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日本ユニセフ協会

プレスリリース

水と衛生
未だ多くの学校で水と衛生サービス不足 障がい者用トイレはほぼ普及せず

2022年6月23日ニューヨーク/ジュネーブ

本日発表されたユニセフ(国連児童基金)と世界保健機関(WHO)の共同監査プログラム(JMP)による最新報告書「学校における衛生施設と飲料水の前進(原題:Progress on drinling water, sanitation and hygiene in schools)」によると、基本的な水と衛生サービスのない学校の割合は着実に減少しているにもかかわらず、いまだに国家間で、またひとつの国の中にも大きな格差が存在しています。

後発開発途上国(LDCs)や不安定な状況の中で暮らしている学齢期の子どもたちが最も影響を受けており、新たなデータによると、障がいのある人が利用できる水と衛生サービスを備えている学校はほとんどないことが判明しています。

学校で水と衛生サービス不足

ユニセフの支援により、ムバンダガの小学校に設置された手洗い場で手を洗う9歳のタビサさん。(コンゴ民主共和国、2022年5月6日撮影)

© UNICEF/UN0635209/Mulala
ユニセフの支援により、ムバンダガの小学校に設置された手洗い場で手を洗う9歳のタビサさん。(コンゴ民主共和国、2022年5月6日撮影)

ユニセフの水と衛生および気候・環境・エネルギー・災害リスク軽減部長のケリー・アン・ナイラーは、「安全な飲料水、清潔なトイレ、手洗い用の石けんがない学校に通う子どもたちがあまりにも多く、学習が困難になっています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって、健康的で包括的な学習環境を提供することの重要性が浮き彫りになりました。子どもたちの教育を守るために、現在そして今後も感染症と戦うための最も基本的なサービスを学校に用意することが復興への道のりに不可欠です。

学校は健康的な習慣や行動の形成を促進する上で重要な役割を担っていますが、2021年にはまだ多くの学校で基本的な水と衛生サービスが不足しています。本報告書による最新データは、以下の通りです。

障がい者用トイレほぼ普及せず

アジュマニ県にある小学校で、太陽光発電式の水道を設置したトイレを利用する女の子たち。(ウガンダ、2022年3月撮影)

© UNICEF/UN0616886/Mugisha
アジュマニ県にある小学校で、太陽光発電式の水道を設置したトイレを利用する女の子たち。(ウガンダ、2022年3月撮影)

学校で障がいのある人が利用しやすい水と衛生サービスを提供することは、すべての子どもたちのインクルーシブな学習を実現する上で重要なことです。しかし、この指標を報告している国は限られており、国の定義も様々で、障がいのある人が利用しやすい水と衛生サービスを提供している国は、はるかに少ないのが現状です。

新しい国別データによると、障がいのある人が利用できる水と衛生サービスの普及率は低く、学校のレベルや都市部と農村部の場所によって大きく異なる。学校では、利用できるトイレや手洗い設備よりも、利用できる飲料水がある可能性が高いことが判明している。

困難な状況にある子どもたちが、生まれ持った権利を守られ、平和に健やかに成長できることを目指して活動するユニセフ。

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