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日本ユニセフ協会

お知らせ

「セーファーインターネットデー」
安全なデジタル世界をつくるために

セーファーインターネットデー(Safer Internet Day:SID)は、毎年、インターネット上の安全に関する啓発など様々な取り組みが一斉に行われる日です。2004年に始まり、現在では世界100カ国以上が参加する取り組みに広がっています。2024年は2月6日です。

セーファーインターネットデーのテーマは「Together for a better internet(ともに、より良いインターネットのために)」です。インターネットを、すべての人、特に子どもや若者にとってより安全でより良い場所にするように、ともに協力をしようと呼びかけています。

 

新型コロナウイルス感染症が流行する中、タブレットを使ってオンライン学習をする、シリア難民の子どもたち(ヨルダン)

© UNICEF/UN0581677/
新型コロナウイルス感染症が流行する中、タブレットを使ってオンライン学習をする、シリア難民の子どもたち(ヨルダン)

インターネットやデジタル技術は、子どもたちに学習や遊び、人とのつながりを維持するための重要な機会を提供しています。例えば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行で世界各地の学校が休校になる中、オンライン学習が子どもたちの教育継続を後押ししました。

デジタル技術が正しく活用され、誰もがアクセスできるものになれば、貧困、人種、民族、ジェンダー、障がい、あるいは地理的な孤立などの理由で不利な立場に置かれている子どもたちも、様々な機会を得ることができ、よりよい未来を築くことができます。

© UNICEF/UN0143516/Prinsloo
ユニセフから提供されたタブレットを使って学ぶ子どもたち。(カメルーン)

一方で、オンラインを介した性的搾取、有害なコンテンツ、誤った情報、ネットいじめなどは、子どもたちの権利、安全、精神的な健康を脅かしています。SDGs(持続可能な開発目標)の目標16にも「16.2 子どもに対する虐待、搾取、取引及びあらゆる形態の暴力及び拷問を撲滅する」というターゲットが掲げられています。

ユニセフは、より安全なオンラインの世界をつくることを目指して、オンラインの子どもの保護に取り組むとともに、世界のすべての子どもがデジタル技術の恩恵を享受できるように、各国政府やパートナーとともに活動しています。

日本では、インターネット上の子どもの性的虐待コンテンツ(児童ポルノ)問題が深刻化した2000年代初頭から、国内のインターネット関連事業者にも協力いただきながら、「児童ポルノ禁止法」の改正を訴えるアドボカシー活動を展開。「ブロッキング」と呼ばれる施策の導入も働きかけました(2011年の導入後現在も運営に協力)。法改正が実現した2014年以降は、国内専門家団体などとも連携し、インターネットユーザーとしての子どもたちのエンパワメントや啓発活動などにも取り組んでいます。

このページでは、安全なオンラインの環境をつくるための取り組みや、セーファーインターネットデー関連の情報をお届けいたします。


デジタル世界をより安全・安心なものにするために
子どもたちからの提言 ~子どもスマホサミット

©日本ユニセフ協会

日本ユニセフ協会は、一般社団法人ソーシャルメディア研究会の協力を得て、2019年から2020年にかけて、全国5カ所でユニセフ「子どもスマホサミット」を開催しました。

合計で約180人の中高生が参加し、ネット依存、ネットでの出会い、ネットいじめ、ネットの信頼性をテーマに、安全なデジタル世界をつくるために、おとなは何をするべきか、子どもには何ができるのかを熱心に話し合いました。

そして、子どもスマホサミットを通じて集めた中高生の提言を以下の10の項目にとりまとめました。

 

子どもたちからの提言 10の項目

  1.  子どもの声をきいてほしい、おとなと子どもが一緒に考える機会を
  2.  デジタル世界への導入は慎重に
  3.  インターネット・スマホの使い方やリスクを小さいうちから教えてほしい
  4.  より安全で子どもにやさしいネット環境をつくってほしい
  5.  ネット利用を自分でコントロールしやすい機能を開発してほしい
  6.  ネット以外で安心して過ごせる居場所がほしい
  7.  ネットでトラブルに遭う前に気づいてほしい
  8.  家庭で一緒にルールを決めてほしい
  9.  おとなも詳しくなって、見本になってほしい
  10.  私たちも行動します

これらは、国連子どもの権利委員会が策定した「一般的意見25:デジタル環境に関する子どもの権利」(2021年3月)にも、子どもたちの声として活かされました。

 

「ネットいじめ」をなくすには?専門家からの回答

©UNICEF

「ネットいじめ」とは、SNS(ソーシャルメディア)、メッセージアプリ、ゲームアプリ、携帯電話上でのやり取りなどで、他の人を怖がらせたり、怒らせたり、恥をかかせたりすることを目的として繰り返される行動のことをさします。

ユニセフが「ネットいじめについて知りたいこと」を若者たちに聞いたところ、世界中から何千という質問が寄せられました。

「冗談といじめは、どう見分けるの?」「ネットいじめにあったら、誰に相談すればいい?」「ソーシャルメディア上で、個人情報の悪用を防ぐには?」「子どもや若者がネット上で利用できる、いじめ防止ツールは?」

これらの質問に答えるため、ユニセフは、ネットいじめや子どもの保護分野の国際的な専門家を集め、さらにFacebook、Instagram、Twitterとも連携して、ネットいじめに対処する方法について、アドバイスをもらいました。

・詳しくは> ネットいじめをなくすには?~世界の10代の若者が知りたいこと、専門家の回答~

 

世界子供白書2017 ~デジタル世界の子どもたち

世界子供白書2017

ユニセフの基幹報告書「世界子供白書2017」は「デジタル世界の子どもたち」をテーマに、デジタル技術が様々な方法で子どもたちの生活や人生の機会に影響を与えている状況を検証しました。

日本ユニセフ協会は2017年12月、世界子供白書2017 発表会をユニセフハウスで開催。インターネット上の危険から子どもたちを守るとともに、デジタル技術を最大限に活用するためにはどのような取り組みが必要なのかについて、政府、教育者、学生、企業の方々に登壇頂き、それぞれの立場からの提案や想い、事例発表が共有されました。

 

関連情報

Safer Internet Day シンポジウム

プレスリリース

関連団体

 

関連動画

思いがけないインタビュー

突然インタビューを受けた子どもたち。
でもどうして、そんなことまで知ってるの??

インターネット上で性的搾取被害にあう子どもたち

子どもたちをデジタル世界の危険から守るための対策は遅れています。
インターネットをより安全な場所に。