メニューをスキップ
日本ユニセフ協会
HOME > ニュースバックナンバー2017年 >

ロヒンギャ難民/バングラデシュ
急性下痢症やコレラ発生を防ぐ支援計画
水と衛生支援の拡大が急務

【2017年10月6日  ジュネーブ、ダッカ(バングラデシュ)発】

ユニセフ (国連児童基金) ・バングラデシュ事務所の保健部門チーフであるマヤ・バンデナント(Maya Vandenant)は、スイス・ジュネーブのパレ・デ・ナシオンでの記者会見で、現在の情勢について以下の通り説明しました。

* * *

[Draft caption]  A crowd of Rohingya Refuees waits at the Balukhali camp for the distribution of aid. An unprecedented 430,000 Rohingya refugees, over 240,000 of them children, have fled Rakhine State in Myanmar into Cox's Bazar district of Bangladesh.  Minors make up at least 60 per cent of the 430,000 Rohingya who have crossed the border to Bangladesh over the past few weeks. Highly traumatised, they are arriving malnourished and injured after walking for days to the safety of Bangladesh. Children arriving in the camps have endured long and dangerous journeys. Many have witnessed violence and lost family members. By 5 September 2017, more than 146,000 Rohingya refugees fled across the border from Rakhine State, Myanmar, into Cox's Bazar district, Chittagong Division in Bangladesh since 25 August. As many as 80 per cent of the new arrivals are women and children. More than 70 000 children need urgent humanitarian assistance. More than 100,000 of the newly arrived refugees are currently residing in makeshift settlements and official refugee camps that are extremely overcrowded while 10,000 newly arrived refugees are in host communities. In addition, 33,000 arrivals are in new spontaneous sites, which are quickly expanding.  While some refugees are making their own shelters, the majority of people are staying in the open, suffering from exhaustion, sickness and hunger. Cox’s Bazar district of Bangladesh is one of the most vulnerable districts, not only for its poor performance in child related indicators but also for its vulnerability to natural hazards.  Most people walked 50 or 60 kilometers for up to six days and are in dire need of food, water and protection. Many children are suffering from cold fever as they are drenched in rain and lack additional clothes. Children and adolescents, especially girls, are vulnerable to trafficking as different child trafficking groups are active in the region. Many more children in need of support and protection remain i

© UNICEF/UN0127193/Brown

支援物資配給の列に並ぶ子どもたち。(2017年9月21日撮影)

人々は疲労し、子どもたちの病気にかかるリスクは高まっています。急性水様性下痢症やコレラ発生のリスクは深刻です。私たちは非常に懸念しており、保健分野の緊急支援を開始しています。

キャンプの拡張計画が進まず、良い衛生・排水環境を保障できる公共施設もありません。雨が降った後には、トイレを含め、キャンプ全体が水浸しになります。また、キャンプ内の人口密度が高く、これらの原因により病気の発生・伝染リスクが高まっているのです。

ユニセフの支援活動について

ユニセフは、急性水様性下痢症やコレラを含む病気の発生を防ぐための支援計画を発表しました。これは、予防と治療双方に焦点を当てたものです。緊急事態下に置かれた子どもたちは、下痢症になるリスクが非常に高くなっています。ユニセフは水と衛生分野の支援を拡大するよう取り組んでいますが、大きな課題に直面しています。

ユニセフは、以下の課題に重点的に取り組みます。

  • 居住地における水と衛生環境の改善
  • コレラ予防イニシアティブへの参加
  • 命を守るための意識向上の取り組みと予防のための情報伝達

水と衛生支援の拡大

給水車から水を汲む子どもたち。(2017年9月24日撮影)

© UNICEF/UN0127187/Brown

給水車から水を汲む子どもたち。(2017年9月24日撮影)

ユニセフは、安全な水、基本的な衛生環境を即時に提供し、コミュニティが衛生習慣の実践に向けて取り組むことに焦点を当てて活動しています。

ユニセフは、スフィア・スタンダード(人道支援の現場で支援者が守るべき基準)に従い、ロヒンギャ難民の支援対象者に安全な水を十分に提供できるよう、休むことなく活動しています。掘り抜き井戸に加え、即時の解決策がない場所では水タンクを積んだトラックによる給水所の設置に取り組んでいます。これには、水質管理の常時実施も含まれます。脆弱性や病気のリスク評価に基づき優先度が決められます。

ユニセフは、以下の早急な実施に向けて取り組んでいます。

  • 2,625カ所の新しい給水所を設置
  • 15,750基の新しいトイレを設置
  • 21,000件の手洗い設備や用具の設置、配布
  • 保健センターでの安全な水の提供
  • コミュニティの保健センターでのトイレの消毒による感染制御
  • 衛生促進活動を展開し、安全な水を家庭で管理する方法や、急性水様性下痢症など水に起因する病気を予防するための情報を発信

コレラ予防イニシアティブ 

ユニセフは、WHO(世界保健機関)やICDDRB (International Center for Diarrhoeal Disease Research Bangladesh)などのパートナー団体とともに、特に保健センターでの安全な水と衛生環境へのアクセスの早急な拡大や、各家庭に対する、水を管理するための情報や資源の提供に向けて取り組んでいます。

10月7日までに90万回分のワクチンがバングラデシュに届けられ、1歳以上の子ども全てを対象とした経口コレラ予防接種キャンペーンを10月10日より開始する予定です。

保健員から予防接種を受ける子どもたち。(2017年9月24日撮影)

© UNICEF/UN0127292/

保健員から予防接種を受ける子どもたち。(2017年9月24日撮影)

ユニセフが支援する3カ所の保健センターでは、コレラの感染が疑われる患者への早期検査や専門治療施設への効率的な照会、下痢症治療のための経口補水塩(ORS)の備蓄が行われています。経口補水塩は支援物資の受け渡しをする主要地点まで届けられ、それを必要とする人々に効率的に届けられるようにしています。また、仮設の居住地にはユニセフの支援する保健キャンプが設置され、そのネットワークの強化を図っています。さらに、栄養センターのスタッフは検査を行い、コレラに感染した疑いのある子どもを報告しています。

私たちは、新たに到着した人々、居住地の拡張部分をはじめ、以前から避難している人々、受入国の人々に向けて支援を行います。

命を守るための人々の意識向上への取り組み

命を守るための、予防や支援の情報をマスメディアを通じて発信します。宗教指導者、ボランティアや若者たちは、コレラ感染をどのように予防し、感染者を見つけ出すか、またどこで治療を受けられるかといった意識向上のキャンペーンをサポートします。

「母親モデル」プログラムは、命を守るための主要なメッセージをコミュニティに届けることを目標に設定されました。モデルとなる20人の母親が研修を受け、現在、ユニセフの情報・フィードバックセンター(IFCs)の支援員として、仮設居住地で働いています。これらのコミュニティを基盤とする働き手によって、経口コレラ予防接種プログラム、急性水様性下痢症などの病気、その他コミュニティ主導キャンペーンについて周知が図られています。2カ所設置された情報・フィードバックセンター(IFCs)では、支援の提供場所やコミュニティに関する情報を発信し、モデル行動を提示しています。また、居住地域のニーズや関心を把握し行動に移せるよう、コミュニティとの協議や、会合も実施しています。

私たちは、リスクに直面しているコミュニティへの支援をさらに届けるため、情報・フィードバックセンターを拡充すべく活動を行っています。

* * *

主要データ

  • 2017年8月25日以来、新たに515,000人のロヒンギャの人々がバングラデシュ・コックスバザールに到着した。
  • 新たに到着した人々のうち225,000人は暫定的な仮設住居に住み、計画性の欠如から、周囲には水と衛生の設備が非常に限定的にしか存在しない。
  • 新たに到着した人々の6割は子どもで、3割は5歳未満である。
  • 先週、下痢症が5,011 件報告された。
  • 拡張した既存居住地と新しい居住地の水と衛生環境を改善するため、8月25日以来、300基以上の掘り抜き井戸と3,000基以上のトイレが建設された。
  • 難民の中には深刻な栄養不良に陥っている子どもがおり、急性水様性下痢症とコレラの発生リスクが高まっている。

* * *

危機下にあるロヒンギャ難民の子どもたちと家族に、人道支援を届けるユニセフの活動を支えるため、日本ユニセフ協会は『ロヒンギャ難民緊急募金』を受け付けています。

シェアする


トップページへ先頭に戻る