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日本ユニセフ協会

プレスリリース

世界中の若者たちへ
BTS防弾少年団が国連総会で行ったスピーチ #GenerationUnlimited(無限の可能性を秘めた世代)

2018年9月24日ニューヨーク

9月24日(月)、ユニセフのグローバル・サポーターであるBTS(防弾少年団)が、ニューヨークの国連本部で、世界中の若者たちに向けて、「自分自身を語ろう」とメッセージをおくりました。

2030年までにすべての若者が質の高い教育、技能研修、雇用を得られることを目指す、世界的パートナーシップ「#GenerationUnlimited(無限の可能性を秘めた世代)」が発足したこのハイレベル・イベントには、国連事務総長アントニオ・グテーレス氏やユニセフ事務局長ヘンリエッタ・フォア、ユニセフ親善大使リリー・シン氏などの他、「Generation Unlimited」を支持する人々が一同に会しました。

 

BTSのスピーチ全文

国連事務総長、ユニセフ事務局長、各国首脳、そして世界中からお集まりの皆さんに感謝申し上げます。私の名前はキム・ナムジュン BTSのリーダー「RM」でもあります。今日の若い世代にとって非常に意味のあるこの場所にご招待いただき とても光栄です。

昨年11月、BTSはユニセフと共に『LOVE MYSELF (私自身をまず愛そう) 』キャンペーンを開始しました。「本当の愛は自分自身を愛することから始まる」という信念があるからです。そして 世界中の子どもと若者の保護を目的とする ユニセフの『#ENDviolence(暴力をなくそう)』キャンペーンと協力して活動しています。

このキャンペーンでは 僕たちのファンが 行動力と熱意を持って大きな役割を果たしてくれています。僕たちは 本当に世界一のファンを持っています。

 

さて まずは僕自身の話から始めたいと思います。

僕は 韓国・ソウル近郊のイルサンで生まれました。湖や丘のある本当に美しい町で 毎年フラワーフェスティバルも開催されています。僕は そこで幸せな幼少期を過ごし、ごく平凡な男の子でした。夜空を見上げて想いを巡らせたり、男の子らしい夢を見たりしていました。僕は世界を救えるスーパーヒーローだ、なんて想像もしていました。

僕たちの初期のCDアルバムのイントロに「9歳か10歳のとき 僕の心臓は止まった」という歌詞があります。振り返れば、他人が僕のことをどう思っているか、どう見えるかを、心配し始めたのが、その頃だったと思います。

夜空や星を見上げて空想することをやめ、他人がつくりあげた型に自分を押し込もうとしていました。自分の声を閉ざし、他人の声ばかり聞くようになりました。誰も、僕自身でさえ、自分の名前を呼びませんでした。心臓は止まり、目は閉ざされました。

このように、僕は、僕たちみんなは、名前を失い、幽霊のようになりました。

 

でも、僕には音楽がありました。自分の中で小さな声がしました 「目を覚ませ!自分自身の声を聞くんだ」。それでも 音楽が僕の本当の名前を呼んでくれるまで 長い時間がかかりました。

BTSのメンバーになると決めた後でさえ たくさんのハードルがありました。信じられない人もいるかもしれませんが ほとんどの人が 僕たちには見込みがないと思っていました。やめたくなるときもありましたが諦めずにここまで来られて とても幸運でした。

そうやって 僕もみんなも これからもつまずいたり転んだりするでしょう。

BTSは大きなスタジアムで公演し 数百万枚ものアルバムを売り上げるアーティストになりました。でも 僕は今でも 平凡な24歳の青年です。僕が何かを成し遂げたのだとしたら それはBTSのメンバーが側にいてくれて 世界中のARMYが愛とサポートで支えてくれたからです。

昨日、僕はミスをしたかもしれません。でも、過去の僕も僕には変わりありません。今の僕は、過去のすべての失敗やミスと共にあります。明日の僕が少しだけ賢くなったとしても、それも僕自身なのです。失敗やミスは僕自身であり、人生という星座を形作る最も輝く星たちなのです。

僕は 今の自分も 過去の自分も 将来なりたい自分も すべて愛せるようになりました。

 

最後にもうひとつ話したいことがあります。

アルバムをリリースし『LOVE MYSELF』キャンペーンを始めてから 世界中のファンから素晴らしいストーリーが届き始めました。僕たちのメッセージが 人生の困難を克服し 自分自身を愛する助けになったこと。そうしたストーリーは 僕たちが担う責任をいつも思い出させてくれます。

だから 僕たちみんなで もう一歩前に踏み出しましょう。

僕たちは 自分自身を愛することを学びました。だから今度は「自分自身のことを話そう」。

 

あなたの名前は何ですか? 何にワクワクして 何に心が高鳴るのか あなたのストーリーを聞かせてください。

あなたの声を聞きたい。あなたの信念を聞きたい。

あなたが誰なのか、どこから来たのか、肌の色や ジェンダー意識は関係ありません。

ただ、あなたのことを話してください。話すことで、自分の名前と声を見つけてください。

 

僕はキム・ナムジュン。 BTSのRMです。

アイドルです。韓国の小さな町で生まれたアーティストです。

他の人と同じように、人生でたくさんのミスをしてきました。

たくさんの失敗も恐れもあるけれど、自分を力いっぱい抱きしめることで、少しずつ自分自身を愛せるようになりました。

あなたの名前は何ですか?自分自身のことを話してください。

 

が世界中の若者たちに向けて「声を上げよう」と呼びかけるBTSのみなさん。

© UNICEF/UN0237948/Nesbitt
世界中の若者たちに向けて呼びかけるBTSのみなさん。

 

BTSのスピーチ全文(英語原文)

Thank you, Mr. Secretary General, UNICEF Executive Director, Excellencies and distinguished guests from across the world.

My name is Kim Nam Jun, also known as RM, the leader of the group BTS. It’s an incredible honour to be invited to an occasion with such significance for today’s young generation.

Last November, BTS launched the “Love Myself” campaign with UNICEF, building on our belief that “true love first begins with loving myself.”  We have been partnering with UNICEF’s #ENDviolence program to protect children and young people all over the world from violence.

Our fans have become a major part of this campaign with their action and enthusiasm.  We truly have the best fans in the world!

I would like to begin by talking about myself.

I was born in Ilsan, a city near Seoul, South Korea.  It’s a beautiful place, with a lake, hills, and even an annual flower festival. I spent a happy childhood there, and I was just an ordinary boy.

I would look up at the night sky in wonder and dream the dreams of a boy. I used to imagine that I was a superhero, saving the world.

In an intro to one of our early albums, there is a line that says, “My heart stopped…I was maybe nine or ten.”

Looking back, that’s when I began to worry about what other people thought of me and started seeing myself through their eyes. I stopped looking up at the stars at night. I stopped daydreaming. I tried to jam myself into moulds that other people made. Soon, I began to shut out my own voice and started to listen to the voices of others.  No one called out my name, and neither did I. My heart stopped and my eyes closed shut. So, like this, I, we, all lost our names. We became like ghosts.

I had one sanctuary, and that was music. There was a small voice in me that said, ‘Wake up, man, and listen to yourself!” But it took me a long time to hear music calling my name.

Even after making the decision to join BTS, there were hurdles. Most people thought we were hopeless. Sometimes, I just wanted to quit.

I think I was very lucky that I didn’t give it all up.

I’m sure that I, and we, will keep stumbling and falling. We have become artists performing in huge stadiums and selling millions of albums.

But I am still an ordinary, twenty-four-year-old guy. If there’s anything that I’ve achieved, it was only possible because I had my other BTS members by my side, and because of the love and support of our ARMY fans.

Maybe I made a mistake yesterday, but yesterday’s me is still me. I am who I am today, with all my faults. Tomorrow I might be a tiny bit wiser, and that’s me, too. These faults and mistakes are what I am, making up the brightest stars in the constellation of my life. I have come to love myself for who I was, who I am, and who I hope to become.

I would like to say one last thing.

After releasing the “Love Yourself” albums and launching the “Love Myself” campaign,  we started to hear remarkable stories from our fans all over the world,  how our message helped them overcome their hardships in life and start loving themselves. These stories constantly remind us of our responsibility.

So, let’s all take one more step. We have learned to love ourselves, so now I urge you to “speak yourself.”

I would like to ask all of you. What is your name? What excites you and makes your heart beat?

Tell me your story. I want to hear your voice, and I want to hear your conviction. No matter who you are, where you’re from, your skin colour, gender identity: speak yourself.

Find your name, find your voice by speaking yourself.

I’m Kim Nam Jun, RM of BTS.

I’m a hip-hop idol and an artist from a small town in Korea.

Like most people, I made many mistakes in my life.

I have many faults and I have many fears, but I am going to embrace myself as hard as I can, and I’m starting to love myself, little by little.

"What is your name? Speak Yourself"

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