今地球上で起こっている気候変動や環境問題。
どのような課題と結び付いているでしょう?
住民の移動を余儀なくさせる
災害の年間発生件数(1970~2013)
グラフ:Unless we act now: The impact of climate change on children, UNICEF, The Internal Displacement Monitoring Centre (IDMC), Disaster-related displacement risk: measuring the risk and addressing its drivers, 2015
- 人口増加、製造業、水力発電、生活用水への水需要の増加、気候変動による利用可能な水資源量の変化などにより深刻な水不足が起きています。水資源の取り合いが紛争に結び付く危険もあります。
- 大気中の温室効果ガスが増え続けています。温暖化による海面上昇が島嶼国や沿岸部に大きな影響を与えています。また、感染症を媒介する生物の生息域が広がり、例えば、マラリア、デング熱、ジカ熱など、蚊が媒介する病気の感染地域が広がることも懸念されています。
- 特に途上国の都市部で深刻な大気汚染が発生しています。
- 原子力発電には温室効果ガスを排出しない利点がある一方で、放射性廃棄物の処分という課題があります。
- プランテーションや土地の開発のために、熱帯雨林や森林が伐採され、動植物が絶滅したり、生物多様性が失われたりしています。
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日本のBOSAI(防災)を世界で役立てる災害に備え、復興する力を
自然災害の被害を減らすための備えと、被害から少しでも早く復興する力が世界で注目されています。
災害が多く、長年防災に取り組んでいる日本には、様々な技術や仕組み、経験があります。これらを世界の自然災害被害の減少に役立てていくために防災に関する国際協力が活発に行われています。これまで3回の国連防災世界会議が横浜・神戸・仙台で開催されるなど、世界の防災力強化のために日本は多くの貢献をしています。
福島県相馬市では、2011年の震災の経験を子どもたちが「生きる力」を学ぶ機会として活用しようと「ふるさと相馬子ども復興会議」を開きました。子どもたちがふるさとの今と未来を考えて学習、将来の災害の可能性を知り、ふるさとの備えの有効性を検証しています。仙台で開催された国連防災世界会議のパブリックフォーラムでは、相馬市立飯豊小学校の6年生がその取り組みを発表しました。
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パーム油をめぐる話
アブラヤシから採れるパーム油。菓子など様々な加工食品や洗剤に使われています。原材料に「植物油脂」と表示され気づきにくいのですが、私たちはこの便利な油を日々摂取しています。同時にパーム油の生産のために広大な熱帯雨林が伐採されていることもあまり知られていません。アブラヤシの栽培に適した赤道下のマレーシアやインドネシアの熱帯雨林には、ゾウやオランウータンをはじめ多種多様な動植物が生きています。熱帯雨林は、パーム油生産のため広大なアブラヤシのプランテーションに変わり、動植物は生きる場を奪われ、多様性は失われています。問題の解決に向けて、パーム油の生産者に加え、油を売り、買う企業やNGOなどが一緒になって、持続可能な形でパーム油を使えるようにするための取り組みが2000年代に入って活発になっています。
私たちはどのようなものを食べ、使っているのか、調べてみましょう。©SARAYA_Taketani