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多種類の支援物資集積をする倉庫
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コペンハーゲン自由港の一角にサッカー場が3面とれるほどの大きな倉庫があります。これがユニパックと呼ばれるユニセフ物資集積センターです。ユニセフが行っている支援事業に必要なさまざまな物資を国際入札で世界中から購入し、保管し、必要に応じて発送するのがその使命です。国際協力の現場を見ようと訪れた幼稚園児や生涯教育のおばあさんたちは、一様に倉庫の大きさだけでなく、保管している物資の多様性におどろきの声をあげます。医薬品はもとより、筆箱、ノート等の学用品、ぬいぐるみや積木(幼児教育用)、シャベル、ホース(家庭菜園用)、せっけん、洗面器(保健衛生)、のこぎり、金づち(職業訓練)、松葉杖、車いす(リハビリ用)等々。改めてユニセフの支援事業の幅の広さに驚くのです。全部で2500品目。安いものは計量カップ(1セント)から太陽熱利用のワクチン用冷蔵庫(6100ドル)まで。
倉庫の隣にはベルトコンベヤーが数列置かれていて、開発途上国の事務所からの注文品をカートンボックスに手際良く作業員が箱詰めをしています。特に高価で壊れやすい物資を保護するのにオーダーメードの木箱を造る大工さんも数人いて、世界中の市民から寄せられた募金で購入できた物資が安全に目的地に届くよう配慮されています。
またユニパックは天災や武力紛争などで生じた緊急事態に対処する為の用意がいつもとられていて、緊急事態が発生してから48時間以内に世界中のどこへでも医薬品や毛布、テント等を届けることができます。ユニパックは設備やノウハウを生かして、他の国連機関、政府やNGOの依頼で物資の買い付けや輸送もしています。日本政府も緊急援助やワクチンの購入の面でユニパックの協力を受けています。有名なアンデルセンの「人魚の像」から歩いてわずか15分しか離れていないのです。ちょっと足をのばしてユニパックを見学してください。喜んで案内してくれますよ。