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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたちは今

中央アフリカ共和国:
ユニセフ、内戦で傷ついた子どもたちに支援物資を

【2013年12月9日 バンギ・ダカール発】

© UNICEF Central African Republic/2013/Nambeanre
バンギ小児治療センターにて治療される子ども(写真は2013年6月時点)

数百人に上る死者を出し、数千人から住む場所を奪った、この数日間の激しい戦闘。ユニセフは、現地時間9日までに、負傷した人々の治療に必要な医薬品や医療資材の支援物資を、首都バンギの病院に提供しました。

傷つけられる子どもたち

ユニセフ中央アフリカ共和国事務所のスリマン・ディアバット代表は、次のように伝えています。「この病院では、傷つき命を落とす子どもの姿を見ない日はありません。そしてその数は、日に日に増えています」 「今、この国の子どもたちに“安全な場所”はありません。イスラム教徒であれキリスト教徒であれ、その状況に差はありません。住み慣れた家で、家の近所で、そして、戦闘を逃れて避難した先でも、子どもたちは戦闘の被害に遭っているのです。こんな状況は絶対に許されません」
現地時間5日(木)から9日(月)朝までに確認された死者は400人近くにのぼり、うち3人が子どもと、現地赤十字は報告しています。また、ユニセフの暫定的な集計では、銃弾や鉈で傷つけられ、バンギの地域病院(The Community Hospital)や小児医療センター(Paediatric Centre)に運ばれた子どもの数も、約30人にのぼります。

支援を届けるユニセフ

戦闘勃発から2日後の7日(土)、ユニセフは、負傷者のほとんどが運び込まれていた地域病院に、3,000人分の医薬品や医療資材を届けました。翌8日(日)には、多くの傷ついた子どもたちが担ぎ込まれている、中央アフリカ共和国で唯一の小児科専門の医療施設である小児医療センターに、1,000人分の物資を提供。入院治療を受けている子どもたちのために、衣服や扇風機なども提供しました。

「自分たちがこんなことに巻き込まれたのは、生まれて初めてだよ」と語るのは、この病院で治療を受けている17歳のケリーさん。彼は、5日(木)、通学途中に胸を銃で撃たれました。「家族や友達、この国のことが心配なんだ」とケリーさんは訴えます。

首都バンギだけでなく国中の治安が不安定な状態が続く中、ユニセフは、他の人道支援団体と協力し、内戦で傷ついた人々への緊急支援を拡大しています。保健医療や栄養など、子どもたちの命を繋ぐために必要な、追加の緊急支援物資約3,000世帯分を積んだユニセフの輸送機も、一両日中にバンギの空港に到着する予定です。

一方、ユニセフは資金不足にも直面しています。中央アフリカ共和国における緊急支援活動を始めてから1年あまり。11月30日までに国際社会から寄せられた支援は、活動に必要な額の半分にも達していません。ユニセフは現在、2014年の1年間に必要な資金4,600万米ドルの支援を国際社会に求めています。

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