。

 

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■ 本信に関連する特設サイト『Families on the run』(英文)は、こちらからご覧いただけます。


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