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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

<2003年3月26日>

「世界子ども水フォーラム」
世界32カ国から109人の子どもたちが、「子ども水宣言」を発表
〜参加した子どもたちの声〜

世界の水問題について話し合う「第3回世界水フォーラム」の主要イベント「世界子ども水フォーラム」(ユニセフなど共催)に参加した各国の子どもと若者が、2003年3月21日、会場となった滋賀・大津プリンスホテルで、最終文書「子ども水宣言(Children’s Water Manifesto)」を発表しました。

「子ども水宣言」は、世界の水と衛生問題の解決のため、各国政府が取り組むべき課題や子どもたちの行動についてまとめたもの。「子ども、水、衛生、衛生習慣に関する計画、立案、実施、評価の事業」について、政策決定者に「子どもの権利条約にしたがって、子どもと若者の参加を保障し、子どもと若者の健全な発達と福祉のために安全な環境を作り、子どもと若者の参加、保護、生存、発達を確保」するよう求める内容です。それだけでなく、子どもと若者は「子どもの権利条約」の精神に基づく対応を各国政府に求めたうえで、「子どもにやさしい参考資料を作成し、寸劇や詩、絵、ウェブサイトなどを使って、環境や水、衛生の問題についての意識を高める」など、子どもと若者自身の具体的な行動目標を明確にしています。

翌3月22日、宣言文発表のため京都国際会館で記者会見に臨んだカナダのジャフリン・タルクデールさん(13)は、「先進国は水を浪費しています。私たちはもっと節水を心がけるべきでしょう」と話しました。また、バングラデシュのファズレ・ラビーくん(14)は、「文化、宗教の違いを乗り越えて、水と衛生に関する問題解決策を話し合うことができました。子どももおとなも、みんな協力してほしい」と訴えました。日本からの参加者のひとりである南部玲生くん(14)は、故郷である北海道の自然について語り、「子どもたちに美しい水、そして自然を残すことができるよう、おとなたちに呼びかけたい」と話しました。

「世界子ども水フォーラム」には、世界32カ国から12歳から18歳までの子どもと若者109人が参加しました。ユニセフ現地事務所などを通じて、作文と面接審査を経て選ばれた子どもたちは、アジア、アフリカから12カ国ずつ、南北アメリカから4カ国、ヨーロッパ、北アフリカ及び中東からは2ヶ国ずつ。多様な世界を代表する子どもと若者が抱える問題もさまざまです。ケニアのイボンヌ・マインゲイさん(15)は、「学校に清潔で安全な女の子のトイレが無いために、学校に行けない女の子がいます。水と衛生の問題は、女子教育とも密接に関わっています。」と力強く語ります。韓国から参加したジーワン・キムさん(18)は、「水の問題と言うと、韓国では水の汚染など環境問題をイメージします。先進国と開発途上国で水の問題の質や認識が大きく異なることに、非常に驚きました」と、感想を述べていました。

また、「世界子ども水フォ−ラム」の開会式が行われた3月20日には、イラク攻撃が始まりました。参加者である子どもと若者の強い要望から、開会式では紛争下のイラクの子どもたちのために黙祷も行われました。記者発表の席で世界各国の報道陣の質問に答え、ナイジェリアのテミダヨ・イスラエル・アブデュライくん(17)は、「戦争に使う予算を、水と衛生に関わる問題の解決のために使ってほしい」と語りました。

今回の「世界子ども水フォーラム」は、子どもと若者が水と衛生に関する問題について話し合い、子どもと若者の意見をより多く反映することができるようにする貴重な機会となりました。これからどのように「世界子ども水フォーラム」をフォローアップし、世界に子どもと若者のネットワークを広げ、「子ども水宣言」に掲げられた目標を実現していくのか——。「子ども水宣言」という成果を胸に、それぞれの国に帰っていた子どもと若者の今後の活躍が期待されます。

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