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日本ユニセフ協会

ウクライナ緊急募金

ウクライナ危機
子ども50万人が国外へ 紛争激化から2週目に突入、難民は増え続け

2022年3月3日ジュネーブ

ユニセフ(国連児童基金)は本日、ウクライナにおける紛争の激化から2週目に突入し、子どもたちが悲惨な状況に置かれていると警鐘を鳴らしました。

ユニセフ「ウクライナ緊急募金」への
ご協力をお願いいたします。

紛争は2週目に突入

ルーマニアに避難したバレリアさん。(ルーマニア、2022年2月28日撮影)

© UNICEF/UN0599229/Moldovan
ルーマニアに避難したバレリアさん。(ルーマニア、2022年2月28日撮影)

ウクライナの主要都市とその周辺で戦闘が激化しているため、数百万人の子どもが暴力行為に巻き込まれる恐れがあります。人口密集地で武器や爆弾が使用された場合、子どもたちが死傷する可能性は極めて高いのです。

ユニセフ・欧州・中央アジア地域事務所代表のアフシャン・カーンは「都市部における爆弾の使用により、この危機はウクライナの子どもたちにとって、いまにも大惨事となりかねません。こうした大規模な暴力行為が、子どもたちに被害を及ぼさないはずがないのです。その結果は、悲劇的なものとなるでしょう」と述べました。

2月24日以降、17人の子どもが死亡し、30人が負傷しています(3月3日時点)。これは国連が確認できた数に過ぎず、実際の子どもの犠牲者の数はさらに多いことが予想されます。

子ども50万人が国外へ

ポーランド国境近くのリヴィウにある駅で、列車に乗るのを待つ家族。(ウクライナ、2022年3月1日撮影)

© UNICEF/UN0599640/Moskaliuk
ポーランド国境近くのリヴィウにある駅で、列車に乗るのを待つ家族。(ウクライナ、2022年3月1日撮影)

また、この紛争は大規模な人口移動に拍車をかけており、まもなく欧州における第二次世界大戦以来最大の難民危機の一つとなる可能性があります。すでに50万人の子どもがウクライナから近隣諸国に避難しており、難民の数は増え続けています。

数百棟の家屋が損傷あるいは損壊し、学校、児童養護施設、保健センターも大きな被害を受けていると報告されています。

ウクライナ全域で人道支援ニーズが刻一刻と高まっています。何十万人もの人々が、水道などのインフラの損傷により安全な飲料水を利用できておらず、多くの人々が、医療など他の必要不可欠なサービスへのアクセスを断たれています。また、重要な医薬品が不足しており、ポリオの発生を抑えるための緊急の取り組みも中止せざるを得なくなっています。

現場に留まり支援を続けるユニセフ

朝6時にオデッサを出発してルーマニアに避難した2歳のマークくんと母親。(ルーマニア、2022年3月1日撮影)

© UNICEF/UN0599591/Moldovan
朝6時にオデッサを出発してルーマニアに避難した2歳のマークくんと母親。(ルーマニア、2022年3月1日撮影)

ユニセフはパートナーと協力し、厳しい状況にある子どもたちやその家族に、保健、教育、保護、水と衛生など、必要不可欠なサービスを提供するために活動しています。

また、近隣諸国へ避難する子どもたちやその家族の緊急支援ニーズに応えるため、対応を拡大しています。こうした取り組みには、避難ルート上に彼らに重要なサービスを提供するための、子どもにやさしい空間を設置することも含まれます。

ユニセフは、ウクライナ国内における支援活動のために2億7,600万米ドルの資金支援を要請しています。また、近隣諸国での子どもたちへの支援のため、さらに7,300万米ドルを求めています。

「ユニセフは現場で、子どもたちの基本的なニーズに応えるために最善を尽くしていますが、ウクライナで起こっている悲劇から子どもたちを守る唯一の方法は、この紛争を終わらせることです」(カーン)

 

 

■ユニセフ「ウクライナ緊急募金」ご協力のお願い

8年にわたって続く東部地域の紛争や、昨今の武力行為の激化の影響を受けるウクライナの子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ウクライナ緊急募金」を受け付けております。

水や電気を絶たれたり教育の機会を奪われたり、避難を余儀なくされるなど、紛争による直接的・間接的な影響を受ける子どもたちをはじめ、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。

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