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日本ユニセフ協会
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COVAX
ワクチンの第1次配分計画 142カ国に供給

【2021年3月2日  ジュネーブ/ニューヨーク/オスロ発】

COVAXのメンバーであるユニセフ(国連児童基金)、CEPI(感染症流行対策イノベーション連合) 、GAVI、世界保健機関(WHO)は、COVAXにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの第1次配分リストを発表しました。

142カ国のCOVAX参加国に供給

マハラシュトラ州・プネ市で製造されたCOVAXのCOVID-19ワクチン。(インド、2021年2月24日撮影)

© UNICEF/UN0421710/COVAX/Dhiraj Singh

マハラシュトラ州・プネ市で製造されたCOVAXのCOVID-19ワクチン。(インド、2021年2月24日撮影)

中間配分予測に続く第1回目の配分リストでは、供給の可能性に関する現時点での情報に基づき、2021年5月までのCOVAX参加国へのアストラゼネカ・オックスフォードワクチンの供給に関する情報を掲載しています。

この第1回目の配分では、アストラゼネカ・オックスフォードのワクチン(アストラゼネカ製造のワクチンとインド血清研究所(SII)の製造する「COVISHIELD」)を142カ国のCOVAX参加国に供給する計画です。リストに記載されていない参加国は、このワクチンを受領しない意思を表明しているか、配分されたワクチンをワクチンのための事前買取制度(AMC)の対象国に譲渡することを希望しているか、AMCへの参加資格はあるけれどもAMCに参加していないか、自発的にワクチン受け取りを延期し配分前にその旨を伝えているか、または財政的な要件を満たしていないかのいずれかに該当します。

リストは週明けまでに更新され、2月~3月と4月~5月に分けて、供給の目安となるスケジュールが示されます。スケジュールは、各国の規制要件、供給可能性、AMC対象国による検証済みの国の予防接種計画、補償・責任条項、輸出入許可などの基準の充足など、様々な要因に左右されます。

その後の配分計画も随時発表

COVAXを通じてアビジャン国際空港に届いたCOVID-19ワクチン。(2021年2月26日撮影)

© UNICEF/UN0422679/COVAX/Miléquêm Diarassouba

COVAXを通じてアビジャン国際空港に届いたCOVID-19ワクチン。(2021年2月26日撮影)

この第1回目の配分では、インド、ガーナ、コートジボワールがすでにアストラゼネカワクチンの供給を受けています。ガーナとコートジボワールは、3月1日にこのワクチンを使用した接種キャンペーンを開始しました。今週さらなる配送が行われ、準備の基準が満たされ、接種可能となれば、今後数カ月間にわたって接種が行われる見込みです。

今回の配分に加えて、2021年第1四半期に納入される予定のファイザー・ビオンテックのワクチン120万回分の配分が2月初旬に発表されています。

COVAXワクチンのその後の配分計画についても、随時発表していきます。

 

* * *

ユニセフ事務局長による声明

【COVAX第1次配分計画に関するメディアブリーフィングにて、ユニセフ事務局長ヘンリエッタ・フォアの発言抜粋(ニューヨーク、2021年3月2日)】

アクラでCOVAXを通じたCOVID-19ワクチンの接種キャンペーンで、ワクチンを手にする医療従事者。(ガーナ、2021年3月1日撮影)

© UNICEF/UN0423294/COVAX/Jubilee House Comms

アクラでCOVAXを通じたCOVID-19ワクチンの接種キャンペーンで、ワクチンを手にする医療従事者。(ガーナ、2021年3月1日撮影)

西アフリカとアジアにワクチンが到着しました。今後、さらに多くの国々がこれに続く予定です。ガーナとコートジボワールでは1日、アフリカ初のCOVAXワクチン接種が行われました。

パンデミックから抜け出す唯一の方法は、世界中でワクチン接種が可能になり、裕福でない国の人々がワクチン確保に向けた競争から取り残されないようにすることです。

ユニセフは、これを実現するために取り組んでいます。先週のワクチン到着は、約190の国と地域に20億回分のワクチンを届けるという歴史的な取り組みの一環として、ユニセフがCOVAXを通じて出荷したワクチンの第一弾に過ぎません。これまでに110万回分以上のワクチンが届けられており、今週中には20カ国以上の国々にさらに数十万回分のワクチンが届けられる予定です。

ワクチンは子どもたちにとって希望

国内最初のCOVID-19ワクチンを準備する医療従事者。(アンゴラ、2021年3月2日撮影)

© UNICEF/UN0424250/COVAX/Carlos César

国内最初のCOVID-19ワクチンを準備する医療従事者。(アンゴラ、2021年3月2日撮影)

AMC対象国にワクチンを届けるための最初の支援をいただいたインド血清研究所と、記録的な早さでワクチンを準備し、利用できるようにするために24時間体制で取り組んだインド政府に感謝したいと思います。配送に関しても、ユニセフは航空会社やその他のパートナーと緊密に連携し、COVAXワクチンをできるだけ早く届けるための革新的な方法を模索しています。ガーナとコートジボワールへの出荷を記録的な納期で支援いただいた貨物輸送業者とエミレーツ航空に感謝したいと思います。本日は、コンゴ民主共和国、アンゴラ、ナイジェリアを含む5カ所への出荷がありました。

私たちはまた、各国政府のワクチン接種計画の策定やワクチンの受け入れに向けた準備を支援してきました。パートナーとともに、既存のコールドチェーン設備と保管能力について分析し、昨年には、医療施設でワクチンを適温に保つための新しい冷蔵庫を数千台設置しました。例えばガーナでは、昨年5月以降2,500台の冷蔵庫を納入しました。

こうして一歩一歩、パンデミックの影響を受けている世界の何十億人もの子どもたちやその家族が日常に戻れる瞬間に近づいています。そして、これはユニセフが目指すところでもあります。今後数週間の間に、パンデミックが子どもたちの生活にどのような影響を及ぼしたかについて、多くのことを伝えていきたいと考えています。

ワクチンが各国に到着することが、子どもたちにとって何を意味するのか。それは希望です。子どもたちの教育、保健、保護サービスへのアクセスは、パンデミックによって大きく中断しています。ワクチン接種が広がれば、パンデミックを制御することができ、すべての人にとってより良く、より安全で、より健康的な未来を築くための取り組みを始めることができるのです。

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