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日本ユニセフ協会
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新型コロナウイルス
インドに酸素濃縮器3000台等輸送

【2021年4月29日  ニューデリー(インド)/カトマンズ(ネパール)発】

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染が急拡大するインドを支援するために、ユニセフ(国連児童基金)は、3,000台の酸素濃縮器、検査装置、医療キットなど救命のための重要な物資を輸送しました。

命が奪われる悲劇を止めるために

ニューデリーの倉庫で、酸素濃縮器の輸送準備をするユニセフのスタッフ。(2020年9月撮影)

© UNICEF/UNI370532/Vishwanathan

ニューデリーの倉庫で、酸素濃縮器の輸送準備をするユニセフのスタッフ。(2020年9月撮影)

「インドの医療体制はCOVID-19によってひっ迫しています。命が奪われる悲劇をこれ以上起こさせないためには、早急に行動しなければなりません」とユニセフ・インド事務所代表のヤスミン・ハックは述べました。「ユニセフは緊急支援のため、酸素供給装置やその他の不可欠な機材を提供するとともに、繰り返されるショックやストレスへの回復力を構築できるよう支援してきました。しかし、急激な感染拡大が続くなかでは、さらなる支援が必要です」

ユニセフは、酸素濃縮器とともに、500本以上の高流量鼻カニューレ(酸素投与を行う装置)および85台のRT-PCR(COVID-19検査)装置を提供しました。さらに、北東部とマハラシュトラ州の病院に対し25台の酸素プラント(酸素を製造する装置)の調達と設置、全国の様々な入国港への70台以上のサーマルスキャナーの設置を支援しています。

また、被害の深刻なマハラシュトラ州などに上級専門家を派遣し、州や地方自治体のCOVID-19対応の短期計画やモニタリングを支援しています。

「インドで目にしている光景は、まさに悲劇です。最も弱い立場に置かれている人々が、この新たな脅威の犠牲になっています。ユニセフは、この流行の波への対応を支援できるすべてのパートナーに、直ちに行動することを求めます」とユニセフ・南アジア地域事務所代表のジョージ・ラリア=アジェは述べました。

すべての人にワクチンが行き渡るよう支援

ムンバイのスラム街で、個人用防護具(PPE)を着用してCOVID-19の啓発活動を行う様子。(2020年6月撮影)

© UNICEF/UNI347223/Singh

ムンバイのスラム街で、個人用防護具(PPE)を着用してCOVID-19の啓発活動を行う様子。(2020年6月撮影)

ユニセフは、医療体制への緊急支援を行う一方で、最も弱い立場にある子どもたちへの重要なサービスが機能し続けるよう、これまでインド政府を支援してきました。インドのチャイルドラインで働くスタッフに1万1,000個以上の個人防護キットを提供し、子どもたちへのケアサービスが継続できるようにしました。そして、インドのすべての州において、保育施設にいる子どもたちの安全とケアのための指導と支援を行っています。

また、17の州の1,230万人の子どもたちが自宅で学習を続けられるよう、政府やパートナーに技術的な支援を行っています。例えば、ビハール州のモバイル学習センターは、あらゆる種類のデジタル機器を利用できなかった2万8,000人の子どもたちの学習の継続を支えています。

ユニセフはパートナーとともに、ワクチンの全国展開を加速させ、すべての人にワクチンが公平に行き渡るよう、インド政府への支援を続けています。そして、リスク・コミュニケーションと地域社会の参画(RCCE)の取り組みにおいては、ソーシャルメディアのリスニングや視聴者の動向調査を通じて、誤情報に対処し、適切な予防行動(マスクの着用、物理的な距離のとり方や手洗い)を促進する活動も行っています。また、ウェブサイトなどのデジタルチャネルやメディアでの発信を州単位でも行うため、新しいマルチメディアコンテンツを毎週多言語で制作しています。

ユニセフは、インドにおける追加の検査装置や酸素供給装置などの物資の緊急輸送のために2,100万米ドルを、各分野におけるCOVID-19対応のために5,000万米ドル以上の資金を必要としています。

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