メニューをスキップ
日本ユニセフ協会

人道危機緊急募金情報

スーダン、支援が必要な子ども1,360万人
紛争で増額、ユニセフ計8億3,800万米ドル要請
「人道危機緊急募金」受付中

2023年5月30日ニューヨーク/ジュネーブ/アンマン(ヨルダン)

スーダンで紛争が始まってから6週間が過ぎた今、同国で過去最多の1,360万人以上の子どもが、命を守るための人道支援を緊急に必要としています。今も続く暴力により基本的なサービスが遮断されており、多くの保健医療施設が閉鎖、破損、破壊され、子どもたちとその家族の命と未来が脅かされています。

ユニセフは緊急対応を行うための資金として、2023年4月に現在の紛争が始まって以来2億5,300万米ドルの増額となる、計8億3,800万米ドルを国際社会に対し要請しています。

子ども1,360万人に支援が必要

ユニセフが支援する保健センターを訪れ、診察を待っている親子(スーダン、2023年5月2日撮影)

© UNICEF/UN0836598/Zakaria
ユニセフが支援する保健センターを訪れ、診察を待っている親子(スーダン、2023年5月2日撮影)

最も弱い立場にある人々が保護を切実に求め、なんとか生き延びようと行動する中、スーダンの子どもたちにとって、人道支援の必要性はかつてないほど高まっています。

生活に必要な最低限の物資やサービスを手に入れることは、ますます難しくなっています。同国では、紛争前に、すでに900万人近くの子どもが緊急の人道支援を必要としていました。

ユニセフ・中東・北アフリカ地域事務所代表のアデル・ホドルは「スーダンの紛争が激化するにつれ、子どもたちへの被害は日に日に深刻さを増しています。彼らを単に人数でとらえるのではなく、一人ひとりが家族や夢、希望を持った個人としてとらえるべきです。彼らはスーダンの未来であり、彼らの人生が暴力によって引き裂かれるのを傍観することはできません。スーダンの子どもたちは、生き延び、成長する権利を持っているのです。子どもたちとその権利を守るために、すべての関係者は努力を惜しんではなりません」と述べています。

高まる支援のニーズ、幼い命を守るために

保健センターで治療を受ける子ども。ユニセフは、この保健センターに、水と衛生分野および保健分野の支援物資を提供している。(スーダン、2023年5月2日撮影)

© UNICEF/UN0836605/Zakaria
保健センターで治療を受ける子ども。ユニセフは、この保健センターに、水と衛生分野および保健分野の支援物資を提供している。(スーダン、2023年5月2日撮影)

子どもたちにとって紛争前から既に悲惨だった状況は、今や破滅的な水準に達しており、食料、安全な水、電気、通信は、手の届く価格で安定的に手に入れたり利用したりすることができません。スーダンでは100万人以上が家から逃れており、およそ半数は子どもとみられています。そのうちこれまでに31万9,000人が近隣諸国に渡りました。

早急かつ広範な人道的対応が行われなければ、家を追われ、基本的な社会サービスや保護が受けられない状況がもたらす結果は、子どもたちに壊滅的な、そして長期的な影響を与えることになるでしょう。

重度急性栄養不良に苦しむ62万人以上の子どもたちの治療を強化することを含め、さらなる緊急ニーズに対応するため、ユニセフは資金要請を2億5,300万米ドル増額しました。治療のための支援が間に合わなければ、先に述べた重度急性栄養不良の子どものうち、半数は命を落とすおそれがあります。

現地におけるユニセフの支援活動

緊急対応の一環で、ハルツームからマダニに逃げて来た避難民の家族に水容器を配布するユニセフスタッフ(スーダン、2023年5月17日)

© UNICEF/UN0844245/Altahir Aldaif
緊急対応の一環で、ハルツームからワドメダニに逃げて来た避難民の家族に水容器を配布するユニセフスタッフ。(スーダン、2023年5月17日)

ホドル代表は、「今も続く戦闘による治安や人道的アクセスの課題にもかかわらず、ユニセフはスーダンで人道支援を続けており、パートナーたちと共に、きわめて必要とされている水と衛生・保健・栄養に関する支援物資を全国に届けることができました」と述べています。具体的には、ユニセフは以下の支援を行いました。

  • 2,300トンの保健、栄養、水と衛生、教育、子どもの保護各分野の支援物資を、トラックでワドメダニ市の避難民と国内の各州に届けた。
  • ワクチンの供給と配布を行い、コールドチェーン(低温物流システム)の確保とモニタリングを行うことにより、12の州で予防接種事業を実施。4月15日に直近の紛争が始まって以来、ポリオワクチンを一度も接種していない少なくとも24万4,000人の子どもにポリオのワクチンを届けた。
  • 重度消耗症の子どもたちを治療するスーダン全土の栄養不良外来治療センター(OTP)のうち、80%以上を維持した。

ポートスーダンのユニセフが支援する一時避難所で、心理社会的支援を受ける国内避難民の子ども。(スーダン、2023年5月9日撮影)

© UNICEF/UN0841479/Satti
ポートスーダンのユニセフが支援する一時避難所で、心理社会的支援を受ける国内避難民の子ども。(スーダン、2023年5月9日撮影)

  • ハルツームにある親を亡くした子どもたちのための施設にいる、治療を受けなければ命を落とす危険性の高い300人以上の子どものために、すぐに食べられる栄養治療食(RUTF)と保健・衛生用品を1,400箱届けた。
  • 給水車による給水、および給水施設の運用、保守、修理を通じて10万4,000人に安全な水を提供し、9万2,000人に衛生習慣の啓発につながる重要なメッセージや衛生用品を届け、1,000人の国内避難民のためにトイレを整備した。
  • この紛争によって心に傷を負った少なくとも5,500人の子どもとその親に、心理社会的支援を提供した。また、子どもたちに対する暴力を告発し、報告するための監視システムを作動させた。
  • 西ダルフールを含む10州で合計356の代替学習プログラム(ALP)センターを維持し、1万6,812人の女の子と男の子に安全な学習空間を提供した。
  • 東ダルフール、カッサラ、紅海、南ダルフール、白ナイルの各地域の42のeラーニング(電子学習)センターで、2,520人の子どもが学習し、ポートスーダンの「子どもにやさしい空間」は117人の子どもが利用した。

関連ページ