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財団法人日本ユニセフ協会




ミャンマー サイクロン被害第21報
 子どもたちを学校へ!(4) 最大被災地でも学校が再開、ユニセフは支援を継続しています
 

【2008年7月22日 ミャンマー・ラプッタ発】

写真:再開したラプッタにある学校のひとつで、1年生の少女がノートをとっている様子。
© UNICEF video
再開したラプッタにある学校のひとつで、1年生の少女がノートをとっている様子。

サイクロン「ナルギス」の直撃を受けた最大被災地イラワジデルタ地帯。この地域の学校の新年度は、先月に始まる予定でした。ところが、サイクロンの後遺症で、イラワジデルタ地帯の公立学校の6割近くが倒壊や損壊を受けたため、予定通りに授業を始めることができませんでした。

ミャンマー サイクロン被害から2ヶ月以上が経過。イラワジデルタ地帯は、最大の被害を受けましたが、復旧活動は順調で、学校再建も進み、数週間前にようやく学校再開にこぎつけました。6,000名以上の子どもたちが明るい未来に胸を膨らませました。

ユニセフは、協力団体とともに、学校が壊れて通えない子どもたちのために、仮設の学習スペースとして大型のテントを設営しました。現在まで、イラワジデルタ地帯の南部にある6つの地区では123の仮設テントによる臨時学校が設営され、そのうち56校は教室用の机や椅子も受け取りました。

学校用のテント、机や椅子に加えて、簡易トイレや貯水タンクが、ラプッタやボガレの学校に提供されました。

子どもが将来を考えられる環境を

「小学校はほぼ、全壊してしまいました。しかし、ユニセフは子どもたちが学校教育を受け続けられるように、学校用のテントや勉強道具、机や椅子を提供してくれました。」と、ラプッタの教師ドー・サン・サン・モーさんは話しました。

写真:ユニセフの支援で再開できたラプッタの学校の生徒、マ・ナンダー・ラインさんは、いつか教師になりたいと夢見ています。
© UNICEF video
ユニセフの支援で再開できたラプッタの学校の生徒、マ・ナンダー・ラインさんは、いつか教師になりたいと夢見ています。

サイクロン被害地域で再開した学校では、子どもたちの安心感を取り戻そうと、のびのびと安全に学習ができる環境を作り始めました。子どもたちは学校に戻ることで、日常生活のリズムを取り戻し、自分の将来について考えることができるようになるのです。

「医師になりたいのです。大好きな授業は、科学です。」と、ング・ニェイン・テト・アンくん(6歳)は話します。

国連の最新予測によると、サイクロン「ナルギス」による犠牲者は84,530名、53,836名が依然、行方不明です。