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日本ユニセフ協会
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批准から22年
「子どもの権利条約」を前面に
児童福祉法が改正されました

【2016年5月27日  東京発】

5月27日、「子どもの権利条約」を基本理念として明記した改正児童福祉法が成立しました。日本が「子どもの権利条約」を批准してから22年。初めて、日本の国内法で、子どもが“権利の主体”として位置付けられました。

「子どもの権利条約」を法の理念に

子どもの権利条約 4つの柱

©日本ユニセフ協会 イラスト:Hiromi Ushijima

子どもの権利条約 4つの柱

5月27日、参院本会議において全会一致で可決、成立した改正児童福祉法は、その第1条で「すべて児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり(中略)その心身の健やかな成長及び発達(中略)を等しく保障される権利を有する」と定めました。また、第2条では、社会のあらゆる分野において子どもの意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されるよう努めること、とされました。

第二次世界大戦後間もない昭和22年に制定されて以来、児童福祉法は何度も改正されてきましたが、理念に関する部分が改正されるのは今回がはじめてです。日本が「子どもの権利条約」を批准して今年で22年。日本の子どもを巡る“基幹”的な役割を果たす国法とも言える児童福祉法が、「子どもの権利条約」の“精神”をその理念に掲げる法律となったことは、日本の子どもたちの権利の実現にとって、大変大きな前進と言えましょう。

 

国会での議論に先立ち、日本ユニセフ協会は、児童福祉法が子どもを権利の主体と位置付け、子どもの権利条約をはじめとする国際的人権基準や国際的潮流に則した法律となるよう、厚生労働大臣に要望しました。 (写真左から、早水研日本ユニセフ協会専務理事、アグネス・チャン ユニセフ・アジア親善大使、塩崎恭久厚労大臣、東郷良尚日本ユニセフ協会副会長、後藤啓二NPO法人シンクキッズ代表)

©日本ユニセフ協会

国会での議論に先立ち、日本ユニセフ協会は、児童福祉法が子どもを権利の主体と位置付け、子どもの権利条約をはじめとする国際的人権基準や国際的潮流に則した法律となるよう、厚生労働大臣に要望しました。 (写真左から、早水研日本ユニセフ協会専務理事、アグネス・チャン ユニセフ・アジア親善大使、塩崎恭久厚労大臣、東郷良尚日本ユニセフ協会副会長、後藤啓二NPO法人シンクキッズ代表)

当協会は、本年2月、本改正に向けた議論を進められていた、新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会に、「子どもの権利条約」を改正法の基本理念にすることなどを書面をもって要望するとともに、3月、塩崎厚労大臣にも、同主旨の要請を行いました。

今回の改正では、NPO法人シンクキッズと共に訴えてきた児童虐待への対応強化を目指した、発生の予防、発生時の迅速・的確な対応、児童相談所の体制強化、被害にあった子どもへの支援の拡充(併せて児童虐待防止法も改正されています)や、東日本大震災被災地支援活動や本年4月に発起団体として参加した「子どもの家庭養育推進官民協議会」などを通じて当協会も訴えてきた、親元で暮らせない子どもの家庭的環境での養育の推進等、当協会が重視してきた様々な点が盛り込まれました。また、本改正法本文には反映されませんでしたが、2010年に法制審議会への意見書で訴えた民法における「懲戒権」の問題についても、改正法採択時の附帯決議*の中で、「体罰によらない子育てを啓発し、懲戒権について検討すること」が確認されました。

*政府が法律を執行するに当たっての留意事項を示す、国会の委員会による決議


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