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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

日本政府、アフガニスタンのポリオ根絶のため、ユニセフを通じた支援に調印

【2008年6月10日 アフガニスタン・カブール発】

写真:ユニセフのキャスリーン代表
©UNICEF/2008/Knott
調印式で、ユニセフのキャスリーン代表は出席していた少女と交流しました。

日本政府はユニセフと新たな合意を交わして、アフガニスタンの保健プログラムに430万米ドル(約4億5,580万円)を資金提供することを明らかにしました。この資金により感染症予防対策が改善して、およそ750万人の子どもたちを助けることができるでしょう。

今回の計画は、アフガニスタン政府の母子保健と生存計画の一部です。感染症予防あるいは現在進められているポリオ根絶計画のためのワクチンなど必須の保健物資提供が可能になります。

「アフガニスタンのポリオ根絶は可能です。安全保障の問題はありますが、ユニセフはこの国のすべての子どもたちにポリオワクチンの接種をする計画です。今回の資金提供は、アフガニスタン政府が粘り強くポリオの完全な根絶を目指す計画を強化して継続していけるよう、長期的支援となります。」(ユニセフ・アフガニスタン事務所代表キャサリン・ムゲンベ)

アフガニスタンに平穏な日々を

調印式で、アフガニスタンの公衆衛生相で医師のアミン・ファティミエさんは、今後予定されるNATO(北大西洋条約機構)代表団とアフガニスタン防衛省のハイレベル会議期間中、「平穏な日々」を求めると語りました。

2007年9月19日から21日にかけて、2000年以来初めて、アフガニスタンで敵対する政党が世界平和の日にちなんで予防接種キャンペーンを推進する許可をだしました。当時、ユニセフとWHO、アフガニスタン公衆衛生省が設けたアフガニスタン予防接種の日(NIDs)の一環で、南部・東部地域の紛争地帯に1万人以上の予防接種担当医が訪れたのです。これにより、130万人の子どもたちにポリオワクチン接種ができました。

予防接種チームの訪問地域の多くは、安全上の懸念があり、これまでのドライバーが避けていた土地でした。

戸別訪問の予防接種キャンペーン

アフガニスタンは、世界でもポリオが流行する4カ国なかのひとつ。ポリオウィルスは現在、南部の紛争地帯に限局しています。予防接種の日、5万人以上の保健スタッフやボランティアが全国を訪問して、何百万の子供たちが予防接種を受けました。

予防接種時、子どもたちはビタミンA補給も受けます。これにより、子どもが罹りやすいほかの病気に対する抵抗力もつきます。

予防接種の日には、パキスタンとイラン国境付近の子どもたちにも予防接種をするため、特別な対策が講じられます。とくに、国境付近の帰国民や遊牧民など、移動して暮らす子どもたちへの予防接種も実施します。毎年、国境を横断するワクチン・ポストに5歳未満児90万人近くが集まり、アフガニスタンと隣国間での移動中に予防接種を受けるのです。

地域コミュニティーの参加

またユニセフは、地域NGOを通じて、南部アフガニスタンの地域コミュニティーに根ざした社会活動ネットワークを支援しています。宗教指導者や村の長老、教師や地域コミュニティーの保健スタッフなどが予防接種の必要性の啓蒙活動や、新生児に対するワクチンの安全性情報の提供活動を行ってきました。

日本の資金提供によって、ワクチンの供給と分配の費用、あるいは予防接種の計画、ボランティアのトレーニングや社会活動家、コミュニティーの協力獲得のための費用を賄うことができるようになります。さらに、今回の資金で、約100万人の子どもたちに結核に対する予防接種支援ができ、全体の定期予防接種率が十分に向上するでしょう。

「日本はこれまで7年間、保健分野を重点分野に、ユニセフを通じたアフガニスタン政府の保健改善計画を支援してきました。この地域におけるポリオ根絶合同計画に対する、ユニセフとアフガニスタン保健省のすばらしい働きに深い感謝の意を表したいと思います。」 佐藤大使は、ユニセフを通じたアフガニスタンのポリオ根絶活動への資金提供調印式で、このように話しました。

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みなさまからの安定したご協力は、日々成長してゆく子どもたちの一時一時をささえ自分の力で人生を切り開くまでを長期的に支援することになります。暖かいご支援とご協力をお願い申し上げます。

If I grow up ... もし、私が大きくなたら、、、。 ユニセフ・マンスリーサポート・プログラムにご協力ください。

 

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