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財団法人日本ユニセフ協会




ミャンマー サイクロン被害第9報
  被災者の4割以上、100万人が子どもたち
ユニセフ 肉親と離れ離れになった子どもたちを
親や親戚と再会させるため、ラジオ放送も開始
 

【2008年5月15日 ミャンマー・ヤンゴン発】

配給を待つ母親と子どもたち。
© UNICEF/HQ08-0371/
配給を待つ母親と子どもたち。

ミャンマーをサイクロン「ナルギス」が襲ってから14日。130名体制で、災害発生当初から被災地各地の状況を確認、緊急支援活動を続けてきたユニセフは、被災地全域で無数の家屋や学校が倒壊。水と衛生システム(インフラ)が壊滅状況にあり、子どもたちの命と生存を著しく脅かしていると報告しています。また、支援が圧倒的に不足しているため、病気にかかる子どもたちの数が今後増大する危険があると警鐘を鳴らしています。再び悪天候に見舞われている被災地では、度重なる豪雨の中、何千人もの子どもたちが避難所での生活を強いられているのです。

14日現在、ユニセフ ミャンマー事務所は、他の支援団体と協力し、70を超える緊急支援チームを被災地に滞在させ、避難所で使用するビニールシート、浄水用の資材、医薬品、マラリア予防のための蚊帳、炊事用具などの救援キットを配布しています。

国連は、被災者が250万人に達すると推測しています。ユニセフの緊急支援チームは、これまで支援を届けた地域の被災者のおよそ40%が子どもたちであると報告。もしこの状況が、被災地全体の状況を代表するものであるならば、緊急に支援を必要とする状況にある子どもたちは100万人に上ると見られます。

ヤンゴンでユニセフからの支援物資を運ぶ親子
© UNICEF/HQ08-0320/
ヤンゴンでユニセフからの支援物資を運ぶ親子。

明日(現地時間17日)、ユニセフの4度目の追加支援物資(栄養不良の子どもたちのための治療用食品)を乗せた飛行機が、ミャンマーに到着する予定です。ユニセフは、各地で道路が寸断され橋が倒壊する中でも、支援物資を届けることができるよう小型トラックを動員。これまでに、ヤンゴンとイラワジデルタ地帯の被災地全域に急送した台数は34台にのぼります。

ユニセフは、肉親と離れ離れになった子どもたちを親や親戚と再会させるため、ラジオ放送も開始しました。「子どもに優しい空間」の活動も、既に複数の被災地でスタート。子どもたちはそこで勉強したり、心理的サポート、保健栄養サービスを受けはじめています。