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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第15報
国内外専門家団体との連携

【2011年3月26日 東京発】

「ユニセフの知見」

© 日本ユニセフ協会/2011/K.Goto
「箱の中の幼稚園」のお絵かきセットで遊ぶ男の子たち。左は、ユニセフ・ハイチ事務所の井本さん。

25日夕方、宮城県石巻市内の蛇田中学校に設置された避難所に届けられた「箱の中の幼稚園」第一便。日本ユニセフ協会専務理事の早水は、その時の様子を次のように伝えてきました。

「子どもたちが、中学生のボランティアさんと一緒に、ほんの数分で、いろいろな玩具を使って目を輝かせながら遊びに熱中していく姿を目の当たりにし、心から“ああ、これが本当に必要とされているんだ”ということを実感しました。ユニセフの知識と経験が非常にうまく詰まっているなあ、と思いました。」「幼ないお子さんと共に参加されたお母さんもとても喜んで下さいました。同行したユニセフのスタッフも、こんなに効果があることに驚いていました。」
(早水)

国内専門家団体との連携

© 日本ユニセフ協会/
2011/K.Goto
「箱の中の幼稚園」に入っていた積み木で遊ぶ女の子。

南北約400‐500キロにも及ぶ海岸線が壊滅状態となり、25万人を超える方々が避難生活をおくり、自宅に帰宅された方々への支援の課題も表面化する中、こうした支援が、日本ユニセフ協会やユニセフの専門家だけの力で成しえるわけではありません。東京では、昨日も、ユニセフ・ナイジェリア事務所から応援に駆けつけた子どもの保護専門家の泉さんと当協会職員の菊川が、「遊び」などを通じて子どもたちの心のケア支援をされている国内の専門家団体の方々などと面会。「子どもに優しい空間」を通じた心のケア支援を展開するにあたって、「空間」の運営に関わる先生方やボランティアたちの研修や、専門的なカウンセリングや治療が必要な子どもたちの照会システムの確立、子どもたちのお母さんやお父さん方に対するカウンセリングサービス等の面で、協力してゆくことを確認しました。また、授乳期や妊娠中の女性、赤ちゃんが持つ特別なケアへのニーズに対応してゆくための国内の医療専門家グループとの連携も、週明けには具体化・実施に移せる見込みです。

物流ルートの確保

© 日本ユニセフ協会/2011
ユニセフハウスから支援物資が運び出される様子。

日本ユニセフ協会は、25日も子ども用の靴や長靴を岩手県に輸送。27日には、子ども用下着が岩手県に輸送されます。また、26日朝には、紙おむつやお尻拭きなどがメーカーからユニセフハウスに届けられ、早ければ27日にも、他の支援物資とともに、宮城・岩手の両県に向けて輸送されます。

一方、多くの方々が自宅での生活を始められ、被災地の経済活動も徐々に再開される中、こうした支援物資を一次的に集積し、避難所等に送り届けるルートの確保も難しくなってきています。ユニセフ・アフガニスタン事務所から応援に駆けつけてくれた物流と物資調達の専門家、竹友有二さんは、こうした課題を解決するため、昨日仙台入り。明日27日には、支援物資を積んだトラックに同乗し、岩手県に入ります。