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日本ユニセフ協会
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マリ危機
子どもへの深刻な暴力が急増 今年前半で、子ども150人以上が殺害
ユニセフが警鐘

【2019年8月13日  バマコ(マリ)、ダカール(セネガル)、ニューヨーク発】

ユニセフ(国連児童基金)と子どもの保護に関わるパートナー団体は本日、マリ共和国で、子どもに対する深刻な暴力、特に殺害されたり重傷を負うケースが、2019年になり急激に増加している、と警鐘を鳴らしました。

子どもへの深刻な暴力が急増

Aminata, a displaced girl, was hit by a bullet as she tried to flee the village of Ogossagou when it was attacked in March 2019. "We started to run into the darkness and as we were running my mother was shot,” Aminata says. “I ran back to help her, and I was shot in the leg.” Aminata is now in a displacement camp in Sévaré, where UNICEF, local authorities and partners have set up clean water systems, tents for shelters and a temporary learning space where children can learn and play games with trained animators. Mopti, Mali, June 2019. The current crisis in Mali is complex and protracted and has profoundly disrupted the lives of millions of children. In the first half of 2019, a sharp increase in grave violations perpetrated by all parties to the conflict against children was recorded, particularly in the killing and maiming of children. More than 150 children were killed between January and June 2019 - twice as many as in the entire year of 2018 combined. Repeated attacks have led to children losing their lives, being injured by gunshot or burns, being displaced and separated from their families, and being exposed to violence including rape and other forms of sexual violence, arrests and detention, and psychological trauma. Hundreds of children are also estimated to still be in armed groups, and more than 900 schools remain closed due to insecurity.  UNICEF is working with other UN agencies, local authorities and NGOs to bring help to the children that need it most.

© UNICEF/UN0332639/Rose

3月に住んでいた村が襲われた際、足に銃撃を受けたアミナタさん。(2019年6月撮影)

国連による予備データによれば、2019年前半で殺害された子どもの数は150人以上にのぼり、さらに75人が暴力的な攻撃によって負傷しています。武装グループによる子どもの徴用、あるいは実際に子どもを兵士として使用するケースも、2018年の同期間に比べて倍増しています。そして、900校以上の学校が、安全上の理由から閉校したままとなっています。

「マリで暴力が蔓延していくにつれて、より多くの子どもたちが、死や重傷を負う危険、あるいは、武装グループに徴用されるリスクにさらされます」と、ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べています。「私たちはこうした子どもたちの苦痛を、ニューノーマル(新たな常態)として受け入れてはなりません。すべての関係者は、国際人権法および国際人道法に則って、子どもに対する暴力を止め、危険な状態にある子どもたちを守るためにあらゆる手を尽くさなければなりません。子どもは、学校に行き、友だちと遊ぶべきです。攻撃されたり、あるいは戦闘に強制的に参加させられたりすることを心配すべきではないのです」

マリ国内の北部と中部では、深刻な暴力が急増しており、子どもの保護に対するニーズが非常に高まっています。中部に位置するモプティ州では、コミュニティ間における暴力が増加し、武装グループの存在感が増す中で、襲撃が繰り返し起きています。その結果、子どもたちが殺されたり、重傷を負わされたり、あるいは、避難を余儀なくされて、家族と離ればなれになったり、また、性的暴力の被害に遭い心的外傷(トラウマ)を負っています。マリでは、37万7,000人を超える子どもたちが保護を必要としていると推計されています。

紛争の影響を受ける子どもたちに支援を

武装勢力の襲撃を受けたモプティ州の村から逃れてきた子どもたち。(2019年3月撮影)

© UNICEF/UN0315429/

武装勢力の襲撃を受けたモプティ州の村から逃れてきた子どもたち。(2019年3月撮影)

ユニセフは、地元当局やパートナーとともに、紛争に巻き込まれた子どもたちに、医療と心理社会的ケアを提供しています。子どもたちを武装グループから解放し、地域社会に戻し、離れ離れになった家族と再会できるようにする支援や、性的暴力を含めた暴力の被害にあった子どもを対象にケアを提供しています。2019年、ユニセフは、紛争の影響を受けている子ども9万2,000人以上に、心理社会的支援を提供することを目指しています。

「マリで最も弱い立場に置かれた子どもたちが必要とする、保護のニーズは計り知れません」と、ユニセフ・マリ事務所のルシア・エルミ代表は強調します。「ユニセフとパートナーは、保護を最も必要としている子どもたちに不可欠なサービスを提供するため、さらなる支援を必要としています」

マリにおける危機は、支援に必要な資金が世界で最も足りていない危機のひとつです。ユニセフが、2016年から2018年にかけてマリで行った子どもの保護の緊急支援プログラムでは、寄せられた資金は必要額に対してわずか26%でした。2019年、ユニセフは、マリの子どもと女性のニーズに応える子どもの保護支援に必要な資金として400万米ドルを必要としています。

ユニセフは、マリ政府、国連組織、人道支援団体、子どもの保護に関わる関係者とともに、紛争の影響を受けている子どもたちを保護し、必要な支援を提供するために、マリにおいて活動を続けています。

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