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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第51報
ユニセフ こどもバス遠足
子どもたちのたくさんの笑顔

【2011年5月9日 岩手発】

© 日本ユニセフ協会/2011/K.Goto

日本ユニセフ協会は、東日本大震災で被災した岩手県沿岸地域に住む子どもたちを対象に、ゴールデンウィークである5月3日〜8日(6日を除く)にかけて『ユニセフ こどもバス遠足』を実施。5日間を通じて、保護者を含む900人以上が参加しました。岩手県沿岸の10地域(陸前高田、釜石、大船渡、大槌町、宮古、山田、普代・田野畑、岩泉、野田、久慈)から出発した「ユニセフ こどもバス」に乗り、計5つのコース(遠野ふるさと村、盛岡動物公園、安ヶ沢カタクリ群落散策、いわて子どもの森、宮沢賢治童話村)、それぞれのバス遠足を楽しみました。

日本ユニセフ協会は、ユニセフ(国連児童基金)の全面的な協力のもと、岩手県においては沿岸地域の市町村を中心に、子どもの心のケアと保護、保健、教育など包括的な支援を続けています。今回の「こどもバス遠足」も、心のケアの取り組みの一つとして、子どもたちが安心して遊び、楽しむ場を提供すべく実施されました。

© 日本ユニセフ協会/2011
「ユニセフ 子どもサポーター研修会」の様子

「ユニセフ こどもバス」の安全運行にあたっては、岩手県北観光、岩手県北バスのみなさまにご協力をいただきました。また、訪問先における子どもたちの安全確保の面では、大学生を中心として全国各地からご参加くださったボランティアのみなさまに力強いサポートをいただきました。ボランティアのみなさんは、事前に、日本ユニセフ協会が心のケアの専門家を招いて開催した「ユニセフ 子どもサポーター研修会」を受講し、子どもたちとの関わり方、安全確保のための注意点等を学びました。

たくさんの笑顔

今回の「ユニセフ こどもバス」を通じて子どもたちは、久しぶりの友だちとの再会を喜び合ったり、走り回ったり、自然と触れ合ったり、新たな体験をしたり・・・と思いおもいの時間を過ごし、たくさんの笑顔がみられました。

【遠野ふるさと村】

遠野ふるさと村では、昔ながらの山里の文化や暮らしを垣間見ることができる環境の中で、子どもたちは餅つきを楽しんだ後、竹トンボ・竹箸・絵馬づくりなどに挑戦しました。また、遠野に伝わる昔話に耳を傾けたり、豊かな緑に囲まれ、ポニーや白馬のいる広々とした敷地内を自由に走り回る子どもたちの姿も見られました。お子さんと一緒に竹トンボづくりに挑戦したお父さんは、「これまでなかなか子どもたちを外に連れ出すことができなかったので、今日は良かったです」と話してくれました。絵馬づくりでは、いろんな色の絵具やクレヨンを使って自由に絵を描いたり、自分の思いを記した子どもたちもいました。

     
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竹トンボの飛ばし方をお父さんから教わる子ども   「早く宮古がふっこうするように」と書いた絵馬を見せる女の子        

【盛岡動物公園】

盛岡動物公園では、園長自ら、子どもたちにウサギの抱き方を教えてくださいました。また、「サルにえさをあげたのが楽しかった!」「ライオンがカッコよかった!」と、動物と触れ合った感想を子どもたちが嬉しそうに話してくれました。「ボランティアのお兄さん、お姉さんがやさしかった」という声も聞かれました。

   
© 日本ユニセフ協会/2011/K.Goto   © 日本ユニセフ協会/2011/K.Goto   © 日本ユニセフ協会/2011/K.Goto
モルモットを抱く女の子       ボランティアさんとサルを見る子どもたち。

【安ヶ沢カタクリ群落散策】

© 日本ユニセフ協会/2011

西和賀町にある安ヶ沢カタクリ群落を訪れた子どもたちは、散策や山野草摘みをした後、近くの小学校の家庭科室で、地元のみなさんのご協力のもと、ふきのとうやあざみなどの山菜の天ぷらのほか、西和賀では有名なビスケットの天ぷらをいただきました。また、小学校のプールに残っていた雪で、湯田中学校の生徒たちと雪合戦をしたり、かくれんぼをして思いっきり遊びました。子どもたちは、「天ぷらをつくって楽しかった!」「お花がきれいだったよ」と教えてくれました。

[右写真]天ぷらづくりに挑戦する子ども

【いわて子どもの森】

いわて子どもの森では、室内ですべり台をしたり、たくさんのおもちゃが入っている「銭湯」で遊んだり、絵本を読んだりしました。子どもからは、「長いすべり台が楽しかった!」という声がきかれ、付添いのお母さんは、「今日はこんなにのびのびと遊べてよかった」と話してくれました。

 
© 日本ユニセフ協会/2011   © 日本ユニセフ協会/2011

【宮沢賢治童話村】

ユニセフ花巻友の会ボランティアと仲間たちが、「赤とんぼ」などの童謡を歌って迎えるなか、子どもたちは、今にもジョバンニや又三郎、山猫がでてきそうな賢治童話の世界で楽しく遊ぶ「楽習」施設、宮澤賢治童話村に到着しました。「宮澤賢治の世界」のなかで、地元の男子高校生ボランティアと一緒に楽しく遊び、しゃぼん玉も飛ばしてみたりなど、満喫した様子でした。年長の女の子のお母さんは、「幼稚園の遠足が中止になったので、参加できて嬉しかった」と、話しました。

日本ユニセフ協会では今後も、子どもたちがのびのびと遊び、学べる環境を提供するため、地元関係者のみなさま、ボランティアのみなさまとともに活動を続けていきます。

※5月4日は、Jリーグ・鹿島アントラーズ小笠原満男選手とのサッカー交流会が行われました。

現在の支援物資到着状況

支援先
(県別)
支援物資 到着日 数量 寄贈企業 備考
宮城 3月19日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
福島 3月22日 12,672本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 男児・女児用下着 3月22日 20万枚    
岩手 男児・女児用下着 3月23日 3万枚    
福島 3月23日 4680本 キリンMCダノンウォーターズ(株) 2Lペットボトル
宮城 子ども用靴 3月23日 10000足  
宮城 子ども用おむつ 3月24日 80パック P&G  
岩手 子ども用下着 3月24日 9700枚    
福島 3月24日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
岩手 3月26日 1404足 アキレス(株)  
岩手 男児・女児用下着 3月27日 28,266枚    
岩手 長靴 3月27日 7462足    
岩手 お尻ふき 3月28日 1200個 P&G 赤ちゃん用
宮城 レクリエーションキット
「箱の中の幼稚園」
4月2日 各50   ユニセフ物資供給センターより調達
岩手 レクリエーションキット
「箱の中の幼稚園」
4月2日 各50   ユニセフ物資供給センターより調達
宮城 ランドセル 4月6日 70個 日本ニューバッグチェーン  
岩手 ランドセル 4月6日
-7日
340個 セイバン  
宮城 学校用かばん 4月8日 18,000個   ユニセフ物資供給センターより調達
岩手 学校用かばん 4月8日 18,000個   ユニセフ物資供給センターより調達
宮城 防犯ブザー 4月8日 5,000個    
岩手 防犯ブザー 4月8日 5,000個    
宮城 軽自動車 4月8日 3台    
福島 4月11日 1536本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 レクリエーションキット
補充素材
4月12日 60セット
宮城 ミニカー 4月12日 約1200 タカラトミー
相模原* 4月12日 12288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 プレイマット 4月13日 2種
各80枚
IKEA
宮城 お絵かきセット 4月13日 60セット IKEA
岩手 保育園用いす・テーブル・座卓 4月14日 いす75脚・テーブル11台・座卓9台   被災した各幼・小・中・高と移転先へ
宮城 原付バイク 4月15日 5台    
岩手 小・中学生用ノート・文具セット 4月15日 (16,700セット)    
宮城 PC183台・コピー・FAX複合機(57台)・プリンター(61台) 4月18〜21日     各幼・小・中・高と移転先へ
福島 移動式黒板 4月21日 10台    
福島 仮設トイレ 4月21日 20基    

ちっちゃな図書館送付状況:約250件(4月28日現在)

*被災者受け入れ場所

※一部支援物資については、各県の物資集積倉庫より他県の避難所または被災者に配布されている場合もございます。

2011年4月28日午前9時現在 (広報室まとめ)