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財団法人日本ユニセフ協会



サモア地震津波緊急募金 第7報
津波の影響を受けた子どもたちを守る予防接種キャンペーン

[2009年11月2日 サモア発]

© UNICEF video/2009
はしかのような予防可能な病気から子どもたちを守るため、サモアで予防接種キャンペーンが実施されている。

ユニセフは世界保健機関(WHO)と共に、サモア政府が実施するはしかの予防接種とビタミンA補給キャンペーンを支援しています。このキャペーンは、津波の被害を受けた地域に暮らす3万2,000人以上の子どもたちの健康を守ることを目的としています。

6週間にわたって行われる本キャンペーンは、10月26日、津波の影響を受けたラロマヌとポウタシでスタートしました。感染症への罹患の危険性が最も高い生後6ヵ月から5歳までの子どもたちに予防接種を実施することを目標としています。

ユニセフは、ワクチン、ビタミンA補給剤、注射器や使用済み注射器を安全に処理するためのセーフティボックスの他にも、熱帯の暑さの中でもワクチンを一定温度に保つための保冷庫など、キャンペーン実施のために必要不可欠な資材を提供しています。サモア政府は、ワクチンを投与できる訓練を受けた保健専門家を派遣することになっています

子どもたちを守る

ユニセフのフィリップ・マン保健栄養担当官は、9月29日にサモアを襲った津波のような緊急事態時には、親が子どもの健康を気遣う余裕がなくなるため、子どもたちが非常に病気に罹りやすくなると話します。

「こうした全国一斉の予防接種キャンペーンはとても重要です。たとえ数人の子どもたちがはしかを発症してしまったとしても、他の子どもたちに広がる可能性を減らすことができるのです。また、大規模なワクチンキャンペーンは、こうした状況の中で人々の健康を守るために最も費用対効果の高い手法の一つでもあるのです。ビタミンAの補給は、はしかの予防接種が行われる際に同時に実施されます。それによって、子どもたちのはしかや下痢性疾患への抵抗力が大幅に増加するのです。」

サモア全土の各州から2名ずつ集まった約30人の看護師と、民間団体のボランティアの人々が、注射器の管理や副作用への対処法、資材の物流・移動手段の確認、モニタリングと評価のための継続調査の実施について説明を受けました。ベテランの看護師たちは、自分たちの地域に戻り、全国的なキャンペーン実施に向けて地元の他の看護師にもこうした情報を伝えていくことになっています。