公益財団法人パナソニック教育財団の研究助成を受け、総合的な探究の時間で木製キーホルダーつくりと販売を通じた国際協力に取り組みました。まず木工制作の事前学習として、木の性質、光合成など、自然環境について学びました。図や写真を活用したり、3Dで分子を再現したりすることで、分かりやすく伝わるように工夫し、発表しあうことでお互いに学びあいました。また、株式会社 東京チェンソーズの方を講師にお招きし、木に関する知識をさらに深めました。ワークショップでは丸太の切り出しや、やすりがけを教わり、自分たちでデザインしたイラスト等をレーザー加工したコースターを作成しました。


このワークショップの際に頂いた木の端材の活用方法を考え、キーホルダーとして販売することを決めました。キーホルダーのデザインは、それぞれの得意なことを活かして描画と図形を組み合わせて完成させました。カプセルトイで販売することとし、カプセルに入るようサイズに調整しました。製作では、やすりがけは目の粗さの違いなどを検証して丁寧に仕上げ、レーザー加工も素材の厚さや出力の強さなどを調整しながら試行錯誤をして作成しました。最終的に5種類・計164個作成し文化祭で販売しました。販売スペースでは調べ学習の資料を掲示して、学習の成果も伝えました。その結果、キーホルダーは大変好評ですぐに完売しました。


この売上金をどのように使うか話し合うため、ユニセフの支援ギフトとなっているものが必要な背景を情報収集してガイドブックを作成しました。そこには、世界の水問題やポリオについての情報も掲載されました。売上金の使い道には、寄付以外にも、自分たちの学習用にSDGsに関する学習教材を購入するという選択肢もあがりましたが、最終的にはクラスごとに話し合いを行い寄付したい支援ギフトを決定しました。



先生からの声:社会とのつながりを実感しにくい特別支援学校の生徒が、これらの活動に取り組むことで社会参加の第一歩になりました。お金を寄付する活動は、自分たちの頑張りがどのように役立つか分かりにくいという課題がありました。今回は、支援ギフトという具体物に寄付をできたことが生徒の理解につながりました。





