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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたちは今

ガンビア 小さな命を守る「ワン・ストップ」検診

【2007年1月11日 ガンビア ファジクンダ発】

© UNICEF video
ファジクンダ(ガンビア)の保健センターで治療を受けている赤ちゃんとその母親(2006年9月撮影)

昨年9月、サラタ・ヒダラさんは、ファジクンダの保健センターで出産しました。赤ちゃん(男の子)は、最初の2週間で50g近く体重が増えました。保健センターの看護師さんが、赤ちゃんの体重や健康状態を定期的にチェックしてくれました。

この保健センターでは、10年以上前から“ワン・ストップ検診”と呼ぶサービスを提供しています。この施設を利用する人々の多くは、何キロも離れた村から徒歩で保健センターに通わなければなりません。ですから、お母さん方や子どもたちが、センターに来たその日のうちに、出来るだけ多くの保健サービスを受けられるようにしてあげることが、非常に重要なのです。

お母さん方は、保健センターに着くと、まず登録をしてもらいます。次に赤ちゃんの体重が量られ、お母さん方は、赤ちゃんの全般的な健康状態の問診を受けます。その後、赤ちゃんは次に予防接種を受け、お母さん方にはビタミンAカプセルが渡されます:このビタミンAは、お母さん方の母乳を通じて、赤ちゃんの免疫力を高めてくれるのです。

もしこの過程で病気や何らかの異常が見つかった時は、保健センターのスタッフは、可能な限りその日のうちに治療など必要な処置を取るようにしています。

赤ちゃんの健康状態を観察

人口2万人ほどの近隣9つのコミュニティーを担当するこの保健センターは、毎日、数百人ものお母さん方で溢れています。

看護師長、ファトウ・カマラさんは 「私たちが提供している体重の計測や予防接種、ちょっとした病気の治療などの保健サービスは、子どもたちの命と健康を守るために大変重要で必要不可欠なものばかりです。私たちは、その全てのサービスを、子どもたちがこの保健センターに居る間・一日のうちに提供するようにしています。」と語ります。

こうした活動の中から創られた最も重要なものの一つが、赤ちゃんの健康状態を記録する青いカード(紙)です。ユニセフは、1万ドル(約120万円)を投じ、当面必要とされると見込まれる数のカードを印刷、保健センターに提供しました。また、こうした保健センターでは、お母さん方に、自らや子どもたちをHIV/エイズの脅威から守る方法を学ぶ絶好の機会も提供しています。また、すでに感染してしまったお母さん方にも、カウンセリングや抗ウイルス薬の提供などのサービスも行っています。

守れるはずの小さな命

ヒダラさんは、「子どもの健康の事を心配せずに過ごせていますよ。何故って、この保健センターが、私の、そして私の子どもの健康を守ってくれているんですですから。病気になっても、この保健センターに行けば、治療してもらえるんですよ。この保健センター以外に、私たちが頼れるところはありませんし。」と言っています。

世界では、毎年1000万人以上の子どもたちが命を落としています。
その多くが、下痢や肺炎やマラリアなど、予防可能な原因によるものです。ガンビアのこの保健センターの活動も、小さな命を守る有効な方法を、私たちに示してくれています。

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