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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

俳優ジュード・ロウ氏とジェレミー・ギリ監督
アフガニスタンで平和促進を訴える

【2008年9月3日 アフガニスタン・カブール】

「国際平和の日」の促進のために訪れたアフガニスタンで記者会見を行った映画俳優ジュード・ロウ氏とディレクターのジェレミー・ギリ氏。
© UNICEF/2008/Sweeting
「国際平和の日」の促進のために訪れたアフガニスタンで記者会見を行った映画俳優ジュード・ロウ氏とディレクターのジェレミー・ギリ氏。

英国の俳優ジュード・ロウ氏と「ピース・ワン・デー」キャンペーン提唱者でもある映画監督のジェレミー・ギリ氏が、「ピース・ワン・デー」を呼びかけ、今週、2日間にわたりアフガニスタンを訪問しました。そこでは、新作のドキュメンタリー「The Day After Peace(平和が訪れた次の日)」が上映されました。これは平和を推進するために努力するアフガニスタンのごく一般の人たちについての映画です。

ロウ氏とギリ氏は、武力紛争に関わっているすべての人たちに対して、今年も「平和の日」を守るよう訴えました。「平和の日」は9月21日に予定されており、停戦・非暴力を訴える国際「ピース・ワン・デー」キャンペーンの一環として行われます。

「こんな面白い話を聞きました。アフガニスタンの市民グループが、国連がいないところで、平和の日を祝おうとしていると。この平和の日というアイディアが気に入ったから、と」ロウ氏は、ユニセフ・スタッフとのラジオ・インタビューでこのように話しました。「人々はこうしたことに同調するんだ、ということにハタと気づいたんです。」

平和の日をドキュメンタリーとして捉えた映画

アフガニスタンでは、ジュレミー・ギリ氏のドキュメンタリーが上映されました。
© UNICEF/2008/Sweeting
アフガニスタンでは、ジュレミー・ギリ氏のドキュメンタリーが上映されました。

上映されたドキュメンタリー映画は、2007年9月にアフガニスタン全土で行われた活動を捉えたものです。その中には、ユニセフとWHO(世界保健機関)が支援して行った予防接種の模様も入っています。情勢が不安な地域の140万人の子どもたちに、平和のうちに、ポリオの予防接種を執り行う様子が描かれています。

今回の二人のアフガニスタン訪問は、BBC(英国放送協会)との合作で作られたギル氏の2作目となるこのドキュメンタリーをバックアップするものでした。このドキュメンタリーは、最近カンヌ国際映画祭でも上映され、今年から来年にかけて行われるそのほかの主要な映画際でも上映される予定です。

アフガニスタンを訪れたロウ氏とギリ氏は、訪問中、アフガニスタンのハミド・カルザイ大統領と面会。カルザイ大統領は、平和を促進しようとする二人の努力を称えました。ロウ氏は、このドキュメンタリーはツール(道具)だと言います。「アフガニスタンは戦争で荒廃してしまった国、暴力の国などではなく、誇り高き、希望に溢れた国である。それを伝えてくれるツールだ」と。

政治的な問題を脇に置き、子ども優先で動く

2007年9月、1万人以上の予防接種隊が、アフガニスタン南部や東部の安全でない地域を訪問。前回の予防接種キャンペーンで、紛争のために接種を受けられなかった子どもたちのために、再度予防接種を行う「全国ポリオ予防接種キャンペーン」の一環として行われたものです。

「昨年は、みなさんの献身的な活動に目を奪われました」と、ユニセフ・アフガニスタン事務所のキャサリン・ムベング代表は話します。ムベング代表は、2007年のポリオ予防接種キャンペーンで、ヘルマンド州の南部を訪れていたのです。

「これは、いかなる政治的信念があろうとも、それに左右されずに、命を守るために活動をするということです。私たちは、紛争に関わるすべての勢力から昨年と同様の約束をとりつけたいと思います。私たちの目標は、アフガニスタンにいるすべての子どもたちに支援を届けることです」と、ムベング代表。

平和へのカウントダウン

今年、ユニセフは、アフガニスタンにある若者情報コンタクトセンター、アフガン赤新月社、その他の主要パートナーの若者たちとともに、9月21日の「平和の日」まで、たくさんの活動を予定しています。

その中には、詩・絵・劇のコンテスト、スポーツ、平和の行進、ラジオでの公共放送が含まれています。また、女性識字センターでの発表会なども予定されています。

加えて、ユニセフとWHOは、保健省と協力して、185万人の5歳未満児に、ポリオの予防接種を実施する予定です。情勢不安で、以前はアクセスが規制されていたアフガニスタンの7つの地域で予防接種が行われます。

メッセージは簡単

紛争の中で、人々の生命を奪っている人たちにメッセージを、と言われ、ギリ氏はこう答えました。「戦争という文化を捨て、平和という文化を構築するためには、人間が直面する基本的な問題のために立ち上がらなければなりません。そう、互いの保護や環境の保護という基本的な問題です。9月21日は、その出発点です。」

「ピース・ワン・デー」を祝って、9月21日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでは、アニー・レノックスやその他の有名なミュージシャンが出演する特別コンサートが行われます。このコンサートでは、ジュード・ロウ氏のビデオが上映されるのはもちろんのこと、ロウ氏本人とユニセフの英国国内委員会の親善大使であるマーティン・ベル氏、そのほかの著名人が参加する予定です。

ロウ氏は言います。「メッセージは簡単です。9月21日を平和にするために、あなたたちは何をしてくださいますか、ということです。」

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