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公益財団法人日本ユニセフ協会
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エボラ出血熱緊急募金 第3報
ギニア共和国:
エボラ出血熱、首都で4件の発症を確認
治療法なし、塩素やせっけんなどでの予防策の強化を

【2014年3月28日 コナクリ(ギニア)・ダカール(セネガル)発】

予防方法をポスターで伝えるスタッフ。
©UNICEF/Guinea
ユニセフはコナクリでエボラ出血熱の発症を防ぐための啓発活動を実施。ポスターで予防方法を伝えるスタッフ。

エボラ出血熱の感染が広がるギニア。3月27日、首都コナクリで、ギニア政府はエボラ出血熱4件の発症を確認しました。エボラ出血熱は致死率が高く、さらなる犠牲者を出さないために、ユニセフはギニア当局を支援し、首都と国内での支援活動を拡大しています。

治療法なき感染症、急がれる対応

これまでに感染が疑われたケースは103件。子どもの感染は11件報告されており、うち3人が死亡しました。 ユニセフは、ギニア政府、WHO(世界保健機関)と他のパートナー団体とともに、コナクリで住民たちがエボラ出血熱との接触を避けて身を守るために、正しい情報と予防方法を広く知らせており、消毒用の塩素やゴム手袋、石けんといった物資も配布する見込みです。

ユニセフ・ギニア事務所のモハメド・アヨヤ代表は「コナクリのように人口密度が高い都市部では、家庭でのエボラ出血熱への感染リスクを下げるために、対応を急がねばなりません」と述べました。

続けて、「エボラ出血熱には、治療法はありません。感染した人や動物の体液に接触することで感染が拡大します。予防するには、ウィルスを封じ込めることが一番です。発症を押さえ込むには、正しい情報とその情報を広めることが最も有効です。ユニセフは、感染防止のための広報活動にも力を入れて活動しています」と強調しました。

ギニア政府は3月16日の週に、エボラ出血熱の発症を正式に宣言しました。ユニセフは、ギニア保健省と共に医療関係者と感染の危険性があるコミュニティ向けに、次亜塩素酸カルシウムや塩素、手袋、レインコート、ビニールシート、毛布、防水シート、注射器などの医療物資5トンを輸送しました。

ユニセフ、予防のための塩素やせっけんなどを支援

初期段階の兆候が表れ始めた際、ユニセフは、エボラ出血熱が発生した地域の医療関係者とコミュニティに液体状の塩素5,500箱、せっけん5万個、粉末状の塩素を提供しました。エボラ出血熱には治療法もワクチンもありません。エボラ出血熱の兆候がある人には、脱水症状を防ぐために、補水液と経口補水塩が処方されています。

ギニアでは、エボラ出血熱の発症前にコレラ、はしか、髄膜炎の3つの感染症が発生していました。これら3つの感染症の対策に追われ、すでにギニアの保健システムには大きな負担がかかっていました。ユニセフはすでに当局を支援していましたが、国際社会に対し、エボラ出血熱とこれら3つの感染症を食い止めるために、救命物資の提供と輸送支援、資金協力を緊急に呼びかけています。

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