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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

<信濃毎日新聞2005年8月16日掲載分>

地域の幼児ケア 質の向上に力
<カンボジア>

スヴェイリエン州、カンポンロー地区の保育園

人口の9割以上を占めるクメール人とともに、20以上の少数民族が暮らす国。首都はプノンペン、公用語はクメール語。どこの国かわかりますか?そう、答えはカンボジア。

アンコール遺跡で有名なこの国は、日本のおよそ半分の広さの国土に日本の10分の1以下の人口が暮らしています。7月最後の1週間、日本ユニセフ協会主催のスタディツアーでこの国を訪れました。

カンボジアの1人あたりの国民総所得は310米ドル。アジアでも最も貧しい国のひとつに数えられるこの国が直面する課題のひとつが教育です。カンボジアでは、多くの子どもや若者、おとなが限られた教育しか受けていないか、まったく教育を受けることができずにいます。教育省の推定によると、小学校への純就学/出席率は65%に過ぎません。

また政府のデータによると、小学校に入学しても30%の子どもが途中で学校をやめてしまいます(世界子供白書2005より)。これまでのさまざまな研究から、生まれてから小学校にあがる前までの幼児期に受けたケアによって、その後の人生が大きく左右されることが明らかになっています。たとえば保育園に通っていた子どもは、そうでない子どもに比べ、学校を途中でやめてしまう可能性が小さくなるのです。

この点に注目して、ユニセフ学校募金カンボジア指定募金では、「地域での子どもの養育と教育」プロジェクトを支援しています。このプロジェクトでは、地域の幼児ケアサービスの質を向上させるとともに対象地域を拡大すること、そしてコミュニティの人々、中でも女性が読み書きや計算を学んだり、生活に役立つ技能を身につけることができる識字教育の推進などに取り組んでいます。

スタディツアーでは農村部の保育園を訪ねました。プノンペンから車で2〜3時間。プレイベン州とスバイリエン州農村部の家々は高床式になっていて、床下に高さ2メートルほどのスペースがあります。

保育園はこのスペースを利用。3歳から5歳の子どもたちが集まって、文字の読み方を習ったり歌を歌ったり。歌の中には「手を洗いましょう」などの歌詞が盛り込まれていて、毎日の生活に必要な衛生習慣などを自然に学ぶことができるように工夫されていました。

保育園の先生はコミュニティの女性たち。どの女性も自分の仕事に誇りを持っている様子で、その表情はみな自信に満ちあふれ、いきいきと輝いていました。

ユニセフがこのような支援プログラムを実施しているのは、カンボジア全24州のうち、まだ7州に過ぎません。

ユニセフの取り組みの結果、たとえば2003年には760の村の3歳から5歳までの子ども1万3,458人が保育園に通うようになりました。カンボジアの青い空の下で出会った先生やお母さん、そして子どもたち。みんなの笑顔がカンボジアいっぱいに広がるように、ユニセフは今日も活動を続けています。

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