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手洗いの実践が、
子どもたちの健康と学びを守る

手洗いの実践が、子どもたちの健康と学びを守る

日本の皆さまからのご協力によりソファラ州シバババ地区にあるマシェメ小学校では、長年課題だった衛生環境が大きく改善しました。これまで同校では、729人の子どもが水のない壊れたトイレを共用しており、多くの子どもたちはやむを得ず屋外で用を足していました。特に思春期を迎えた女の子たちにとっては、安心して学校に通うことが難しい状況が続いていました。

「トイレの状態がとても悪かったため、多くの子どもたちは森を使っていました。生理中の女の子は学校を休むこともありました」と、校長のエリザ・マヌエルさんは当時を振り返ります。

こうした状況を改善するため、同校には手押しポンプ付きの給水設備と男女別のトイレが新たに整備されました。これはシバババ地区の12校で実施された取り組みの一つです。さらにユニセフは、施設整備にとどまらず、子どもたちが正しい衛生習慣を身につけられるよう、啓発活動にも力を入れています。
その中心的な役割を担っているのが、「手洗いヒーロー」として活動するフィリペ・エルネスト・シャイメさんです。地域の言語を含む9つの言葉を操るフィリペさんは、農村部を巡りながら、歌やユーモアを交えて手洗いの大切さを伝えています。石けんなどを使った実演を通じて、指の間まで丁寧に洗う方法を子どもたちが楽しく学べる工夫がなされています。

新しく整備されたトイレと給水所
手洗いを教えるフィリペさん

「楽しく学べば、子どもたちは覚えてくれます」とフィリペさんは語ります。フィリペさんは指導後も学校を再訪し、手洗い習慣が定着しているかを確認するなど、継続的なフォローも行っています。

こうした取り組みの成果は、子どもたちの生活に確かな変化をもたらしています。8年生のヘレナさん(14歳)は、「以前は下痢で学校を休む友達が多かったけれど、今はほとんどいません」と話します。現在では、手洗いを忘れる友人に声をかけるなど、自らも衛生意識の向上に貢献しています。

手洗いを実践するヘレナさん

また、新しい設備は女の子たちの安心感と自信の回復にもつながっています。学校では生理に関する正しい知識や衛生管理についての指導も行われるようになり、これまで通学を控えていた女の子たちが再び学校に戻ってきています。
「今では、女の子たちも安心して学校に来られるようになりました」とエリザ校長は語ります。

エリザ校長
マシェメ小学校

マシェメ基礎学校の変化は、安全な水と衛生設備、そして行動変容を促す教育が一体となることで、子どもたちの健康と学びの機会を大きく向上させることを示しています。
石けんを使って手を洗うというシンプルな行動が、感染症の予防につながり、子どもたちを教室へと戻しています。

フィリペさんはこう語ります。
「先生も保護者も、子どもたちも、みんなが役割を持っています。誰もが“手洗いヒーロー”になれるのです。」

シバババ地区で進むこれらの取り組みは、子どもたちの健康を守り、安心して学べる環境を広げる重要な一歩となっています。

© UNICEF/Mozambique