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日本ユニセフ協会
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#後戻りさせない
新型コロナウイルス後により良い未来を築くために
ユニセフ 東アジア・太平洋地域事務所 報告書発表

【2020年8月18日  バンコク発】

ユニセフ(国連児童基金)東アジア・太平洋地域事務所は8月18日、報告書「Recover、Rebound、Reimagine -新型コロナウイルス感染症(COVID-19)危機後の東アジア・太平洋地域のすべての子どものためにより良い未来を築く(原題:Recover, Rebound, Reimagine - Building a better future for every child in East Asia and the Pacific, post COVID-19)」を発表しました。

東アジア・太平洋地域 報告書発表

©UNICEF/UNI358531/Brown

報告書は、食料を得ることや子どもに教育を受けさせることに以前から苦労している、この地域で暮らす貧困世帯の22億人が、COVID-19の影響でさらなる困難に陥っていることを強調しています。

私たちが知っているように、世界は変わりました。ほんの数カ月の間に、COVID-19は驚くべき速さで世界中に広がり、すべての大陸、すべての国が影響を受けています。そして、子どもたちは、最も深刻な影響を受けています。

ユニセフとそのパートナーは、当初から全力でこの危機に対応してきました。緊急支援と保護を最も必要としている子どもたちに手を差し伸べるだけでなく、COVID-19後の世界での子どもたちの学習と発達を守るために、新しい考え方や戦略を、政府や他のパートナーとともに推し進めています。

Recover、Rebound、Reimagine

将来は先生になりたいと話す10歳のチョンプーさん。母親は入院中で医療費を賄うために、祖母が毎朝6時から路上で食べ物を売って生活を支えている。(タイ、2020年8月10日撮影)

© UNICEF/UNI358499/Brown

将来は先生になりたいと話す10歳のチョンプーさん。母親は入院中で医療費を賄うために、祖母が毎朝6時から路上で食べ物を売って生活を支えている。(タイ、2020年8月10日撮影)

子どもたちにとって、より良い未来とは、どのようなものになるのでしょうか。

この地域のCOVID-19への対応は、Recover、Rebound、Reimagineという3つの重要なテーマのもとで取り組まれます。

  • Recover(取り戻す):必要不可欠なサービスの提供を回復し、成功した介入策を拡大する。特に、基礎疾患があるためにウイルスに感染しやすくなっている子どもたちを支援する。
  • Rebound(回復し向上する):子どもたちの回復力を育み、最も弱い立場にある人々を保護する。例えば、この地域の各国政府が家族への現金給付の支給を確保し、新たに貧困に陥った人々を含め支援を受けられる人の数を増やすよう支援する。
  • Reimagine(再創造する): より公平で包括的、かつ回復力のある社会を実現し、近い将来の災害にも対応できるようにするために、実験的なマインドセットを用いて課題に取り組む。

より良い世界を再創造する

近所で経営しているコンビニエンスストアで店番をする17歳のアレナさん(左)と20歳のアリッサさん(右)姉妹。収入は学費に充てるものだったが、最近は家族の食費に充てられている。(フィリピン、2020年8月10日撮影)

© UNICEF/UNI358475/Hogsholt

近所で経営しているコンビニエンスストアで店番をする17歳のアレナさん(左)と20歳のアリッサさん(右)姉妹。収入は学費に充てるものだったが、最近は家族の食費に充てられている。(フィリピン、2020年8月10日撮影)

私たちの多くがロックダウン(都市封鎖)の状態から脱しても、簡単に「昔と同じ元の状態(オールド・ノーマル)に戻る」ことはないだろうと思っています。私たちは昔と同じ元の状態に戻るべきではありませんし、戻らないでしょう。後戻りではなく、よりよい世界をつくっていかなくてはなりません。

報告書ではいくつかの行動を呼びかけています。例えば、社会的規範としての手洗いの実践を拡大して浸透させること、子どもとその家族のための栄養価が高く、安全で持続可能な食生活を促進すること、そして、COVID-19後の世界において、若者がより健康的で持続可能な食生活を選択できるようにすることなどです。

私たちはいま、子どもたちのためにより良い世界を再創造する、一生に一度の機会を手にしているのです。

一緒に行動しましょう。「#後戻りさせない」ために。

 

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