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日本ユニセフ協会

プレスリリース

5/28は月経衛生デー
生理用品の入手や理解促進が課題 42カ国の国別データを比較分析

2022年5月26日ニューヨーク

ユニセフ(国連児童基金)は、5月28日の月経衛生デーに先立ち、月経に対する偏見や貧困、トイレや水といった基本的な衛生サービスを利用できないことが、月経衛生管理の実現を妨げており、女性や女の子の感染症リスクを高めていると指摘し、警鐘を鳴らしました。こうした課題は、最貧困層、特定の民族グループ、難民、障がい者の間で特に深刻となっています。

月経衛生管理の重要性

生理用ナプキンを手作りするワークショップに初めて参加し、喜びの表情を見せるアリヤさん(23歳)。「モーリタニアでは質の良いナプキンが手に入りにくく、多くの女の子が恥ずかしさから学校を休んでしまいます」と話す。(モーリタニア、2021年5月撮影)

© UNICEF/UN0467630/Pouget
生理用ナプキンを手作りするワークショップに初めて参加し、喜びの表情を見せるアリヤさん(23歳)。「モーリタニアでは質の良いナプキンが手に入りにくく、多くの女の子が恥ずかしさから学校を休んでしまいます」と話す。(モーリタニア、2021年5月撮影)

ユニセフの水と衛生および気候・環境・エネルギー・災害リスク軽減部長であるケリー・アン・ナイラーは、「すべての人が月経衛生管理を行えるようになれば、様々な阻害要因を取り除き、思春期の女の子たちが健やかに教育を受け、力を持つ女性になるのを支援することができます。しかし、月経衛生管理を定義し、モニタリングし、投資することは、最近までほとんど注目されてきませんでした」と述べました。

月経衛生管理の重要性は、徐々にではありますが、認識が強まり、モニタリングされるようになってきています。2020年までに、42カ国が4つの指標*のうち少なくとも1つについて、正式な国のデータを揃えており、そのうち31カ国は、少なくとも3つの指標について、データを保有しています。データを揃えた国のうち半数近くが、サハラ砂漠以南のアフリカの国ですが、一方、高所得国では、全国的なデータを保有している国は全くありませんでした。

最新の分析によると、月経中に、学校、仕事、社会活動への参加がどの程度制限されるかは、地理的・社会経済的要因や、個人の特性によって異なることがわかりました。ただし、偏見や、生理用品の入手が難しいことは、共通の阻害要因となっています。また、多くの女の子は最初の生理が来る前に生理のことを知りませんでしたが、このことで、月経に対する誤解を生んだり、理解不足に陥ったりする可能性があります。

月経による制限

ユニセフが支援する月経衛生管理の取り組みに参加したサフィアさん(15歳)。「初めて月経について学びました。月経が原因で多くの女の子が学校に行けない中、私は授業を受けることができて幸せです」と話す。(チャド、2022年2月撮影)

© UNICEF/UN0594653/Dejongh
ユニセフが支援する月経衛生管理の取り組みに参加したサフィアさん(15歳)。「初めて月経について学びました。月経が原因で多くの女の子が学校に行けない中、私は授業を受けることができて幸せです」と話す。(チャド、2022年2月撮影)

・概して、女の子と若い女性は、社会参加への制限を受ける割合が高く、ブルキナファソでは15%、コートジボワールでは20%、ナイジェリアでは23%の女の子が、過去12カ月間に生理を理由に学校を休んだことがありました。

・バングラデシュでは半数以上、ネパールでは3分の2以上の女性が、月経中は日常の活動に参加しないと回答しています。チャドと中央アフリカでは、3人に1人が参加しないと回答しています。

・全国的なデータのある国のうち、バングラデシュとエジプトでは、初潮前に月経を認識していた女の子はそれぞれ32%、66%に留まりました。エジプトでは、事前に知らなかった女の子の74%が、初潮の際にショックや不安を感じたり、泣いたりしたことがわかっています。同様に、バングラデシュでは、69%が怖いと感じたということです。

・生理用品の使用率は、ほとんどの国で81%から100%の間ですが、ニジェールでは女性の6%が紙で代用し、ブルキナファソでは12%が下着のみを使用し、さらに、エチオピアでは11%が何も使用していないことがわかりました。

・洗ったり着替えたりするためのプライベート空間の有無は、データのあるほとんどの国で80%から99%となりました。しかし、ニジェール、チュニジア、ブルキナファソでは、それぞれ52%、56%、74%に留まりました。

ロヒンギャ難民キャンプでユニセフが展開している月経衛生管理プログラムの一環で、支援物資の生理用ナプキンを受け取るマリウムさん(20歳)。(バングラデシュ、2021年9月撮影)

© UNICEF/UN0544785/Ergen
ロヒンギャ難民キャンプでユニセフが展開している月経衛生管理プログラムの一環で、支援物資の生理用ナプキンを受け取るマリウムさん(20歳)。(バングラデシュ、2021年9月撮影)

・しかし、プライベート空間に関しては、都市部より農村部の利用できる割合が少ないという結果になりました。データのある12カ国では、農村部の女性と女の子のうち少なくとも10人に1人が、直近の生理の際に洗ったり着替えたりするためのプライベート空間を利用できませんでした。

・ラオスでは、洗ったり着替えたりするためのプライベート空間の有無や、生理用品の使用に関して、民族間に30%以上の格差がありました。中央アフリカでも、生理中に日常の活動に参加する割合に民族間の格差がありました。

・8カ国の難民キャンプからのデータによると、個人の満足度には幅があることがわかりました。モザンビークとイラクでは、ほぼすべての女性が生理用品と関連設備に「満足している」と回答したのに対し、カメルーン、マラウイ、南スーダンの難民キャンプでは、「満足している」と回答した人は半数以下に留まりました。

「月経衛生管理へ投資を行うことは、今日の女の子たちに加え、彼女たちがいずれなるおとなの女性たち、そして次の世代にまで、恩恵をもたらすことになります」(ナイラー)

 

生理用ナプキンの使い方を学ぶキャンペーンに参加する女性たち。(インド、2022年1月撮影)

© UNICEF/UN0593971/Parashar
生理用ナプキンの使い方を学ぶキャンペーンに参加する女性たち。(インド、2022年1月撮影)

注記:

* ユニセフと世界保健機関(WHO)による家庭における水と衛生報告書には、月経衛生管理(MHM)を含め、家庭に対する水、衛生、衛生習慣のサービス提供に関するデータが含まれています。同報告書ははじめて、MHMに関する全国的なデータを42カ国から収集し、可能な限り整えた上で、国家間の比較を行っています。
同報告書(英文PDF)は、こちらからご覧いただけます。

*月経管理と水と衛生サービスに関連する4つの指標は、以下の通りです。

  1. 初潮前の月経の認識
  2. ナプキン、布、タンポン、カップなど、経血を吸収し、漏れを防ぐための生理用品の使用状況(使い捨てと、再利用可能な素材の分類を含む)
  3. 自宅にいる際に、体などを洗ったり着替えたりするためのプライベート空間を使用できること
  4. 学校、仕事、社会活動など、月経中の諸活動への参加

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