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日本ユニセフ協会

お知らせ

3月22日は「世界水の日」
気候変動や紛争で悪化の一途をたどる水の危機
46年ぶりに国連水会議も開催

2023年3月20日東京

避難民キャンプ内にある給水所から暮らしているテントまで、水タンクを運ぶ10歳の女の子(ソマリア 2022年5月24日撮影)

© UNICEF/UN0644298/Fazel
避難民キャンプ内にある給水所から暮らしているテントまで、水タンクを運ぶ10歳の女の子(ソマリア 2022年5月24日撮影)

3月22日は、「世界水の日(World Water Day)」です。

「世界水の日(World Water Day)」は、淡水の保全と持続可能な淡水資源管理の促進への人々の意識を啓発し、各国の行動につなげるため、1992年12月の国連総会で制定されました。以降、世界中で毎年3月22日やその前後に、さまざまな催しやキャンペーンなどが行われています。

制定の背景には、地球上のすべての経済活動や社会活動は、質の良い淡水とその供給に大きく依存しているにもかかわらず、人口と経済活動の増加により、多くの国が急速に水不足に陥ったり、経済成長に行き詰まったりしている現状への危機感がありました。

今日、「世界水の日」は、2015年9月に採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標6―2030年までに誰もが安全に管理された「水と衛生」を手に入れる―の達成に向けてアクションを取るための日でもあります。

しかし、最新のデータによると、世界人口の半数の家には安全に管理された衛生設備がなく、4分の1が安全な飲料水を利用できず、3分の1近くは水とせっけんを備えた手洗い場が自宅にありません。これらは、SDGs目標達成にはほど遠い現状を示しています。

安全な水と適切な衛生が、子どもの権利を守る

公衆トイレを使った後に、手を洗う女の子(コートジボワール 2023年3月13日撮影)

©UNICEF/UN0801842/Diarassouba
公衆トイレを使った後に、手を洗う女の子(コートジボワール 2023年3月13日撮影)

ユニセフ(国連児童基金)は、子どもたちの命を守り健全な成長を支えるための重要な分野として、水と衛生(WASH:Water, Sanitation, Hygiene)を重要視しています。世界各地の支援現場、災害の被災地域、難民/避難民キャンプなどで、安全な水の提供(Water)、トイレなど衛生設備の設置(Sanitation)、および手洗いなどの衛生習慣の普及(Hygiene)に取り組んでいます。

きれいな水が手に入らず、衛生的な環境で暮らせない人は世界にどれだけいるのでしょうか?また、そうした環境で暮らす子どもはどのようなリスクにさらされているのでしょうか?以下はそのデータです。

さらにユニセフは、以下のようなことを指摘しています。

46年ぶりの国連水会議、ニューヨークで開催

パキスタン全土を襲った未曾有の洪水で被災した子どもたちと家族のために、ユニセフが設置した給水タンクから水を飲む男の子(パキスタン、2022年9月11日撮影)

© UNICEF/UN0702933/Zaidi
パキスタン全土を襲った未曾有の洪水で被災した子どもたちと家族のために、ユニセフが設置した給水タンクから水を飲む男の子(パキスタン、2022年9月11日撮影)

来る3月22日から24日まで、ニューヨークの国連本部で、46年ぶりに「国連水会議」が開催されます。この会議は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって安全な水と衛生へのアクセスの重要性が浮き彫りにされた、歴史上極めて重要な時期に開かれます。また、気候危機が急速に悪化し、ある地域では干ばつによって水が不足し、ある地域では洪水や暴風雨により壊滅的な被害に見舞われていることも背景にあります。

安全な飲み水と衛生設備の利用に関する権利は、子どもの権利でもあります。水は安全で健全な子ども時代を過ごすために極めて重要です。ユニセフは、国連水会議という貴重な機会に以下のようなことを訴えていきます。

干上がった川の底にかすかに残る水を集める人々。マダガスカル南部のこの地域の人々は農耕と牧畜で生計を立てていますが、安全な水を手に入れるのは非常に困難です。水の値段は給水施設からの距離によって決まり、20リットルあたり0.2米ドル~0.5米ドルほどです。タンクに入れた20リットルの水を頭に載せて、20キロもの距離を運ぶ子どもたちもいます。(マダガスカル、2023年8月9日撮影)

© UNICEF/UN0684566/Grarup
干上がった川の底にかすかに残る水を集める人々。マダガスカル南部のこの地域の人々は農耕と牧畜で生計を立てていますが、安全な水を手に入れるのは非常に困難です。水の値段は給水施設からの距離によって決まり、20リットルあたり0.2米ドル~0.5米ドルほどです。タンクに入れた20リットルの水を頭に載せて、20キロもの距離を運ぶ子どもたちもいます。(マダガスカル、2022年8月9日撮影)

 

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