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日本ユニセフ協会

自然災害緊急募金

パキスタン洪水
孤立続く被災地、食料不足も懸念 国際社会の支援訴え

2022年9月20日ジュネーブ/イスラマバード(パキスタン)

大規模な洪水の被害を受けたパキスタンの子どもたちの状況に関して、バロチスタン州で支援活動にあたっているユニセフ(国連児童基金)パキスタン事務所のゲリダ・ビルキラは、国連の定例記者会見で以下の通り報告しました。

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子ども550人以上亡くなる

洪水の被害を受けた人々が避難するシンド州のキャンプ内に、ユニセフが設置した仮設学習センターで、授業に参加する子どもたち。(パキスタン、2022年9月16日撮影)

© UNICEF/UN0706916/Butt
洪水の被害を受けた人々が避難するシンド州のキャンプ内に、ユニセフが設置した仮設学習センターで、授業に参加する子どもたち。(パキスタン、2022年9月16日撮影)

壊滅的な洪水が340万人以上の子どもたちの住む場所を奪ってから来週で1カ月が経ちます。激しい洪水により、すでに550人以上の子どもたちが命を落としました。支援の大幅な増加がなければ、さらに多くの子どもたちの命が失われることが懸念されます。

3週間が経過した今でも、洪水の被災地の大部分は水没しています。道路や橋の多くは流されたり、破損したりしています。被災した81の地区では、数千世帯が依然として孤立しており、支援を必要としています。食料や安全な水、薬もありません。食料が不足しているため、多くの母親が貧血や栄養不良になり、低体重の赤ちゃんを抱えています。

ユニセフは、災害の1日目から現地でパキスタン政府の洪水対応を支援してきました。洪水発生直後、私たちは100万米ドル相当の備蓄物資を送り、さらに300万米ドルの物資が、最も被害が大きかった地区に送られました。また、71の移動式保健施設を設置し、子どもたちがトラウマに対処できるよう臨時の学習センターを開設しました。

世界は一丸となって、パキスタンの子どもたちを支援しなければなりません。私たちが呼びかけた3,900万米ドルの資金支援に対し、支援を得られたのはまだ3分の1にも満たず、子どもたちのニーズは高まるばかりです。私たちが力を合わせれば、パキスタンで最も必要としているすべての子どもたちに、命を守る保健・医療、栄養、衛生、保護、教育サービスを提供することができます。

 

 

■ユニセフ「自然災害緊急募金」ご協力のお願い

自然災害緊急募金

地震や津波、洪水、台風やサイクロン、干ばつなどの自然災害に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。

その活動を支えるため、日本ユニセフ協会は、ユニセフ「自然災害緊急募金」を受け付けております。

パキスタンでの洪水の影響を受けた子どもたちを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。

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