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財団法人日本ユニセフ協会





現地最新報告:ダルフールの子ども達と女性

紛争地域における保護の問題

© UNICEF HQ06-2188 / Georgina Cranston
西部ダルフール州都エルジェニーナのユニセフが提供している給水所で女性たちが水を汲んでいる様子。

ユニセフは、親類の殺害現場を目撃したり、家から強制退去させられたり、国内避難民キャンプに住むことによるストレス、時には一家の柱としての重荷を負う子ども達の心理・社会的な安寧の欠如を憂いています。

その一方で、青年たちが武装グループや軍隊と関わっているのも事実です。よって、公式な身分証明、動員解除、ホームコミュニティーへの再統合のためのフレームワークを設立するための努力がなされています。また、ユニセフは、2008年に児童兵問題を取り組む関係者との論議を経て、ダルフールで武装軍や武装グループと関わっている子ども達の数を推定7,000人から4,500人に修正しました。

女性は特に国内避難民人口の中で、特殊な危機に直面しています。ダルフール地区の国内避難民キャンプ内外の様々な地区において法と秩序が乱されており、女性と子ども達に対する性的虐待を含む暴力が多数報告されています。他の問題は女性器切除、児童労働、ストリートチルドレン、早期強制結婚、法に抵触した可能性のある子ども達を保護するための限られた行政キャパシティー、体罰を含みます。

2008年11月現在でのユニセフの支援業績:

© UNICEF HQ06-0566 / Shehzad Noorani
西部ダルフール州、母親に抱かれた子どもが三種混合の予防接種を受けている様子。
  • 160万人の子ども達にポリオ予防接種を実施。2008年西部ダルフールでポリオの実例が一件報告されたことが、予防接種プログラムの拡大の契機になりました。
  • 88万6,000人以上の子ども達にはしか、3種混合等の定期的な予防接種を実施
  • 200万人を対象とする主要な医療品の供給
  • マラリア予防のための蚊帳23万8,760丁の配給
  • 5歳以下の100万人以上を対象にビタミンAを供給
  • 栄養不良に苦しむ2万3,000人以上の子ども達を対象とした、栄養補助治療、及び食糧援助分野における、物資、技術支援。
  • 1月以降追加で17万4,000千以上へ水供給
  • 1月以降追加で4万3,000人以上へトイレ等の衛生環境の整備
  • 100万人以上に衛生観念を高めるための教材と情報普及
  • 50万人近くの子ども達に教材の提供
  • 1,750人以上の有給またはボランティアの教師たちに研修を実施
  • 1月以降追加で970以上の教室を修復または建設
  • NGOやコミュニティベースの組織によって運営されている子どもに優しい空間を通して12万人以上の子ども達に心理・社会的ケアの支援を実施
  • 北部ダルフールと西部ダルフールに家族と子どもの保護ユニットを設立。地元の警官隊によって運営され、性的虐待、性的搾取などの犯罪の被害者、目撃者の女性、子ども達に直接的な支援、及び加害者に対するフォローアップを提供する。サービスは極秘の治療、証拠固め、法的なアドバイス、研修を受けたスタッフにより提供されるソーシャルワーカーの支援を含む。
  • 家族、コミュニティーのリーダー、軍の指揮官に向けて、子ども達を武力軍、武力集団に登用しないことについての意識を高めるキャンペーンを展開。
  • 2008年5月のオムダーマン反乱攻撃後に拘束され、その後に大統領恩赦のもと解放された子ども達54人のコミュニティーへの安全な帰還支援。
  • 地雷危機喚起教育を南部、北部ダルフールで45,000人以上へ提供。
  • 統合コミュニティーの復興、発展イニチアティブを支援して、ユニセフはダルフールの112の子どもに優しいコミュニティーを支援。2008年、10のコミュニティー発展委員会が新たな村に設立。そして、195の委員会メンバーが開発計画立案のための研修を受講。

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