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ユニセフ協会からのお知らせ

ユニセフ・イノチェンティ研究所
インターネット上での子どもの保護について新たな報告書発表

【2011年12月13日 イタリア発】

12月13日(ロンドン現地時間正午)、ユニセフ・イノチェンティ研究所が、新しい研究報告書「インターネット上の子どもの安全―グローバルな挑戦と戦略(仮訳)」を発表しました。以下は発表に際し、ユニセフ研究事務局代表 ゴードン・アレクサンダーが寄せた論説文です。研究の概要については、イノチェンティ研究所発行のプレスリリース(英語原文)pdfをご覧ください。日本語訳は1月下旬にご覧いただける予定です。

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【論説】『自由と保護―インターネット利用の究極のジレンマ』一部抜粋
ユニセフ研究事務局代表 ゴードン・アレクサンダー

(日本ユニセフ協会仮訳)
現在、世界16,700のウェブサイトで児童ポルノ(児童虐待の画像・映像)が掲載されています。何百万もの児童ポルノには、何万人もの子どもたちが映しだされています。それらの子どもたちの年齢はますます低くなり、4人中3人は10歳にも達していません。それらの画像・映像は、より写実的かつ暴力的になってきています。

世界各国は、若者にインターネットへアクセスする機会を与える一方で、どうやってインターネット上の子どもの性的搾取に立ち向かえばいいのでしょうか。この難題に、満足のいく回答はいまだに得られていませんが、この問題の議論に必ず伴う、ヒステリー状態にある「感情」と「事実」をきちんと選別する構造的な思索が始まっています。

インターネット環境の発達そのものが子どもの性的虐待や性的搾取などの犯罪行為を生み出さずとも、犯罪規模を拡大し、子どもに害を及ぼす可能性を高めているのだと、本日発表されたユニセフ・イノチェンティ研究所による研究報告書「インターネット上の子どもの安全―グローバルな挑戦と戦略(仮訳)」は指摘しています。

この新しい研究報告書は、インターネットが子どもにもたらす良い面(例えば教育、社会化、娯楽など)とともに、児童ポルノや性的グルーミング、ネットいじめといったインターネット利用に伴う危険について論じ、インターネット利用のリスク、子どもによるインターネット利用状況、子どもを守る方策についても検討を加えています。

【「インターネット上の子どもの安全―グローバルな挑戦と戦略(仮訳)」が目指すもの】

  1. 子ども自身のエンパワーメント:ほとんどの子どもたちは、両親よりもずっとインターネット技術に精通し、問題が起きたときには両親よりも友達に助けを求めることが分かっている。
  2. 児童虐待者を容認しない社会:児童ポルノ根絶を可能とする単純所持規制を含む法制度といった、いまだ多くの国で実現されていない法整備とその実施に関して、世界各国が協調して歩を進めなくてはならない。
  3. 児童ポルノの供給、アクセスの遮断:インターネットサービス事業者の協力を得て、子どもに優しいフィルタリングやブロッキングのメカニズムを構築する必要がある。
  4. 被害児童への支援:ほとんどの虐待が報告されず、また子ども自身が被害に遭っているという自覚を欠くことがある。

インターネット上の全てのリスクを取り除くことは不可能でしょう。インターネットスペースはあまりに広大で、進化・拡大を続け、子どもを守りきるためのあらゆる方策をもってしも制御できないほどに創造的です。完全にインターネットを制御することは、インターネットの本質やその多くの恩恵を失わせることになるため、望ましくもありません。ただ、もっとすべきこと、できることがあると考えています。

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